プリ50 故障診断ツールで便利機能を変更
カテゴリ : 電装系 > 電装パーツ >
自作・加工
目的 | 修理・故障・メンテナンス |
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作業 | DIY |
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難易度 | ★ |
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作業時間 | 30分以内 |
作業日 : 2019年01月03日
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車載ECUに接続して故障診断するツール(ハードウェアとソフトウェア一式)を使っていくつかの便利機能をカストマイズしてみました。ツールは某オクにて購入しました。これが正規の使い方?か分かりませんがご参考になさって下さい。
まず、ハードウェアは「VCX Nano for TOYOTA」というもので、メーカーはShenzhen AllScanner Tech Co., Ltdという中国深センの会社です。
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この装置を車載ECUに接続します。
接続は運転席右足元にあるODBⅡコネクタ、そして、カストマイズ作業するためのパソコンとはUSB接続です。
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操作はパソコンにインストールした診断用ソフトウェアで行います。自動車メーカー各社が専用のものを開発しているようで、トヨタ用は、Global TechStream(略称GTS)というトヨタが提供しているものです。
トヨタ/Lexus車両の故障診断が出来るWindowsベースのソフトウェアです。トヨタディーラーはGTS専用機を使っていると思いますので、これは一般整備業者向けなのだと思います。
初画面がこれ。ガンバロー トヨタのサービスと略しています!(このセンスは・・・・)
このソフトウェアは年間契約方式(サブスクリプションモデル)だと思います。これを認証するソフトウエアIDとライセンスキーを入手し、オフラインにて今回のように(機能は限定されるが)使用するのはグレーかもしれません。某オクの出品者さんからの指示通りに設定しまして無事に動作しました。しかし、この認証はいつまで有効なのか・・・・。認証したパソコン個体やWindowsのメジャーアップデートレベル、当ソフトのバーションとか色々と条件縛りがあるようです。
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GTSを起動し、ケーブルを接続してイグニッションをオンにすると、車載ECUと通信が始まり接続車両の状態がGTS画面上に表示されます。
GTSの本来の機能(目的)は故障診断、ファームウェアのアップデート、アクティブテストなどです。アクティブテストはクルマのセンサーやスイッチをパソコンから動作させて、色々な事象を再現させるものです(故障の切り分け、再現テストに有効)。
私が今回実施したのは、クルマの動作設定のカストマイズ。
みんカラでも紹介されていますがパワーウィンドゥ回りの設定とかがメジャーです(リモコンボタン長押しでサイドガラスを開閉させるなど)。
赤枠の部分が設定変更した箇所です。
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私がやったのは、さらにメーターまわり。
①イグニッションオフ後のオドメーターの表示時間を標準の30秒から60秒に長くした。
②ウインカー、ハザード点当時のカチカチ音を小さくした。
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以前、エアバック外した時に、間違って通電したら、エラー記録が残っていましたので消去しました。
消去しなくても実害は無かったですが念のため。
これが外車ですと、メーター内のエアバックウォーニングランプが点灯しっぱなしになったりしますので消去が必須です。トヨタは寛容です!!
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■所感
ガソリン燃料噴射技術が誕生したのは1967年(ボッシュ社のジェトロニック)、1970年代~80年代には国産車でもEFI、EGI、ECCS、TCCS、PGM-FIなどの名前で各社がキャブレターから燃料噴射装置に移行していました(排ガス53年規制対応:三元触媒方式採用のために)。
その頃から既に故障診断装置(テスター)が誕生していたのですが、それは高価なプロ向けの専用機器でしたので、個人ではとても購入など出来ませんでした(このため、助手席足元にあったECUについているチェックランプの点灯サイクル、パターンを読み取り簡易診断などしていました!)。
それが、今や安価にこうしてパソコン経由で個人でも扱えるようになるのは(本来、サブスクリプションモデルですが)嬉しい限りです。確かに、新車が世界で年間1億台も売れると、どこの国でもクルマの整備をする需要があるわけですから、ソフトウェアとODBⅡを使って共通化、標準化したのだと思います。
しかし、巷で騒がれているようにクルマが所有から利用(MaaS)になり、今後、自動運転や課金対応のためにクルマそのものの認証レベルが強化されると、個人が車載コンピュータの設定など見るのは難しくなると思います。
今のうちに楽しんでおきたいと思います。
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