
車上生活者にできる休日の過ごし方、車上生活者だからこそできる、究極の暇つぶし。そう、ドライブである。どこでも行けるし、疲れたらいつでも寝られる。ルートも気分のままだし、家に帰る時間を気にしなくてもいい。
北は怖いしなぁ、とりあえず南下するか。ということで、神奈川県を南下し三浦半島をぐるりと回り、江の島を通過。私は一度走り出すと目的地までは一切止まらない、ノンストップ男なので走行中の画像しかない。普通、降りて観光するもんだろ?という意見は至極もっともで、せっかくの観光地を通過するだけというのは非常に愚かな行為だというのは理解している。だって、暇なんだもん。急ぐわけでもなく、降りてブラブラすればいいもののそれをしないってぇのは、自分でもちょっと馬鹿だと思う。目的地もないくせにね。
そのままひたすら海岸線を走り、国道1号に合流したところでひらめいた。
「そうだ!友人が働いている箱根の温泉に入りに行こう!」
Googleマップを起動して箱根に入り、箱根新道に乗る。どうやら、箱根でも奥地の方にあるらしい。
おお、下では雨だったのに、雪になってきたぞ、すげー。と感動するのも一瞬で、あとはただひたすら、初めての本格的な雪道を、それも山道を走る恐怖に震えていた。一応スタッドレスを履いているものの、5年物のビンテージタイヤである。来なければ良かった。
途中、除雪車が先行する道に出たが、それはそれで恐ろしい。あいつら、坂道の途中やカーブの頂点で平気で止まりやがる。こちとらFFでMTで、雪道の上り坂での発進には最弱の性能を誇っているのだ。除雪車が停止する度に、私は神に祈らなければならなかった。
そんな私の思いを察したのか、除雪車の作業員が降りてきて棒を振り始めた。工事現場に立っている棒振りそのものの動きで「先に行け」と言っているのである。マジかよ。お前らの仕事は除雪して車が安全に通行できるようにすることじゃないのかよ。冗談じゃない。
果たして何度も停止するほうがましなのか、雪道の先頭を走り続けるのがいいのか。雪道の素人にはわからないが、ともかく行くしかない。目的地に近づくにつれ、雪が深くなり、心配というか恐怖というか、もうなるようになれとばかりに突き進む。なんてったって引き返せないのだ。だって、Uターンできる場所がないんだもん。今すぐにでも帰りたいのに帰れない。ピンサロですげーブスが出てきたときのようである。最後までやり切る以外に道はない。

命からがら到着した目的地がこちら、箱根湯の花温泉ホテル。プリンスホテル系列で、宿泊以外にも日帰り入浴もある。が、日帰り入浴の営業時間は13-16時まで。到着したのは16時を20分ほど過ぎていた。ダメもとで入るかとも考えたが、無理を通すと友人に迷惑をかけるので外観を拝んだだけで帰る。幸いUターンできるスペースもある。当たり前か。
とにかく往くも帰るも地獄。後続が来ないことをいいことに、路面が雪で覆われている限りはローでゆっくりと下っていけたのがまだよかった。

せっかく箱根まで来たのに温泉に入らないで帰るのは嫌だ、ということで、適当に湯本で日帰り温泉に入ってみたら、これが大当たり。貸切状態である。いや、他に誰もいないということははずれかも知れない。まあともかく湯に浸かって体を温め、マッサージチェアでまどろむことができた。なんだかんだで充実した休日だったのかもしれない。
Posted at 2015/02/05 22:07:47 | |
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