以前、【Tips】DPF再生で、前車のCX-5とのエンジンを簡単に比較してみたのですが、そういえば他のメジャーどころのディーゼルエンジンってどうなのだろうと思い、同クラスの直4ディーゼルエンジン比較表を作成してみました。
この中で、最後のトヨタ1GD-FTV型は乗用というよりは耐久性重視の働く車用で且つ、排気量もずっと大きいことから厳密には比較対象ではないのですが参考までに載せてます。
ざっと眺めると、NOx還元の仕組みを持たないマツダSH-VPTSエンジンの低圧縮比14.4が目を引きますね。
KE型のときは更に低い14.0でしたから、新型になって0.4上がったことになります。
ボイル・シャルルの法則により圧縮比が0.4上がるだけでも燃焼温度はそれなりに上がりますので、PM的には楽になった分、NOxは辛くなるはずなのですが、そこは世界に名立たるマツダの内燃機関技術でクリアしたのでしょう。
逆に言えば、KE型のときは現行よりもPMの発生量が多かった=DPFへの負担も大きかったとも言える訳で、前車でDPF再生間隔が短くなってきたかな?と感じたタイミングで手放せれたのはある意味正解だったかなと。
次に面白いなと思ったのは、ボア・ストローク比ですね。
ディーゼルエンジンなので、スモールボア・ロングストロークなのは当然なのですが、各社各様に全て違うのは中々に興味深いです。
ちなみに、トヨタを除き、マツダとアルファロメオが2.2L、その他が2Lなのですが、全て排気量が異なったりもします。
さてBS比に話を戻すと、比率的に最もロングストロークなのがアルファロメオだとは思ってもいませんでした。
何となく、高回転型というイメージがあったので意外でしたね。
一般的にロングストロークエンジンはトルク重視で馬力が低い傾向と言われますが、アルファロメオのディーゼルエンジンは、同クラスの他メーカーエンジンよりロングストロークな分、最大馬力の発生回転数が低いのでしょうね。
ちなみに最大トルク470Nmは、アルファロメオ8Cの4.7L V8NAエンジンと同じ。
それが1,750rpmで発生するのですから、あの力強い加速感も納得でした。
3つ目に?と思ったのはBMWのB47D20Aですね。
尿素SCRを持たず高温化に限界のあるマツダSH-VPTSは例外として、他のエンジンは圧縮比15.5で横並び、用途の違うトヨタ1GD-FTVでさえ圧縮比15.6なのに、BMWのB47D20Aは16.5という高圧縮を採用しています。
その上、同クラスでは最もビックボア・ショートストロークになっているので、これが何処に影響しているのかと見てみると、最大出力、最大トルク及び、それらの発生回転数に大きな違いはない・・・どころかメルセデスやアウディと数値的にはほぼ同じ。
う~ん、数値には表れない何かがあるのでしょうかね?
最後に面白いと思ったのはエンジンの型式かな。
名称に何かしらの意味がありそうな、BMW、マツダ、トヨタ。
あるのか無いのか不明なアウディ。
ぱっと見た目ではとてもエンジン型式には思えない、アルファロメオとメルセデス・ベンツ。
こんなところにも、メーカーの個性ってあるのですね。
Posted at 2020/05/26 15:06:32 | |
トラックバック(0) |
アルファロメオ ステルヴィオ | 日記