9月21日から30日まで秋の交通安全週間です。
バイク乗りの方、この機会に是非二輪車安全運転実技訓練(講習会)に参加してみてください!
東京近辺にお住まいの方でしたら、この期間、たくさんの警察署で講習会を実施しています。
先日の3連休に、関越道上り車線昭和IC付近で起きた2輪の死亡事故は記憶に新しいところです。
死亡したのは63歳の男性。妻とタンデムでハーレーでマスツーリング中に中央分離帯に衝突転倒。
後続も避けきれずに数台が巻き込まれました。
この事故で3連休の中日の関越道が6時間以上通行止めになりました。
事故原因についての詳しい発表はありませんが、高齢者の乗るバイクの事故は年々件数が増えています。乗車人口分布が高齢にシフトしているので多くなるのはわかりますが、自分のバイクの特性や特性に合わせた操作方法を知っていれば避けられる事故もあるはずです。
そこでこの機会に自分のバイクの操作方法を知るためにも安全運転技能訓練へ参加してみるのも良いのではないでしょうか?
今回のブログは安全運転技能訓練はどのようなものなのか、どんなことをやるのかを紹介します。
バイク乗りの方、ぜひ参加を検討してみてください。
技能訓練では先ず正しい服装と乗車姿勢、車両点検ポイントを教えてくれます。
服装は肌の露出を極力控える。ブーツはくるぶしまで隠れ踵の丈夫なライディングシューズを履くように。グラブをすることの重要性などを説明してくれます。
また、最近では胸部プロテクターを付けることを推奨しています。
死亡事故の負傷箇所、頭部に次ぐのが胸部。もしもの時、プロテクターは生死を分けるとしたら、当然ですね(笑)
エアバックの体験なんかも出来る場合があります。
エアバック装着ウエアはかなり値段が張りますが、高齢で経済的に余裕があり、外車何かを乗れるなら、こうした安全への投資も重要ですよね(笑)
乗車姿勢ではインストラクターの方や白バイ隊員の方が実際にバイクに跨り7つのポイントを説明してくれます。
教習所ではニーグリップをしなさいと指導していますが、講習会では、ツーリングなどの長距離運転で疲労しにくい姿勢をも合わせて教えてくれます。
車両点検では、呪文のような点検ポイントの略語とその短縮版を教えてくれます。(笑)
こうした講習の次に準備体操をして、実技訓練へ移ります。
さて、実技訓練。沢山の人と一緒に走りますので、技能レベルもまちまちです。
でも大丈夫。
きちんとレベルに応じた班分けをしてくれます。
この班分け、絶対ではないんです。
レベルは自己申告です。
ちょっと背伸びをしてしまって、走ってみてペースについていけなかったり、逆に過小評価してしまって、せっかく講習に来たのに身につけていいることしかやらないという場合、講習が始まったあとでも班を移動出来ます。
講習内容ですが、開催場所やコンディション(気温等)によって多少異なりますが、大まかには
バランス走行
傾斜走行
の2つを、パイロン等でコースを作ったり、既存のコース(教習所や試験場が会場の場合)を使って行います。
先ずバランス走行。
教習所や試験場が会場の場合、試験に使うコースで1本橋や波状路、S字、クランクといった事を
教習所で習うことのもう1歩踏み込んだレベルでコース設定がされている場合が多いです。
例えば1本橋。白バイ訓練なんかで見たことある方もいると思いますが、ストレートではなく、途中で2箇所位カーブがあったりします。
教習所ではやらない事もあります。
例えば千鳥走行。
こんな感じです。
2本のパイロンの間を出来るだけゆっくりとハンドルをロック状態まできって、バイクを寝かさないで曲がって行きます。
また、低速でバランスを取りながら車幅、車長ギリギリのS状の狭路を走るナローといったコース設定がある場合もあります。
こんな感じです。
あとは、実践的な峠道を想定した、複合コーナーをパイロンで再現してみたり、連続するクランクだったり、直線パイロンスラロームであったりと、まちまちです。
急制動も、単純な急制動(教習所で習うような)であったり、目標制動(ここから止まるではなく、ここまでで止まる制動)であったり、回避制動(教習所では任意教習項目ですね)であったり。
からなず何らかの制動訓練はあります。
次が傾斜走行。
教習所や試験場が会場の場合、教習コースや試験コース内に更にパイロンを設置して、コースが狭くなっていたり、カーブが急になっていたりする場合が多く、また、Uターンなどもあり、どちらかと言うとジムカーナに近いコースを走ります。
走り方は、班でトレーンであったり、数秒間隔で一人一人で走ったりと、その時のよって違いますが、大抵は班でトレーンで走ります。
コース設定やコース長も会場やその時によって違います。
私が参加した時の動画を幾つか紹介します。
これは舗装された空き地が会場だったのでコース長が短いです。
これは会場が試験場で、コース長が長く、コース内にパイロンが設置されています。
これは私がよく行く月島警察署主催の晴海の見本市会場跡地で行われる講習での動画です。
因みに前を走っているのは女性。上手いですねー!(笑)
こうした傾斜走行訓練。実力を試すという意味合いで参加するのではなく、自分の技量とバイクの特性がどこまでマッチしているのかを知るといった考えで走られることをおすすめします。
はっきり言って、バイクによっては走行不能です。
でもそれはそれでいいんです。
今乗っているバイクではここまでしか走れないという、バイクの限界値がわかるわけです。
逆に、周りについていけなかったり、曲がりきれないといった、自分の技量の限界もわかるわけです。
競技のタイムアタックしているわけではないので、自分やバイクの限界を知ったところで、ではどうすれば今乗っているバイクを安全に走らせられるのかという意識を持つことが大切だと思います。
しかし、技量を向上することもバイクを安全に乗るためには必要です。
無理をしないで低速で走っていれば安全かというと、そうではないと思います。
低速でも技量がなければ転けてバイクに損傷を与え、時には自分が傷つき、もしかしたら誰かの物を傷つけたり、誰かに怪我を負わせてしまうかもしれません。
こうしたテクニックの向上で、避けられたり、止まれたり出来るかもしれないわけです。
しかし、こうした訓練、日常ではなかなか難しいですよね。
公道で、傾斜走行なんてやってたら、それが危険行為ですからね(笑)
ぜひこうした講習を活用してみたらいかがでしょうか。
最後に、
講習会の参加者には、「講習族」がいます。講習参加を趣味として、色々な会場の講習へ参加し、
上級でエントリーして、自分はここまでバイクを操れるんだと見せつける輩です。
そうした趣味の人どうしがグループになってる場合もあります。
気にしないでください。
講習はインストラクターや白バイ隊員が指導してくれます。
講習族に教えてもらうわけでもないし、「速く走る」のが目的ではないのですから。
東京での講習会予定は警視庁のHPで紹介されています。
ここへアクセスすれば、9月末までに行われる講習(東京)が紹介されています。
その他にも都内の警察署では毎月定期的に講習を実施しているところもあります。
スケジュールは
ここを参照してみてください。
安全で楽しいバイクライフのためにぜひ活用してみてください。
追伸
都内では毎週のように何処かで講習を行っていますが、全国でもあります。
事前申し込みが必要ですが
こんな講習があります。
試験場が主な会場ですから、中型から大型へステップアップを考えてる人など、試験場のコースを走ることができる機会ですよ!(笑)