青いクルマを手に入れてからは、とても穏やかな日々が続きま・・・
せんでした。
まず、キッツイ失恋が待っておりました。
「アタシ、風俗嬢なの。」
そんな終わり方あるかぁ!!
「アタシはコガくんのことが好きなのだけれども、風俗嬢なので、今のままではアタシはあなたとは付き合えなくて、でも借金が凄くいっぱいあるから仕事も辞められないし、コガくんにも迷惑をかけたくないので、サヨナラ!!」
嘘か本当か、そう言い残して彼女は去って行きました。嘘だとは思いたくなかったけれども、それを真実だと思いたくもなくて、どうすることもできないまま、僕は逃げるように失恋したのでした。
今思えば、適当に遊ばれて僕が惚れたからゲームオーバーだったのかもしれない。むしろそうであってほしいと願う。全部嘘であってほしいと、今になって思う。
そんな失恋の反動か、この頃、非常にだらしない感じで生きておりました。生活もだらしなければ、男としてもだらしない感じで生きておりました。でもそういうだらしなさというのは、結果的に、自分を一層寂しくさせるわけで、結局何一つ満たされない、ただひたすら、だらしなく生きるだけの日々でした。
そんな僕に追い打ちをかけるように待ち受けていたのが病気。しかも金魂の病気。残念すぎる。
昔から、左の金魂のほうがちょっとデカいなぁと思っていたのですが、このころ、本格的にでかくなり始め、ついには歩くこともし困難になるほどに。これはオカシイと心配になり病院に行ったところ、
「精さく静脈瘤」
という立派な病気であると判明。気づかずにそのまま放置している人も多いらしいのだけれども、僕の場合は歩行に支障が出るほどにその「静脈瘤」が大きくなってしまったので、即、入院、手術が決定。
金魂が撤去されるのかと一瞬絶望的な気持ちになったのですが、カテーテルによる治療で済むということで、僕の金魂は無事に本来の数、位置、サイズが保存されることになりました。医学の進歩に感謝。しかしこの手術により僕の秘密のジャングルがきれいさっぱり伐採されたため、しばらくの間、僕のネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲はなんとなく寂しい感じになりました。
完全に「ヤケクソ」な感じで仕上がりつつあったこの年の夏、僕は、「ロードスターふらの北海道ミーティング」に初参加しました。
前夜祭では飲んだくれ・・・ 実は、全然覚えてない・・・
翌日、芝生に並ぶロードスター。大好きなロードスターが、いっぱいいっぱい並んでいる光景は、僕にとってはまさに天国のようでした。
たとえて言うなら、
朝、学校に行って教室に入ったらAKB48であふれ返っているような?
部活の時間になって体育館に入ったら「チューッス!!」って挨拶されたから顔をあげてみたらそれ嵐だったとか?
合コンに呼ばれて行ってみたら、男子側のメンツが東方神起だったとか?
たぶんそんな感じの幸せ具合だと思います。
みんなが、「このクルマが好き」という気持ちで繋がっていました。
みんなが、「楽しい」という、ただそれだけの理由で、そこにいました。
空は、とてもきれいでした。
道は、空まで続いていました。
美しい景色、大好きなモノ、楽しい仲間、美味しいご飯、素敵な音楽、人間が「楽しい」と感じることのできるほぼすべてが、そこには詰まっているように感じました。
そして、この日の感動は、いろんな悲しい気持ちや、だらしない自分を責める気持ちを、熱く、優しく癒してくれたような気がしました。
「僕も、この感動を、創る側に行きたい。もっと熱く、もっと素敵に。」
1週間後、僕は、ROCK'sの山本卓也氏に連絡しました。
スタッフとして、そして、一人の男として、人生最大の、怒涛の日々へと足を踏み入れた、夏の終わり。
この熱い思いは、本当の意味で、僕の人生の矛先を決めることになる。
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ロードスターふらの北海道ミーティング
http://furami.rock-s.info/
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Posted at
2011/05/29 04:59:40