かなり前(Sワゴン乗っていた頃)の話になりますが、ちょっとお付き合いくださいませ。
東京の港区に「愛宕神社」って言う23区内にしては小高い山の上にある神社があるのを御存知でしょうか?
徳川家康が命じてこの地に建立され、桜田門外の変では倒幕の志士たちが集合し、出発した由緒のある神社です。
5~6年前、親戚の月命日が近づいて来たある日のこと、齢80を迎えようと言う親父の一言がこの話の始まりです。
ちなみに親戚の墓は芝・増上寺と言うメジャーなお寺にありまして、この近所に両親は結婚当初住んでいました。その頃の思い出に浸るような表情で、
「そう言えば、愛宕神社が近くにあったなぁ、あそこの近くに取引先があってだなぁ…久し振りに神社によってみたいなぁ」
とごちました。
ちなみに愛宕神社はここにあります。
幼少の頃から件の神社には何回も訪問している私は、
神社の正面参道(通称男坂、ないしは出世の石段)はかなりのきつい石段であることと、

緩い坂(女坂)

もあるのを知っていました。女坂は緩いけれど頂上までは道のりが長くなります
体力が落ちて来て足元もおぼつかなくなって来た親父がここを登るのはかなりしんどいだろうことが想像に難くありません。
何とか楽に登る方法はないか、ちょっと調べていたら…

地図の下方の印を付けた所に直通エレベータがある事を発見したのですが、如何せんこの近くには駐車場もなく、どう登ろうかと途方にくれました。
今までの話を地図上に示してみますとこんな感じ。

男坂、女坂、エレベータはこのように配されています。
で、改めて周囲の状況を考えてみますと、「神社と、隣の売店、そしてこの敷地の並びにはNHK放送博物館がある」と言う事が分かっており、これらの施設にはまさか参道を正面から登って荷物を搬入する筈はないと言う事が見えてきました。
そして地図をよーく眺めると・・・

緑のラインに示す道がある事に気が付きました。
これはいけるかも!ってことで、地図表示からストリートビューに切り替えて探索です。
緑のラインの右上の辺りがこれ。

愛宕神社参道としっかり看板があります。
続いて奥に行くと、

上に坂が続いています。
さらに・・・

まだ続きます。

登り切るとNHK放送博物館が見えてきました。
確認した私は「これでかつる!」と、心の中で勝利宣言です。
親父の一言の翌日には、「親父、連れてってやるよ」と胸を張り、月命日当日は調べたこの坂を目指して走っていると、同乗の両親は「大丈夫なの?」と不安そうにしてましたが、写真の坂を軽快に登ったら、
「こんな道があったなんて気が付かなかったなぁ」と感慨深げです。
ちなみに登った先にはクルマ6台置けばいっぱいになる駐車場があります。博物館見学にも使えますが、時間によっては満車になるようなので、訪問される方はご注意願います。
と言うわけで、両親は想い出の神社を心ゆくまで参拝し、心静かに微笑んだ表情にホッと胸を撫で下ろした私でした。
ちょっぴり長文かもですが、ストリートビューを利用したらプチ親孝行が出来ました。と言うお話でした。
Posted at 2012/06/01 11:09:36 | |
トラックバック(0) |
風景 | 日記