
今更ですが、今回の東日本大震災によりお亡くなりになられたかたのご冥福をお祈り申し上げるとともに、今なお被災生活を送られている皆さまに心からお見舞い申し上げます。
さて、最初は東日本大震災に伴う津波による天災と思われていた(思っていた)福島第1原発の放射能漏れですが・・・ベントの開放に始まり、汚染水の放出など・・・これは明らかに人災であろうことが次々と起こってきました。
私が住んでいる茨城県は「総農家数全国2位」、「農業産出額全国2位」、「内水面漁獲量全国2位」と農業、漁業により支えられている県であります。
その、農業、漁業が大打撃を受けています。
ほうれん草からの暫定基準値を上回る放射線の検出(というか暫定基準値という言い方なんとかならないのか・・・)
水道水からの放射線検出(これは落ち着きましたが)
茨城沖で取れた小女子からの放射線検出(魚や肉には基準値がないんだね)
そして、茨城沖で捕れた魚の水揚げ拒否という由々しき事態が起きてしまいました。
千葉県は当該漁協に指導をするとのことですけど、私は、水揚げを拒否した漁協が悪いのではなく、基準値を設定していない国と正しい情報や汚染水放出の事前通告をしなかった東電に問題があると思っています。
風評被害は人災です。
原子力、放射能は五感でわからないからこそ正しい理解が必要です。
しかしながら、そのための情報が錯綜しすぎていることと、正しい情報が流れていないことは極めて問題であると思います。
どこまでが安全でどこからが危険なのか。
「いまのところ健康に影響はありません」
だけでは、国民は不安になるだけ。
それが風評被害を生むのです。
国と東電そして大手マスコミはここをよく理解して欲しい。
フリージャーナリストの上杉隆さんのラジオを先ほどまで聞いていましたが、彼がこんなことを言っていました。
「日本は核汚染水を公海に流したテロ国家である。」
ちょっと言葉が過ぎるかもしれませんが、その通りかもしれません。
日本は国連機関や世界各国からの支援の申し出を「自分たちでできるから」とつまらないプライドで断った。その結果が現状です
もうだめならだめと言い切って欲しい。その方があきらめがつくんです。
中途半端に「安全である」と言い切るほうが不安をあおり、風評を生む。
これは、明らかに人災です!
農家、漁業関係者からの悲鳴が届いているのか改めて問いたい。
そして、福島県双葉郡の皆さんにとっては住んでいた土地を離れ、福島県内のみならず、遠くは埼玉県まで避難生活を余儀なくされている・・・。
先日まで私が担当していた避難所は福島からの避難者向けのところでした。
私が行ったときには20人を上回るかたがいたんですが、昨日になりほとんどのかた(いわき市のかたでした)が地元へ戻られるということで、最後に残されたのは南相馬市と楢葉町のかたのみでした。
帰る場所が無い、というか帰っていいのかわからない。
国は未だに明確な「避難指示」ということを打ち出さず、法的拘束力のない「屋内待避」という曖昧なもの。
南相馬市の桜井市長の悲痛な叫び・・・
みんな頑張れと言う・・・でも・・・
「頑張りたくても頑張れないよ・・・」
「これ以上どうがんばれと言うんだ!」
という人たちがたくさんいます。
だから頑張ろう!とは言わない。ともに手を取って一歩、一歩、歩もうと。
復旧には時間がかかるでしょう。
汚染されたであろう土地に戻ることは困難かもしれない。
何かと不便を強いられるかもしれない。
それでも、人である以上とどまるわけにはいかない。
前に進まなければいけない。
そのためにも、ともに一歩、一歩、歩みましょう。
私は私ができることを、少しずつ少しずつやっていこうと思います。
ここも、物資もガソリンも普通に手に入るようになってきました。
時間が取れたときに福島の皆さんのお手伝いに行きたいと思っています。
宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』には、こんな言葉があります。
「僕、もうあんな暗(やみ)の中だってこわくない。きっとみんなのほんとうのさいわいをさがしに行く。どこまでもどこまでも僕たち一緒に進んでいこう」
Posted at 2011/04/06 20:04:16 | |
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