
第三部
~フロントグリルの品質について~
開発に入る前に、素材について窪田代表には質問しました。
FRPですか?と。
「ABSです。」即答でした(笑)
ABSっていいのですか?
「ABSのメリットの説明の前に、デミリットを説明しますね。」
「ABSのデミリットは、開発費がぶっ飛んで高い所ですね(笑)
ほんと開発費がFRPと比較して数倍も高いので、どうしても価格設定が高価になる事もあります。
しかし製品の原価はFRPと比較してそう変わらないので、売れるなら価格は抑えることができますが、どうしても売れる数では、純正部品や純正エアロメーカーには到底及ばないので、あのような安さにはできませんね・・・」
じゃ、どうして開発費の高いABSに拘るのですか?
『素材は、ABSに拘りたい。
品質面でFRPよりABSの方が優れているから。』と。
FRPに比べて品質に優れている内容は何か?と続けて質問しました。
「まず、製品の厚みの一定さ。」
「FRPは職人が1つ1つ手作業で作るので、樹脂の塗り具合によって製品の厚みがバラバラになってしまう。裏面見たらボコボコしているのはそういった理由からです。
それをペーパーで削って平らにしても、一定の厚みにはなりません。
貼り付け部分でいうと、やはりフィッティングに影響が出てしまう部分。
ABSでは、一定の厚みの板を成形機にかけて製造するので、伸びて薄くなる部分はあるとはいえ、殆ど厚みが一定になります。
また、、開発時に両面テープの厚みやABSの板厚をも計算に入れて設計し、取り付けする面の純正部分のデータ取りもして、コンピュータ上(CAD)でフィッティングのシュミレーションもやっているので、フィッティングの差は歴然ですね。
次に、表面の仕上がり。
FRPは気泡や巣穴等がどうしてもできてしまう。
塗装後に小さなピンホールが残っていたり、また成形後に変形する性質があるので、面のボコボコがおおきくなる事もある。
しかし、ABSでは気泡や巣穴の数は圧倒的に少なく、成形後の変形は起きにくいので、FRPと比較しておおきなボコボコ面にはなりにくいのです。
そして、飛び石に強い点。
飛び石”0”ではありませんが、FRPに比べると飛び石に断然に強いです。
製品が硬いFRPは飛び石に弱く、塗装が容易に剥がれます。
しかし、ABSは製品が柔らかいので、飛び石が来ても、FRPのようには塗装が剥がれにくいのです。
純正バンパーも柔らかいので、あまり飛び石が気になりませんが、FRPのエアロだと飛び石だらけって事、見たことないですか?
これはABSの大きな利点とも言えます。
あとは、歪みや反りがFRP製は起きる性質があるが、ABSは歪みや反りは殆ど起きないのです。」
『VOXY80系で、スマートな形状のグリルを目指している。
想定されるのは、スマートにした場合、強度の問題から、パネルを一体型にするのがベストと考えている。
その場合、赤〇印部分に浮きが発生することが過去の経験から想定される。
この部分の浮きはFRPではNGの品質にならないため、ABSに拘りたい。』と。
先ほども説明しましたが、FRPは反る性質があり、いくらどんなに精度を高めて型制作をしたところで、型から抜いた製品は変形してしまう特性があるFRPでは、不良品という問題ではないからNGと言えないのです。
勉強不足の私は、更に質問。
グリルのパネル一体型について聞いてみました。
パネル一体型にするとパーツが大きくなる分、価格に跳ね返ってくるのでは?
『パネル一体式にしない場合、強力で、薄いタイプの両面テープでグリルの下側を固定する方法がありますが、このグリルの場合、抜き角の問題で両面テープの”のりしろ面”が足りなく、グリル単体だとグラグラ現象や最悪の場合は外れてしまう危険性があることが容易に想像できる。
かといって、のりしろ面を増やす事は、もう1点構成パーツが増え、開発費もグリル単価も上がってしまい、結果、パネル一体式と比較してもあまり変わらない価格設定になってしまう場合もありえるのです。
そうすれば、パネルないのにこの価格!!??みたいな話にもなるし・・・
かといって安い価格設定を重視し、のりしろの少ないグリルだと、装着後のトラブルで顧客満足度が低くなってしまうから避けたいとの結論に至りました。』と。
上記の理由から、やはり、パネル一体型で開発をするのがベストであると判断されたと聞きました。
塗分けが好きな私は、パネル部分をブラックから別の色にしたかったため、問題はないですが、気になるのは価格です。
結局、VOXYのグリルが高いのは、パネルが原因ではなく、ボンネットのトップモールが最大の要因であるとの事。
しかも一重構造の被せ式ではダメで、裏面が必要な二重構造でなければならない点が価格が高い理由らしいのです。
パネルの有無に関わらず、価格に違いがないのなら、パネルがあった方が面白い。
素材については、私もABSが良いと思います。
装着するなら、ABS。
でも、価格によっては、手に入れられない事態にもなり兼ねない。
そこで、以下のご提案です。
先行予約で特別価格があるのは嬉しいけど、お試し価格という事でもいいので、みんなが手に入れやすいよう、もう少し価格設定を検討できないものか?と。
即答で、いちユーザーの意見をNOBLESSEさんが取り入れてくださりました。
『ABS製の良さを知っていただくために価格の安い期間を設けます。もちろん先行予約価格もそれに応じて設定します。』
それで皆さんにABS製のグリルの良さを知ってもらって、口コミで広まるなら、やる価値は十分にあるでしょう!と。
市場背景として、消費税増税後は、安くて良いものへの需要が高まっている。
製品代を一般市場の相場よりも安いという新たな挑戦が必要な時代になっているのかも知れません。
一般発売開始前までには、正式な価格を検討します。
しかし一定期間終了後は、本来の価格に戻す可能性がある事を予めご了承ください。』と。
嬉しかったなぁ~~~☆彡
という開発秘話がありましたので、まだ、ほんの一部ですが、久々にブログをアップしました!
もちろん、先行予約期間で、注文しました(·∀·)ニヤニヤ
そして、こちらは私のブログのみの、最新画像です☆彡

▲ボディカラー、ホワイトの方にオススメ!
塗分け塗装の最新画像を公開☆彡
▲裏面の画像☆彡
第四部
~フロントグリルを装着してみて~
乞うご期待ください。
※本文は、NOBLESSEの窪田代表の許可を頂き、アップしております。