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2013年02月16日 イイね!

ダンパーテスタ

ダンパーテスタはなんでシリンダ側を動かすんだろう?って不思議に思って考えてみました。
本当の理由はわかりませんが、こんな理由かと思います。

1)往復運動させる部分はダンパテスタの下側に配置したい。(いちいち上側を動かす理由がない)
2)複筒式ダンパはガス室が分離されていないのでシリンダ側を下にしないと使えない。
3)一般車では複筒式が使われることが多いので、シリンダ側を下にして下側を動かすのが普通の測定方法になっている。

どちら側でもいいけど、たまたまシリンダ側を動かすことになったくらいの理由しかなさそうです。
だったらやっぱり、シリンダスピードって言うべきですね。

まぁそんなことはどうでもいいのですが、調べている途中で見つけたこちらのページ
http://www.tomsracing.co.jp/products/parts/details.php?mprID=309

グラフ3とグラフ4は見慣れたグラフです。
でもグラフ1とグラフ2はあまり出てこない。
というかグラフ2なんて初めてみました!

ダンパの開発をする人に言わせれば、グラフ3、4よりも、グラフ1、2の特性が大事なんだそうです。
グラフ3、4というのは1,2の最大値をそのときのシリンダスピードを横軸にしてプロットしたものです。
なので、いろんなストローク、周波数での1、2のグラフがあれば3,4はそこから作ることができます。
3,4はどうでもいいわけではないけど、1,2の一部分を示すに過ぎない。ということみたいです。

ダンパーは値段が高い割には不透明な部分が多いので、日本自動車用ショックアブソーバー協会(JASA:Japan Aotomobile Shockabsorber Association)でテスト規格を作って、日本で発売するダンパーは全てそのテスト結果を開示するように義務化をしてもらいたいです。

注:JASAなんて協会はありません

動画もありました。
これはピストンスピード測ってます!
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=0_JmcrvtVgU#!
Posted at 2013/02/16 18:58:16 | コメント(3) | トラックバック(0) | クルマ | 日記
2013年02月16日 イイね!

プリロードその2

要するにただのストローク調整であるプリロード調整ですが、
”オレは街中を合法的に走っていても違いが感じられたぞ!、それをプラシーボ効果とは何事ぞ!”
とお怒りの方もいらっしゃると思います。

そもそもお前の走行速度は違法である!と言ってあげたいところではありますが、グっとこらえてその原因を考えてみましょう。
前回の計算で考慮していないことがあります。
それは、1G荷重でのピストン位置変化によるガス圧反力変化とダンパ減衰力変化です。

初期縮み量と1G荷重でのピストン位置


ダンパはスルーロッドダンパを除き縮み側にピストンが動くとケースの中にピストンロッドも入り込むため、その分ダンパ内のガスが圧縮されます。
その結果、ガス圧力は高くなりガス圧による反力も上がります。
ただ、手でロッドを奥まで押し込んでみた感覚的には30Nも変わっていないと思うので、ほとんど影響はないと考え、前回の計算では割愛しました。

次にピストン位置によるダンパ減衰力の変化です。
これは皆目検討がつかないのですが、少なくとも新品時はほとんど変化がないと考えられます。
ところが長年使うとシリンダーが摩耗し減衰力は変化します。
実際上どのくらい摩耗して、どのくらい摩耗すると減衰力がどう変わるのか実測したことがないので、本当のところはわかりません。

ただ、前回ダンパをオーバーホールに出したときは、シリンダの摩耗量が多いとのことでケースを交換することになってしまいました。
なので、それなりに減衰力影響はあると考えられます。

ここで、スプリングに初期縮みを与えると1G荷重でのシリンダに対するピストン位置が変わります。
今までずっと使ってたところよりも初期縮みを与えた量だけピストン位置が伸び側へ移動します。
すると、今までは摩耗したところを中心にピストンが動いていたものが、摩耗の少ないところを中心に動くようになって減衰力も変化すると考えられます。

という二つの要因が考えられるのですが、さらに車高が実は変わっていたとか、変えていないつもりのところが変わったことが原因とも考えられます。

考えられる要因の中で最も影響がありそうなのはダンパ減衰力変化なので、もし初期縮み量だけを変えて、待ち乗りで違いが感じられるような場合は、オーバーホールに出した方がいいと思います。

