ND5REなど最新世代のマツダ車にOBD2に機器を接続するのは危険!?
とうわさになっていますよね。
マツダもMDARSという純正故障診断機しか繋がないでと言ってます。
これは事実なんですが、ちょっと違うところもあります。
(1)道義的にOBD2への危機接続はNG?
「マツダは純正故障診断機しか繋ぐなと言っている」ことについて
これは2015年式のNDの取扱説明書からずっと変わっていないページです。
「ホイール、ホイールナットは純正品以外を装着しないでください。」
「故障診断コネクターには、点検整備用の故障診断器以外を接続しないでください。」
あれ?ホイール変えないでください!!!ですよ。
皆さん守りましょうねwww
決して〇ースポーツの三〇さんが良いと言ってるもん!
レギュレーションではホイール変更OKだもん!!
とかパーティレーサーの良い子の皆さんはディーラで暴れたりしちゃダメですよwww
ってことで、大人は「自己責任」でやって良いこと、悪いことを決めましょう!!!!
(2)技術的にOBD2への危機接続はNG?
「OBD2に機器を接続するのは危険だ!」について
こちらが本題です。
ここでいうOBD2って何?
【自動車豆知識】OBD2(オービーディーツー)って何?… 知っておきたい“イマドキ”のクルマの故障修理
https://carcareplus.jp/article/2018/01/01/3372.html
故障診断機を繋ぐためのポートですよね。
だから、マツダさんが言っている
「故障診断コネクターには、点検整備用の故障診断器以外を接続しないでください。」
は正しいです。
じゃあ、なんで故障診断機以外を繋ぎたいんですか?
なんですが、
・レーダー探知機で水温など車の情報が見たい
・レーダー探知機などの電源が取りたい
・データロガーで車から情報が取りたい
などでしょう。
大きく分けると、
・OBD2から電源が取りたい
・OBD2から車の情報が取りたい
になるでしょうか?
「OBD2から電源が取りたい」について
これはもうやめておく方が良いでしょう。
OBD2は電源を供給するようなものではありません。
もし電力が足りなかったら、ECUが誤作動したりする場合もあります。
いろんな小さなサブバッテリーがある車もあるので、想定していないバッテリーの消耗が起きることだってあるでしょう。
「OBD2から車の情報が取りたい」
これがまた複雑です。
OBD2から取れる情報の流れてくる規格には
NDであれば大きく分けて
・ダイアグメッセージ(ISO15031)
・CAN通信
となります。
これはEUCに「何の情報教えて!」とコマンドを送り「今はこれだよ」と返してくれるものや、
ブレーキのテストしろ!
エラーメッセージないか教えろ!
エラーメッセージ問題ないから消してくれ!
などなどの命令も遅れるISOが定めた世界共通の規格です。
車によって、規格内の命令を用意しているかは違うので、
86なら油温も答えるけど、NDは水温しか答えないと。
たとえば、BLITZのタッチブレインの適合表には
規格 ISO
と書かれて読める内容が車種ごとに記載されています。
CAN通信を流れているデータ
各EUC間で情報を共有するための常に流れている情報となります。
CAN-H(ハイスピード)・CAN-L(ロースピード)の2系統に分かれているそうです。
AIM Solo DL2などはこのCAN通信から情報を読み取れるんです。
AIMが解析した車種のみプロファイルが用意されています。
NDについては、MX-5CupでAIM MXLがメーターとして採用されていますので、
当然のようにND5RCのプロファイルは用意されています。
で、これが海外の方がアップしていたND5RE(海外ではND2ではなくND3と呼ばれています)
のOBD2の配線図です。
※この「ND2」について
このND2は海外ではMX-5カップカーの第二世代(2019-2023くらい)に使われた公式な名前です。決して日本国内の雑誌屋さんが書いた「ND2ともいうべき変更」とは違います!!!!
(でもマツダ関係者も最近はND2とか言ってしまってて大混乱するので止めませんか?)
AIMにND2では使えるのか?なんて質問したら、
日本人知らんのか!
MX5カップカーのメーターはAIM製なんだぞ!
使えるに決まってるだろ!
と思われますよwww
また、その方が残していた文章
In 2024 MX-5 Mazda changed all electronics. Now, BCM is connected to multiple isolated CAN buses. They also changed many IDs and data inside. OBD port is no longer available to access CAN traffic; only diagnostic messages are available.
↓google翻訳
2024年、MX-5マツダはすべての電子機器を変更しました。現在、BCMは複数の独立したCANバスに接続されています。内部の多くのIDとデータも変更されました。OBDポートはCANトラフィックにアクセスできなくなり、診断メッセージのみが利用可能になりました。
「only diagnostic messages 」
これがポイントです!
僕は人柱でAIM Solo DL2を
MAZDA-MX5_ND(ver 03.00.03)
ND2_Bosch
の2種類のプロファイルでND5REに接続しました。
ぜんぜんデータ拾えないのかと思ったら、FuelLevelだけ拾えたんです。
これは何?って思って調べました。
いろいろ調べてみると、AIMのプロファイルもすべてをCAN通信から拾っているのではなく、
一部をISOのダイアグメッセージから拾っていたんです。
だからFuelLevelだけ表示されていたんです。
なるほど、だからBLITZはタッチブレインで対応できていたんです。
ってことで、AIMが用意してくれていたISOの標準規格に準拠したプロファイルを選んで
ND5REに接続したところ、
・回転数
・速度
・アクセル開度
・スロットル開度
・水温
・インテークエア温度
・フューエルレベル
などが10Hz(1秒間に10回)で取得可能になりました。
※ここでこれを選択すれば使えるよと言ってしまうと、状況を理解せずにこれで使えるらしいよとなってはいけないので、書かないことにします。隠すつもりはないので、「自己責任で使いたいです!」という方は直接聞いてください!!
しかし、これ技術的に安全なのか?
なんですが、じゃあOBD2に接続するのが危険って何?
トヨタ、マツダの最新車種でバグ発生、OBDⅡやUSBポートへの外部機器の安全性
こちらに解説されています。
ポイントは
「CAN通信に不正な情報を流すと危ない」
「意図していない不正アタックされると危ない」
という点かと思います。
不正な情報を流すとはテレビキャンセラーなどを代表する車速をごまかす情報を流すこと。
不正なアタックとはメーカーとして信頼できるのか分からないようなAndroid機器など。
何の信号を発しているのか分からないような危機はダメですね。
またレーダー探知機なども信頼できるメーカーであっても、本当にその車種で対応できている信号しか流してないか確認が必要ですね。
AIMは僕が調べた限りでは、プロファイルにあるリストの問い合わせしかしていないです。
すべてに答えが返ってきていることも確認できています。
また、ND5REはOBD車検対象車です。
OBD2に接続される診断機が認証を受けていないとエラーになるなんてことしたら、
そこらじゅうでパニックです。
だからこそ安全のために用意したダイアグメッセージしかOBD2に出していないのだと思います。
もちろん無尽蔵にメッセージ送り続けたらダメなので、必要な情報を必要な頻度でもらうことが必要かと思います。
それができると判断できるものなら、自己責任で繋いでも良いのかなと思ってます。
僕は、サーキット走る時だけAIM Solo DL2をOBD2に接続しています。
マネする方は、「自己責任」でお願いしますm(_ _)m