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安藤二七美の"青ツイン" [スズキ ツイン]

整備手帳

作業日:2024年9月13日

ドナドナ準備 その2 ウォーターポンプ交換 正攻編(スズキ EC22S型 青ツイン)

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目的 修理・故障・メンテナンス
作業 DIY
難易度

初級

作業時間 1時間以内

1
ドナドナ準備シリーズ、前回「その1」の続き。↓
===
◆ドナドナ準備 その1 高圧洗浄(スズキ EC22S型 ツイン)
https://minkara.carview.co.jp/userid/1516299/car/3281490/7999647/note.aspx
(2024年9月13日)
===
落札して自走で乗って帰ってきて、それっきり2年3ヶ月も放置したクルマ。
高圧洗浄かけて見た目をキレイにしただけでは、とても売れたもんじゃない。
お金を払って引き取ってもらわなくちゃいけないレベル。
そこで、今回の「その2」では、ウォーターポンプを交換しました。
よく言われる、10万kmを目安にした中古車のお約束3点セット。
【1】タイミングベルト(通称タイベル)
【2】ウォーターポンプ(通称ウォポン)
【3】サーモスタット(通称サーモ)
ツインに搭載されているK6A型エンジンは、タイミングベルトを使っていないので、交換不要。
(タイミングチェーン方式)
そこで、【2】と【3】を交換しようという、今回は【2】のほうです。
===
でね。
ツインのウォポン交換は今年、2ヶ月前に別のツイン(福岡ツイン)でやったばかりなんですよ。↓
===
◆ウォーターポンプ交換 前編 ベルト2本を外す(スズキ EC22S型 福岡ツイン)
https://minkara.carview.co.jp/userid/1516299/car/3371455/7905333/note.aspx
(2024年7月23日)
===
◆ウォーターポンプ交換 後編というか軟弱編 (スズキ EC22S型 福岡ツイン)
https://minkara.carview.co.jp/userid/1516299/car/3371455/7905407/note.aspx
(2024年7月23日)
===
なので、具体的な手順は↑と重複するので省略。
2ヶ月前の「軟弱編」と違うところ、2点についてだけ、書くことにします。
名付けて「正攻編」です。
===
【正攻】
相手の正面から攻撃すること。また、その攻撃。
奇計、謀略などを使わないで、正当な攻撃法で攻撃すること。正々堂々と攻めること。
(ニッコク、日本国語大辞典 iOS版)
2
というわけで、いきなり、正式名称「ウォーターインレットパイプ」を引き抜くところから。
ツインに限らず、この世代のワゴンRも、この金属製パイプが錆びている個体が、ちょこちょこあるみたい。
錆びて穴が空いてしまうと、冷却水が漏れてオーバーヒート、深刻なダメージ(高額な修理費用)になってしまう、こともある。
錆びているのに気がついたら、新品に交換しちゃったほうがいいと思います。
===
【部品番号】
・17830-73H00 パイプ, ウォータ, インレット
・17830-58J00 パイプ, ウォータ, インレット(EC22S-211578以降)
===
2ヶ月前の「軟弱編」と違うところ、2点のうちの、1つ目。
この画像で気がついたかもだけど、赤い数字「1」の黒いステー。
ご覧のとおり、エアコンのコンプレッサーを取り外しました。
そのほうが、圧倒的に作業がしやすいです。
エアコンのコンプレッサーを取り外して、金属製の「ウォーターインレットパイプ」も引き抜く。
ここが、前回の「軟弱編」との大きな違い、その1。
あ。
エアコンのコンプレッサーを取り外す手順は、半年前に別のツイン(スマイルツイン)でやってます。↓
===
◆エアコンのコンプレッサー交換(スズキ EC22S型 ツイン)
https://minkara.carview.co.jp/userid/1516299/car/3282763/7735454/note.aspx
(2024年3月13日)
3
パイプを引き抜くと、冷却水があふれ出てきます。
当たり前だけど。