ところで、プリロードとはなんら関係はないのですが、
こういうダンパの絵を見ていていつも思うことがあります。
ダンパの減衰力を表すときピストンスピードという言葉が出てくるのですが、どう考えてもたくさん動くのはケース(シリンダ)側です。
なので、本当はシリンダスピードというのが正しいと思います。

以前、ダンパテスタを使ったことがある人にどっちが固定されているのか聞いてみました。
答え:ロッド(ピストン側)

少なくともダンパテスタで測定しているのはシリンダスピードに対する減衰力変化なのであって、ピストンスピードではないようです。(テスタのメーカによる違いはあると思いますが)

相対速度なのでどっちでもいいと言えばいいのと、実車ではどちらもそれなりに動いているのでなんら間違いではないのですが、ピストンスピードという表現はいまいち違和感がありますね。
Posted at 2013/02/16 15:36:59 | コメント(1) | トラックバック(0) | いろいろ計算 | 日記
2013年02月16日 イイね!

プリロード

今日のお題はプリロード。
僕はこのプリロードというものの目的がよくわかっていません。
でも何をするかは知っています。

実際にやることは、ダンパ-ASSY(スプリング組み込み状態)で、スプリングを予め縮めておき、ダンパーが伸びきり状態でもスプリング反力が出るようにします。
このときのスプリング反力をプリロードといいます。

で、プリロードってなんか意味あるんでしょうか?
プリロードの有無だけで比較実験したことがないので、本当のところはわかりませんが、過去20年の経験では僕には違いはさっぱりわかりませんでした。

ということでいつもの計算

こんな絵のダンパーASSYで計算してみます。
この絵の中で、③の寸法はスプリングの自由長です。


結果はこちら


まず、プリロードのかけ方ですが、上図の様にダンパが伸びきった状態でアッパシートとロアシート間距離がスプリングの自由長と同じになるようします。
このときのプリロードは0です。
僕はプリロードという言葉が大嫌いなので、このときを初期縮み量0mmと表現します。
ここからロアシートを上げて行くとスプリングが縮みます。
そうするとスプリング初期縮み量×バネレートに相当するプリロードがかかります。
上図では、③-⑦=10mmなので、下の絵は初期縮み10mmの状態です。

ロアシートを上げると車高が変わってしまうので、ロアケースの位置を調整して④=⑧になるようにします。
同一ダンパで、同一スプリングを使う場合、車高は④、⑧で決まるのでこの寸法が同じであれば車高は変化しません。

ここで大事なことがあります。
それは図中の①+②の寸法です。(アッパシート下面~ダンパケース上面距離)
ダンパは初期縮み量0mmでも10mm伸びきった状態なので、①+②の寸法に変化はありません。
つまり①+②=⑤+⑥という関係で。
(①⑤はバンプストップラバーなので①=⑤、②=⑥です)

次に計算結果のグラフを見てみます。
当たり前ですが、初期縮み10mmのときはスプリング縮み量0~10mmという範囲はありません。

今回計算に使った条件

バネレート :180N/mm
ガス反力  :250N(計算上は無視してもあまり違いはありません)
1輪荷重  :3850N
伸びきり状態のケース上面~バンプストップラバーまでの距離(図の②と⑥):55mm

初期縮み0のときは1G荷重をかけると、20mm縮みます。(グラフのa)
a=(3850-250)/180=20(mm)
a+b=②という関係になっているので、
パンプストップラバーまでの距離は35mmです。

初期縮み10mmのときは1G荷重をかけると、10mm縮みます。(グラフのc)
ここで、②=⑥という関係からパンプストップラバーまでの距離dを求めると
c+d=⑥=②=55なので
d=55-10=45mm

1G荷重時のスプリング縮み量で整理すると
伸び側ストロークは
初期縮み0 :20mm
初期縮み10:10mm
⇒初期縮みを与えると、伸び側ストロークは初期縮み分だけ減少する

