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産経新聞の記事から

大阪府内で自動車のタイヤが盗まれる事件が急増している。昨年１年間の被害件数は前年に比べ６割増加し、特に１０月以降の増加が目立つ。冬に入り、高価なスタッドレスタイヤが狙われていることが一因とみられ、一部はロシアなどの海外に転売されているという。大阪府警は「決して安価なものではなく、被害に遭ったときのショックも大きい」として、盗難防止用ロックナットの使用など対策を呼びかけている。

　府警によると、平成２４年のタイヤの盗難件数は１０４２件。前年（６５４件）に比べ５９・３％増加した。月平均は約８６件、９月は６８件だったが、１０月には２倍近い１１６件に跳ね上がった。１１月以降も１００件台の高止まり状態が続いている。

　昨年１０月中旬、大阪府和泉市の運送会社では、車庫内に止めていたトラック６、７台のタイヤが古いものにすり替えられているのを社員（４０）が気付いた。車庫は誰でも出入り可能で、防犯カメラもなかった。

　同社の社員によると、盗まれたタイヤはすべて交換したばかりの新品。走行前のタイヤチェックの際、溝がなくなっていたため、すり替えに気付いたという。社員は「被害総額は１００万円近く。原油の高騰でタイヤの値上がりが続いており、買い替えは経済的にも大打撃だ」と憤った。

　今年に入っても府内では箕面市や茨木市、泉佐野市などで盗難が続発。箕面市では先月、マンションや月決めの駐車場に止めてあった車からタイヤが奪われる事件が９件相次いだ。いずれの現場にもコンクリートブロックが残されており、府警は車体をジャッキアップしてブロックで固定した後、タイヤを抜き取ったとみている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130218-00000097-san-soci