この1つ前の段階で、このパイプの下側、ラジエーターから戻ってくる太いゴム製ホースのところで先に冷却水を抜いちゃったほうが、ラクだけどね。
自分でウォポンを交換しようと思うぐらいの人なら、その辺はわかるだろうから、適当に。
===
でね。
このパイプを引き抜くと、先端にゴム製Oリングがあります。
この奥というか、上というか、そっちにももう1つ、あるんだけど。
前回の「軟弱編」の致命的な欠点は、このゴム製Oリング2つを交換しないこと。
ウォーターポンプは生きていても、そこから冷却水漏れしてくる可能性がある。
今回の「成功編」の大きな利点は、このゴム製Oリングを両方とも交換できること。
画像の中の空きスペースの関係で、ここに部品番号を書いちゃったけど。
今、ここでは交換せず、後でまた。
===
【部品番号】
・17849-53E00 Oリング, ウォータインレットパイプ
★でも買わなくてもいいかも(後述)
4
撮影した順番の関係で、パイプが装着されちゃってるけど。
(引き抜く前に撮った)
ここ確かめるべきは、ウォポンをエンジン側に固定しているボルト4本のうちの、3本。
いずれも、12mmです。
5
そして、厄介な4本目は、エキマニの遮熱板に隠れています。
前回の「軟弱編」は、これをイヤがって避けた(逃げた)わけです。
6
エキマニの遮熱板とエンジンの間を照らしてみると、3番のすぐ隣に4番が見えます。
普通のメガネレンチとか、ソケットとかだと、ここに届かないんですよ。
それで、ググってみても、エキマニの遮熱板を外してる人とか、けっこういるみたい。
7
プロの整備士さん達は、どうやってるんだろう?
世の中、こんなにたくさんのK6Aエンジン搭載車が走り回っていて、それなりの台数、ウォポン交換は日常的にくり返されてるはんずなんだけど。
そう思いながらググったら、神がかってる素晴らしい動画を見つけちゃいました。
YouTubeチャンネル「ナリタオート」さんのショート動画です。
https://youtube.com/shorts/yMCf3BtXywM?si=WqsgQufgIImPGZ5v
8
このショート動画で紹介されていた工具を、さっそく買ってみました。
===
【工具】
TONE フレックスラチェットめがねソケット
型番 3RM-12F(対辺12mm)
型番 HP3RM-12F(対辺12mm)
★「HP」は販売形態(パッケージ?)の違いだけで中身は一緒だそうです
===
関東平野を流れる利根川(とねがわ)の利根、TONE。
あらゆるボルト締結課題に取り組むボルティング・ソリューション・カンパニー、TONE株式会社。
だけど、本社は東京都荒川区。
え?
荒川区なら、隅田川じゃないの?
SUMIDAじゃないの?
と、そこは気になりつつ。
9
工具の名前と型番でググってみたら、12mm以外の各サイズの型番も発見しました。
生涯ずっと、ツイン等々のK6A型エンジン搭載車にしか乗らない!と決めてるなら、対辺12mmの1個だけでいいだろうけど。
……ふむふむ。
もう1つおまけに、ふむ。
必要に迫られた時に1つずつ買い足していく?
10
ところが、セット販売をしていることもわかりました。
11
……ふむふむ。
もう1つおまけに、ふむふむ。
セット販売は、2種類。
よく使う7点セットと、さらに4つ増やした11点セット。
違いは「11mm、15mm、16mm、18mm」ですね。
12
11mmも16mmも、18mmも、私が生涯ずっと乗り続けたいポンコツ各車には必要なさそう。
でも、15mmは、964スピードスターでちょこちょこ見かける。
念のためにというか、せっかくの機会なので、11点セットで買っておくことにしました。
===
ちなみに、画像の左上半分だけのセットです。
画像の右下半分?の長いエクステンションは、手持ちのSnap-Onです。
TONEさんのセット販売で付いてくるわけじゃないので、念のため。
13
話を戻して、作業を再開しましょう。
12mmの「TONE フレックスラチェットめがねソケット」(型番 3RM-12F または HP3RM-12F)を、奥の4番に掛ける。
そして、ゆるめる方向(左まわり)に回す……だけ。
14
狭い場所なので、振り幅は狭いです。
でも、「TONE フレックスラチェットめがねソケット」という名前のとおり、ラチェット付きなので大丈夫。
チャッチャと回し続けると、簡単に外れました。
