それはそうと前のブログ(狩野川台風)から続きますよ。
狩野川の河川工事の痕跡や狩野川台風の痕跡と思われるものはまだまだありますよ。
その一例として以下の三箇所をご紹介します。
①は前のブログでご紹介した田京付近の大規模な河川改修工事のあとです。
②は洪水でぽっきり流された大仁橋付近の改修の痕跡
③は大洪水で流された中島地区の中で流されなかった奇跡の集落跡です。

②ですね。みたまんまで上が昭和22年で下が現在です。

S字が滑らかになってます。
大仁橋は今は新しくなってますが昔の橋の入り口が残ってます。
③は洪水で生き残った中島地区の集落です。

写真の真ん中に洪水で残った集落が見えます。
現在の同じ場所の地図を見ると・・・

道がきれいにまっすぐ整備されている中一部くねってる道がありますよ。
多分ここは流されずに残ったので昔のまんまの道路の軌跡が残った
まさに奇跡の集落だと思われます。
思えば戦国時代くらいまで、平野を蛇行する川の流路は洪水のたびに変わったりしてて、平和になった江戸時代からは全国で河川の流路を固定するための土木工事がさかんになったみたいですよ。
江戸幕府は、江戸を洪水から守るために60年もかけて利根川の流路が現隅田川から東京湾に注いでいたのを、あっちにつないだりこっちでさえぎったりして、今の太平洋に注ぐルートにかえたそうですよ。
さすが江戸幕府ともなると金持ってますよね。
日本一人口が多かった?
新潟県の信濃川も、水浸しで腰まで泥に埋まって田植えする位だったのを、
砂丘を掘って掘って掘りまくって日本海にショートカットを2本も作って、まさかの本流に堰までつくって、なんでかショートカットのほうが本流より太いのに信濃川の長さは全国一位とか、もやっとした気もしますよ。
そんなこといったら勝手に川の長さ変えた利根川が2位なのも納得できなくなりますけどね。
もー、新潟県もお金持ちですね。
貧乏な
私の地元、富山県にいたっては、富山市内を迂回していた
神通川を真っ直ぐするのに狩野川みたいに捷水路を掘って真っ直ぐにしようとしましたが、なんかやり方が貧乏くさいですよ。
レシピは以下のとおりです。
①湾曲部分をショートカットするようにまっすぐな
ほっそーい溝を掘る。
下の地図の捷水路(しょうすいろ)って部分です。
②
洪水を待つ
③洪水が起こるたびに溝が削られて、どんどん太い溝になる。
④
洪水が起こるのをひたすら待つ
⑤そのうち
40年50年位したら勝手に流れが変わる。
という手順です。
流れが変わった結果です。

もう、
貧乏の権化ですね。
詳しくは書きませんが神通川の旧流路は長いこと荒地のまま放置されていたので道路の曲がり具合と後に整備された松川の流れによって推定できますよ。
松川にいたっては堤防の松が綺麗だから松川と名づけられたみたいですが、現在松はすべて切り倒されて桜に植え替えられてしまってますよ。
困りますね。
ここからが本題です。
貧乏な富山県と元韮山県の狩野川は違います。
ハゲしいです。
なんと
山をぶちぬいてトンネルを掘り谷を削ってでっかい排水溝をつくって、洪水のときはそっちに水を流すという

非っ
常に大胆な手法ですよ。
伊豆の国市すげーなおい。
伊豆の国市がやったわけではないかもしれないけど。
文章で書くとあれですが、実物は巨大建造物です。
トンネル6本掘ってさらには巨大な谷間を作って全長3kmですよ!
徳川幕府もハゲしくびっくりです。
さすが元韮山県です。
スケールが違います。
大迫力です。
なんてたってトンネルとトンネルの間に巨大な人口の河が流れてるんですよ。
でも、かのパン祖「江川太郎左衛門」さんも氾濫しまくる狩野川を何とかしようと分水路を介して駿河湾まで水を直接流せないか考えてたみたいですよ。
反射炉はできたけど、分水路はできませんでしたね。
残念です。
でも仕方ないですよね。
あんなでっかいトンネル当時はほれませんよね。
(放水路長岡トンネル入り口)

トンネル
こちらは放水路の入り口あやめ橋です。橋の向こう側が狩野川本流です。

増水したら水は堰を乗り越えて放水路に流れ込む仕組みなので普段は水がありません。橋の上の車と比べれば
でかいことがわかります。
あやめ橋を映したライブカメラ

駿河湾に流れ込む寸前の口野トンネル出口。
恐ろしいことにここには
国道414号線の橋がかかっていますよ。
あっ、でもここはもう伊豆の国市じゃなくて沼津市ですけどね。
ちなみに狩野川放水路の出口を右方向に行くと沼津港の
グソクムシにあえます。
でも間違って左に行っても大丈夫です。
左に行くと伊豆三津シーパラダイスの
グソクムシにあえます。
でもよくよく考えるとこのまま直進して放水された水と一緒に駿河湾に流されれば多分
グソクムシのえさになるんですけどね。
いやーまじすごいっすね。
でもこの巨大さは見てみないと伝わらないです。
なんとか伝わらないかと思って比較対象をおいてみました。
ほいっ

トンネルの中に
チェイサーを置いたらこんな感じでしょうかね。
あくまでもイメージですよ。
実際に入ったわけではないのでサイズ感が違うかもしれませんよ。

トンネル入り口と河の真ん中に
マークⅡを置いてみましたよ。
あくまでもイメージですよ。
でかいんですよー。
まとめてみると
だがしかし、この狩野川放水路が出来上がる寸前に狩野川台風が来襲しました。
非常に残念です。
ということで長いのにここまで読んでいただきありがとうございました。
詳しくは狩野川資料館に行けばよくわかると思いますので是非みなさん遠い下田に行くくらいなら近い伊豆の国市で足を止めてみてください。
狩野川資料館に行ってみて、外観をみてびっくりしないでくださいねw
外見より中身です。
これで伊豆の国市の魅力は粗方伝わったかとおもいます。
イチゴ狩りもできるしw
ロープーウェイもあるんだぞー。
狩野川放水路に関する参考HP↓
http://l-library.jp/modules/wordpress/index.php?p=712
http://portal.nifty.com/kiji/130109159075_1.htm
勝手に友情出演
おっちょこちょいさーさん
ru-inさんことミス山さんこと韮山さんこと神島さん
ありがとうございました。
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Posted at
2015/08/19 21:17:53