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松本清張の長編小説を読んだ。「けものみち」上下２巻。社会派サスペンスの代表的長編といわれるもの。

２００６年、米倉涼子主演のテレビドラマは未見だが、原作のおどろおどろしさはないと思われる。



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中風になった夫に嫌気が差して自宅に放火して殺し、同じく中風の政財界を裏から操る鬼頭洪太と愛人関係を持ち、毎日のようにいたぶられる主人公：成沢民子。
その夫殺しに疑いを持った刑事：久恒 義夫がそれを追い、民子をものにしようとするが、最終的に鬼頭によって殺されてしまう。
その鬼頭も病死し、手下の「弁護士」秦野重武も殺されてしまう、そして民子も殺されてしまうと残った者は、民子と関係のあった元「ニュー・ローヤル・ホテル」支配人で、骨董品店店主：小滝 章二郎だった。



登場人物＜ウイキ＞より

成沢 民子
旅館「芳仙閣」の女中。現在の閉鎖的な生活から逃げ出したいと思っている。
小滝 章二郎
赤坂の「ニュー・ローヤル・ホテル」支配人。
鬼頭 洪太
政財界に不思議な実力を持っている怪物的老人。麻布の大邸宅に住む。
秦野 重武
ニュー・ローヤル・ホテルにすでに2年逗留し続けている男。
久恒 義夫
警視庁捜査一課の古参刑事。
成沢 寛次
民子の夫。2年前から脳軟化症を患っている。
米子
鬼頭邸を取り仕切る女中頭。
黒谷
鬼頭邸をうろつく得体の知れないグループの一人。

「けものみち」の題名の通り、人倫を踏み外した道を歩くというストーリーのいやらしい描写は原作本ならではだった。


次も同じく松本清張の「わるいやつら」を読みだしたところ。