ここで手こずって、2時間とか3時間とかかかってる人もいるみたい。
それを思うと、この工具1つで、ものすごい時短です。
15
エンジン側に固定しているボルト4本を抜いたら、金属製パイプ2本からうまいこと引き抜いてやるだけ。
右上の「4番」さえ簡単にやっつけられるようになれば、K6A型エンジンのウォーターポンプ交換の難易度は、グッと下がります。
===
あ。
さっき書いた、前回の「軟弱編」では交換できないゴム製Oリングの、2つ目が、この画像には写ってます。
===
【部品番号】
・17849-53E00 Oリング, ウォータインレットパイプ
・17849-83G00 Oリング, ヒータアウトレットパイプ
★でも買わなくてもいいかも(後述)
===
それから、取り付ける時の締めつけトルクは、4本いずれも、25Nmです。
16
外したウォポン本体と、新品(社外品)のウォポン本体を、並べてみました。
古いほうの、エンジンとの接合部分には、オレンジ色のゴム製Oリング(パッキン)が付いてます。
この、エンジンとの接合部から冷却水が漏れていたという症例は、ネットでググってみてもよく出てきます。
さっきの金属パイプ2ヶ所のゴム製Oリングと、このパッキン。
合計3ヶ所を新品に交換できるのが、今回の「正攻編」の強み。
===
【部品番号】
・17849-53E00 Oリング, ウォータインレットパイプ
・17849-83G00 Oリング, ヒータアウトレットパイプ
・17611-73G01 Oリング, ウォータポンプ
★でも買わなくてもいいかも(後述)
17
今回の新品は、AISIN(株式会社アイシン)の型番「WPS-036」です。
他のK6A型エンジン搭載車とみんな共通なのかは、未確認。
===
昔は「アイシン精機」だったんですけどね。
3年前、2021年から「株式会社アイシン」になったそうです。
18
さっきから何回もくり返してきた「でも買わなくていいかも」の答えが、これです。
この「AISIN WPS-036」には、3種類のゴム製Oリング、すべて同梱されていました。
ただし、他社のツイン用(K6A型エンジン搭載車用)のウォポン全部、みんなに付いてくるのかは未確認。
19
買わなくても済んだ。
あるいは、買ってあるストックを使わずに済んだ。
ありがたく、さっさと交換します。
20
ウォポン本体の、エンジンとの接合部のパッキン(ゴム製Oリング)も交換します。
ゴム製Oリング側だけでなく、ウォポン本体のほうにも、ゴム製Oリングが落ちないように、何ヶ所かに出っ張りがあるという新設設計。
===
あとは、元通りに組み立てて、規定トルク「25Nm」で均等に締めるだけ。
その先の、冷却水を入れてエア抜きする話は、前回の「軟弱編」と重複するので省略。↓
===
◆ウォーターポンプ交換 後編というか軟弱編 (スズキ EC22S型 福岡ツイン)
https://minkara.carview.co.jp/userid/1516299/car/3371455/7905407/note.aspx
(2024年7月23日)
===
以上、工具1つ買うだけで、ウォポン交換はグッと簡単になる、という話でした。
正攻編がこんなに簡単になっちゃうと、もう(ゴム製Oリングからの冷却水漏れの可能性がある)軟弱編には戻れない。
プロの知識と経験、情報を公開してくださった、ナリタオート様に感謝感謝です。
本当にありがとうございました!
===
2024年9月13日(金)12万8631km時
・ウォーターポンプ交換(正攻編)
===
続きは
◆ドナドナ準備 その3 サーモスタット交換(スズキ EC22S型 青ツイン)
https://minkara.carview.co.jp/userid/1516299/car/3281490/8002369/note.aspx
(2024年9月14日)
===
軟弱編と正攻編を合わせて、さらに新アイテムも使った「バージョン3」は
◆ウォータポンプ&サーモスタット交換 Ver.3 前編(スズキ EC22S型 スマイルツイン)
https://minkara.carview.co.jp/userid/1516299/car/3282763/8080361/note.aspx
(2025年1月8日)
===

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