ロシア・ドモジェドボ国際空港で自爆テロ

＜ロシア＞モスクワの空港で爆破テロ…３５人死亡
2011/01/24 23:22　毎日新聞

【モスクワ田中洋之】ロシアの首都モスクワの南郊にあるドモジェドボ国際空港で２４日午後４時半（日本時間同１０時半）ごろ、大規模な爆発が発生。ロシア当局によると、英独など外国人８人を含む３５人が死亡、約１８０人が負傷した。負傷者のうち約４０人が重体で、死者数は増える可能性がある。ロシア捜査当局は乗客らを無差別に狙った自爆テロ事件として捜査を始めた。

　モスクワでは昨年３月にも地下鉄駅２カ所で４０人が死亡する連続爆破テロが発生。反政府闘争を続ける南部チェチェン共和国のイスラム武装勢力が犯行声明を出している。今回の事件ではまだ犯行声明は出ていないが、チェチェンを含む北カフカス地域のイスラム武装勢力が関与している可能性がある。

　爆発が起きたのは、空港ターミナル１階の国際線到着ロビー付近。乗客や出迎えの人で混雑する中、何者かが爆発物を爆発させた。爆発の規模はトリニトロトルエン（ＴＮＴ）火薬換算で２～５キロとみられ、犯人はその場で死亡したという。

　ロシア通信は目撃者の証言として、自爆したのは男女２人だと報じたが、捜査当局者はタス通信に「欧州風の顔をした男性１人」と語った。またタス通信は、防犯カメラに映っていた不審な男性３人の行方を治安当局が追っていると報じたが、捜査当局はこの情報を確認していない。

　在モスクワ日本大使館によると、日本人が被害にあったという情報は入っていない。同空港には、成田空港からの日本航空４４１便が爆発前の午後３時１６分に到着していたが、巻き込まれた乗客や出迎えの日本人はいなかった模様だ。

　ロシアのメドベージェフ大統領は事件後に緊急対策会議を開き、厳重な捜査と再発防止を指示した。大統領は、スイスで２６～３０日に開かれる世界経済フォーラム年次総会（ダボス会議）で開幕演説を行うため２５日に出発する予定だったが、事件を受けて出発を遅らせることを決めた。

　モスクワ南東部では昨年１２月３１日夜、民家が爆発してチェチェン人の女性が遺体で見つかる事件が発生した。インタファクス通信によると、治安当局は空港爆破を狙って準備中に誤爆した可能性があるとみて調べている。

　ドモジェドボ空港は、モスクワ中心部から南東約５０キロに位置するロシア最大の国際空港。日本を含む内外の７７の航空会社が乗り入れ、１０年には２２００万人以上が利用した。

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　ロシアとチェチェンの対立も根深いねぇ。18世紀にロシア帝国がカフカス地方への侵攻を始め、それに対しチェチェンは激しく抵抗。しかし19世紀（1859年）にロシア帝国に併合された…か(-_-;
　近年のチェチェン紛争は「エリツィンやプーチンが政治的に利用するため起こしている」との意見もある。またチェチェンの独立を認めたら、それが他の共和国にも波及し、ロシア連邦の混乱／縮小化に繋がりかねないから、ロシアは絶対に認めないだろうね（中国のチベット問題もしかり）。
　今回、アメリカ・オバマ大統領は、「ロシア国民に対する非道なテロ行為を強く非難する」との声明を発表。「政治目的のためにテロを利用する者たちに対する共通の戦いへの決意を共有する」と強調した。でもねぇ…「アメリカは何でイスラム諸国に嫌われているの？」と一緒だからね(;^_^A （ところで、うちの“すっから菅”は何か声明出したのか？）
　もちろん、不特定の人を無差別に狙うこうしたテロ行為は、何を言っても正当化できるものではないと思うし、今回、事件に巻き込まれた被害者の方々には本当にお気の毒としか言いようがない。
　“自爆テロ”などという野蛮なやり方をしても事態は好転しないだろうが、圧倒的に強大なロシアを相手にするとき、テロという手段に訴えてしまうのだろうなぁ…

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