2012年12月16日
私は二代目レガシィワゴンのオーナーだった。
2リットル・水平対向4気筒エンジンをツインターボで過給する、
高出力エンジンによる加速感は強烈で、低重心、4WDと相まって、
道路状況を選ばず安定した走りを体感できた。
私の愛車は特別仕様車で、当時としては珍しい16インチホイルに、
専用シート、ツインサンルーフとABSも装着されていた。
高速道や、長距離移動も苦にならない、素晴らしい車だった。
この二代目レガシィは、ライバルが3ナンバー化していく中、
2リットル以下かつ、5ナンバーサイズを堅守し、
走りの質などの基本性能を向上させることにより、
結果的に大ヒットに繋がったモデルである。
その後三代目もそのボディーサイズは継承され、
セダンには「B4」の名が与えられた。
ポルシェデザインが監修のエアロパーツをまとったBLITZENや、
STIによるチューニングを施したS401 STiまで発売され、
名実共に、スバルのフラッグシップモデルへとなった。
四代目も、車幅はわずかに5ナンバー枠を越えたものの、
基本理念に変化はなかったように思う。
等長等爆エキゾーストマニホールドにより排気干渉防止と、
燃焼効率の向上による低燃費を実現したが、
モデル末期に、一時購入を考えたこともあったのだが、
残念ながら、あの独特のボクサーサウンドを失ったレガシィに、
心は動かなかった。
さらに現行車は、あまりに大きく変化しすぎてしまった。
おそらく北米等の需要に応えるべく車体を大きくしたのだろうが、
日本の道路事情では、取り回しにやや苦労しそうである。
2.5L水平対向4気筒DOHCターボエンジン、リニアトロニックCVT、
最新型では直噴DITと、最新技術を与えられたレガシィだが、
「全性能進化」といわれても、私はあまり魅力を感じない。
少々荒削りで、乱暴なまでの加速を見せた、あのレガシィの面影がない。
スバル・1000から始まった水平対向エンジンと、レオーネで確立された4WD、
そのスバル独自の機構が融合したレガシィは、その始祖は実用車なのだから、
皆が気軽に乗り回せる実用性が必要ではないだろうか。
海外での販売は堅調だそうだが、日常で目にすることは少ない。
いまやエンジンのダウンサイジングが世界の主流だが、
車体のダウンサイジング出来ないものだろうか?
スバルのみならず、日本車はいったいどこへ向かって、
何を進化させているのだろう?
低燃費か、快適性か、しかし車の本質は「走り」である。
それを忘れないで欲しい。
スバルファン、自動車ファンとして、切に願う。
Posted at 2012/12/16 21:22:29 | |
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