縮み側ストロークは
初期縮み0 :35mm
初期縮み10:45mm
⇒初期縮みを与えると、縮み側ストロークは初期縮み分だけ増加する

グラフを見てもらうとわかるように、1G荷重から小さいストロークの範囲ではダンパケースにかかる力は全く同じなので、なにも違いはありません。
一般公道を合法的に走っているときは、ストロークは小さいので、初期縮み影響はわからないと思います。
サーキットでは、ストロークを目いっぱい使うことが多いのでグラフのように違いが発生します。
ただ、伸び側については初期縮み量が1G縮み量に対してあまり大きくない場合(今回の計算例では5mm以下)、スタビライザーの影響でここまでダンパは伸びないと考えられるので違いはないと思います。

一方縮み側については、初期縮み量を与えることで、バンプストップラバーまでのストロークが増加するので、ストローク不足のダンパーASSYの場合は大きく違いが発生します。

でも、これって変わったのは縮み側ストロークの影響なわけで、初期縮みによる初期スプリング反力=プリロードとは関係ないですよね?

僕がS2000を購入した当初、テインのタイプフレックスという○子供向けのダンパでサーキット走行をしたことがあります。
全長調整式の車高調はストローク不足とは無縁である。というよくわからない思い込みで走行し続けていたところ、あまりに具合が悪く、TC1000の1コーナで8回スピンしたため、ストロークを確認したら全くストロークが足りてませんでした。

しょうがないので、10mmくらい初期縮み量を与えたところ、かなり改善しました。
もちろん街中を合法的速度で走るだけなら、何も変化はありませんでした。

本日のまとめ
プリロードは縮み側ストロークを確保するために初期縮みを与えた結果発生するものであって、それ自体はどうでもよい。
ただし、縮み側ストロークが増えた分、伸び側ストロークは減少するとともに、伸びきり時のタイヤ荷重変化が大きくなるので、バランスを見ながら調整する必要がある。

たぶんプリロードって言葉は、全長調整式の車高調を売り出すときに”なんだか良さそう”って思い込ませるために車高調業界が広めた言葉だと思います。
減衰力特性も出さなければ、実車の実測結果も出さない。
そしてプリロードを変えると○○に変化がある。とかウソをつく。
ちゃんとした計算結果、実測結果がない理論はなんの役にも立ちません。
Posted at 2013/02/16 11:37:17 | コメント(4) | トラックバック(0) | いろいろ計算 | 日記
2013年02月13日 イイね!

ホイールバランスその2

自動車用ホイールの位置決めはセンターボアですることになっているのですが、アフターマーケットのホイールの場合、センターボア径がハブ側と合っていないので、テーパナットで位置決めをするというおかしな状態になっています。(機械工学の基本として、ボルトを位置決めに使ってはいけません)

さて、位置決め方式はとりあえずおいといて、今日は位置決めがズレたときの影響を計算してみます。
タイヤとホイールの合計質量をm(kg)、ホイールセンタズレをr(mm)とします。
ここで言うホイールセンタとは、バランス取りをしたときの回転中心のことです。

このときのアンバランスにより発生する力F(N)は昨日と同じで

F=m × r × ω^2

昨日はちゃんと計算しましたが、今回はその他のアンバランスとの影響比較をします。
例題として昨日計算をしたバランス修正用オモリと比較をしてみましょう。

1)タイヤ+ホイール質量:15kg(=15000g)、ホイールセンタのズレ量:0.1mm のアンバランス
2)リム半径300mmに貼っていた20gのオモリが取れたときのアンバランス

アンバランスの式を見てみると、角速度の項目でω^2というのがあるのですが、同じ回転数で回っているときはどちらも同じ値になるので、同じ回転数で回る物同士のアンバランス比較をするときは計算を省略します。

したがって1)の場合は
15000g×0.1mm=1500g・mmのアンバランス
2)の場合は
20g×300mm=6000g・mmのアンバランス

ホイールセンタが0.1mmズレると20gのオモリが取れたときの25%のアンバランスが発生することになります。
昨日書いたようにオモリの場合±5gくらいなら影響がほとんど感じられないのでホイールセンタズレも0.1mmくらいなら影響はないと考えられます。

ホイールの脱着を繰り返していると、0.2~0.3mmくらいは普通にズレている気もするのですが、ホイールの脱着後にステアリングシミーが発生したことはないので、意外にズレないのかもしれません。


