2014年04月23日
昨年末、主任と一緒に現場作業してた時のこと。
僕が所属する管理部の主任は三人いるのだが、
その内の一人の方は、仕事には厳しい方だけど、いつも下ネタで笑わせてくれる。因みにかなりの猫好きである。
ただどんな時でも冷静な方で仕事もきちんと教えて下さる尊敬出来る上司である。
で、その日一緒に仕事をしていた建物内で、夕方後片付けをしていたんだけど。
後片付けをしていた場所は二階で、外部階段に続く透き通しのガラス扉のすぐ前。
外部階段はガラス扉の前で終わってるが、壁には屋上に続くはしごが設置されている。
僕が床に置いた道具を片付けてると、
それまで馬鹿話をして笑ってた主任が突然
「うわああああッッ!!!」
と叫び出し、その後まるで凍った様に固まってしまった。
「どうしたんですか?!」
と慌てて訊ねると、主任は本当に顔面蒼白になってて。
話しかけてもしばらく無言のままだったけど、漸く口を開き、
「ぁ、あ……花柄の……服の人が」
「?」
「花柄の服着た女が、こっち除きこんでて……はしごよじ登って……消えた……ぁぁぁ」
主任がこんな弱々しく話すのは初めて目にした。
残念ながら僕は見損ねたんだけど、ふと気になって訊いてみた。
「○○さん(主任の名前)も……見える方ですか?」
「ああでも最近は殆ど見なかったんやけど……え?○○さん(僕の事)も見えるの?」
「はい……最近はそれほどではありませんけども」
その後、会社へ戻るクルマの中、お互いの体験談を小出しに話しあって、不思議な感じで盛り上がったのは言うまでもない。
主任が学生の頃に家族と住んでいた家の一室の柱に、見た事もない御札が貼ってあったが、クリスチャン一家であった為、主任の父親が無造作に剥がしてしまった。
それが良くなかったらしく、その部屋を使っていた主任の兄が毎晩金縛りに遭ったり、
また或る晩部屋に誰かが入ってきて、金縛りになってる兄の上にドスンと馬乗りになり、
「ワタシを裏切りやがって!!!」
と女が叫び出し、兄の首を絞め始めたとか。
この時貼られていた御札が、妙な呪術っぽい御札らしかったのだが、それを聞いて思い出したのは、
僕が二十歳位の頃に飛騨高山の宿で無理矢理案内された三角部屋の柱の裏に見つけた御札とどうやら似ているのだ。
箇条書きになってしまったが、主任曰く、僕は呼び寄せ易い体質なのかも知れないと静かに言われた。

Posted at 2014/04/23 19:29:43 | |
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奇妙話 | 日記
2014年04月22日
今年の2月くらいの話なんですが。
真夜中に(多分1時は過ぎてた)
すぐ近所のコンビニまで
黒姫(G'sヴィッツ)で出掛けた、その帰り道。
クルマを走らせてしばらくすると、
助手席側から
コンコンコンコンコンコンッ
と、いきなり激しいノック音が。
その音はドアの外側から聞こえた為、
最初はてっきり
シートベルトの金具が、
ドアに挟まって、それでコンコンッと音がするんだろうと思ってました。
「ああイヤだなぁ、ボディ傷つくなぁ(汗)」
なんて心の中でぼやいてたんです。
どのくらいの音かと言うと、
窓は全て完全に閉めていたのですが
ドアの外板を何か堅いもので
直に勢いよくコンコンコンコンッと叩いてる感じです。
余程クルマを停めて確認しようか、
それとも窓を開けて様子だけでも確認しようか迷いましたが、
まあ幸い、自宅まですぐそこなので、
諦めて、そのままクルマを走らせました。
ところが、駐車場に(要はアパートの敷地に)入った瞬間、
それまでの激しいノック音がピタリと止んで、
何事もなかったかの様に、静かです。
「んー?」
とりあえず、いつもどおり、
クルマを駐車スペースに停めて、
エンジンを切ってから、クルマを出て、
車載用のLEDライトを持って、
助手席側に回ってドアを調べるも、シートベルトは挟まってないし、何かが当たっていた様な形跡も見当たらない。
おっかしいなぁ?と疑問には感じてはいたものの、
その晩はそのまま帰宅しました。
翌日の朝、休日だったので、黒姫の様子をニヤニヤと「今日もカッコイイのぅ、可愛いのぅ」
と眺めながら通り過ぎて、
駐車場の入り口にある
自販機まで缶珈琲を買いに行きました。
(因みにウチの黒姫の駐車スペースの真裏は隣のアパートの敷地になります)
缶珈琲を手に持ち、ふと黒姫の方を見ると、
黒姫の真裏の隣のアパートとの境目に
モヤモヤとした白い人影がのそのそ歩いていったんです。
タイミング的に冷や汗モノだったんですけど(汗)、
まぁ見間違いでしょうね……(笑)
因みにその白い人影は、その隣のアパートの壁の中へ消えていきました……

Posted at 2014/04/22 23:10:58 | |
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奇妙話 | クルマ
2013年07月27日
僕が専門学校生だった頃の話。
当時同じ学科にいた友人のアパートで、
先輩を何人か交えて呑み会を開いていた。
僕を混ぜて4人か5人くらいで、だらだらと呑んでいたら、
いつしか深夜になっていた。
先輩の一人がものすごく霊感が強く、またその手の体験も
たくさんしているので、話題はいつしか恐怖体験談になった。
僕も自分の体験談を幾つか話し終え、話題が一巡した時だった。
その飲み会を開いていた友人の部屋には4枚のポストカードが
壁に飾られていたのだが、その内の1枚が突然ひらりと舞って落ちてきた。
そのポストカードは夕焼けの風景が写しだされた物だったが、
夕焼けにしては恐ろしいほど真っ赤な写真で、
話題が話題だっただけに、全員一瞬だけ「やだな」という顔をした。
と、その時、僕の頭の上に水が落ちてきた。
正確には水が落ちた感触がした、というべきか。
おかしいな、と思い、思わず天井を見上げるが、
別に雨漏りしてるわけでもないし、第一雨など降っていない。
その事を一番霊感の強い先輩にいいかけると、
ものすごい顔で僕をにらみつけ、
「もうその話しはするなっ!!!」
と突然叫んだ。
あまりの事に皆一瞬で黙り込んでしまい、結局その夜は
そのままお開きになった。
僕は未だにあの水が何だったのか全く解らないままなのだが、
先輩は僕の上に何かを見たのかもしれない。
こじつけだが、あの真っ赤な夕日の葉書がその”ヒント”なのか。
もうこの先輩とは付き合いが全くなくなってしまい、
連絡先さえ僕は知らないが、
僕が専門学校を卒業した後くらいから、
この先輩の家には大きな不幸が重なっていった。
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Posted at 2013/07/27 02:13:28 | |
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奇妙話 | 日記