ところで、クランクシャフトのバランス取りをしてくれる加工屋さんがいますが、アンバランスの単位が”g”なのは間違いです。
正しくは、アンバランスを修正する部分での質量を示す必要があるので、半径○○mm上で△gのアンバランスがある。と言わなければなければなりません。(実際はさらに軸方向も重要です)

仮にアンバランスによる力を示しているのであれば、○○rpmで回転させたときのアンバランスは△gfだった。と言う必要があります。

この辺をきちんと書かずに、「当社では、アンバランスを0.01g以下に修正します!」などとエラそうに書いているお店はアンバランスについて理解できていないので、バランス修正をお願いするのは止めた方がいいと思います。
Posted at 2013/02/13 23:27:31 | コメント(1) | トラックバック(0) | いろいろ計算 | 日記
2013年02月12日 イイね!

ホイールバランス

ガレージK氏がホイールバランスについて書いているので、ホイールバランスが悪化したときの影響を具体的に計算してみましょう。

ホイールのバランスを取るときは10gとか20gもオモリをリムに貼り付けます。
ここで、このオモリが取れてしまった場合の影響を計算してみます。

バランスが悪化したときの影響と言うと具体的ではないので、何を計算するかを決めます。
バランスが悪化すると起きること、それは振動の発生です。
特に前輪のバランスが崩れるとステアリングホイールがブルブル震えます。
これをステアリングシミーと言います。ジミーではありません。Shimmy Motion のシミーです。
日本語にすると舵取り装置の振動です。

なんでブルブル震えるかと言うと、タイヤが前後に動こうとするからです。
重い側が前方に来たときには前方へ引張られ、後ろに来たときは後ろへ引張ります。
バランスが崩れると、このようにホイールが前後に動こうとするので、その力がタイロッドを伝わりステアリングホイールを振動させます。
そこで今回は、このときに前後方向に発生する力の大きさを計算します。
(実際はさらに共振現象が大きく関係するのですが、今回の計算では割愛します)

では早速計算
計算には次の式を使います。
アンバランス力をF(N)とすると
F=m×r×ω^2 ・・・ ①
ここでmはアンバランス量(kg)、rはアンバランス部の回転中心からの距離(m)、ωはホイールの角速度(rad/sec)です。

時速V(km/h)で走行しているクルマのホイール角速度ωは、タイヤの半径をR(m)とすると
ω=V×1000/3600/R(rad/sec) ・・・②
ちなみに角度は360°が2π(rad)です。

②を①に代入すると
F=m × r ×(V/3.6/R)^2 ・・・③

今回は20gのオモリが取れた場合を計算します。
理由はこのくらいのアンバランスがあるとステアリングシミーが発生するからです。
ホイールはS2000の標準ホイールサイズである17インチとします。
リム部の直径は17インチなだけに17×2.54=43.2cmです。
速度はサーキット走行を前提として120km/hとします。
m=0.02(kg)、r=0.432/2(m)、V=100(km/h)、R=0.305(m)を③に代入します。

F=0.02×0.216×(100/3.6/0.305)^2
 =35.8(N)=3.65(kgf)

意外に小さく3.65kgfで前後に引っ張られていることになっているようです。
停止中のクルマのタイヤに3.65kgfの力を前後に与えてもステアリングには力はほとんど伝わらないと思うので共振時にしかステアリングがブルブルしないのも理解できます。

また、このくらいの力であればタイヤが路面から受ける前後力の方が遥かに大きいと思うので、ステアリングシミーの発生しない速度であれば、ホイールハブ等の強度的にもなんら影響ないと考えられます。

僕はタイヤ組替えを自分でやらないので、どのくらいのオモリの設定があるのか詳しく知りませんが、5gか10g刻みのオモリしか見たことがないので、実際はリム上で5gくらいなら振動影響はないようです。
Posted at 2013/02/12 23:55:08 | コメント(1) | トラックバック(0) | いろいろ計算 | 日記

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サーキットで車を速く走らせるために必要なこととはなにか?を研究するのが趣味です。 日光、TC1000、茂原、を毎年走行してます。 2010年まではもてぎで開...
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