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2013年01月25日 イイね!

試乗レポート:新型「Aクラス」

「メルセデス・ベンツ A180 ブルーエフィシエンシー スポーツ」(FF・右H・7AT)
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2013年1月17日、日本での販売が開始された新型「Aクラス」。顧客の“若返り”を目指しているが……。その実力を確かめた。



詳細な写真は以下へ
・エクステリア
・インテリア
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・第一印象
 先代までの「Aクラス」を振り返ってみると、正直なところ、“欲しい”と思わせてくれるクルマとは言い難かった。先代モデルは、“サンドイッチコンセプト”(二重構造のフロアと小型のエンジン(前方に58°傾斜)とトランスミッションで構成され、正面衝突時にパワートレインがボディ下部に滑り込み、室内への侵入を抑制することで衝突安全性を高める。また、サイドメンバーが高いことから、乗車位置も高くなり、側面衝突時の直接の衝撃を和らげる。)が採用され、扱いやすいサイズで安全性も高いことが魅力だった。個人的な偏見かもしれないが、“裕福な家庭の奥様のためのクルマ”というイメージしかなかった。

 ところが、2012年3月のジュネーブショーで正式発表された新型「Aクラス」は、ワタクシのイメージを打ち破るものだった。全長×全幅×全高=4290×1780×1435mm、ホイールベース=2700mmとなり、「フォルクスワーゲン・ゴルフ」を筆頭に「BMW 1シリーズ」や「レクサス CT200h」、「アウディ A3」とライバルが多いCセグメントに遅ればせながら参戦することとなった。ワイド&ローなプロポーションに先代の面影は無く、“サンドイッチコンセプト”も、その幕を一旦閉じることとなった。継承されたのはグレード表記くらいではないだろうか?

 ここまで変わってしまうと、フルモデルチェンジというよりは、某メーカーの言葉を借りると“リボーン”と言っても過言ではないかもしれない。営業の方に話を伺うと、全くの別物として世に送り出すことへの戸惑いではなく、販売への期待や熱意を感じさせられた。

 ところで、新型「Aクラス」は、2012年4月に発売された「Bクラス」と共有する部分が多い。シャシーをはじめ、トランスミッション(7段デュアルクラッチ・トランスミッション)や、グレードによってはエンジン(1.6リッター直4DOHC直噴ターボ)にまで及ぶ。

 両車を比較すると、フロントマスクやボディーサイドのキャラクターラインなど、所々に共通する意匠が見受けられる。ただし、一番の違いはキャラクターの違いだろう。新型「Aクラス」の全高は1435mmと「Bクラス」より105mmも低く、そのおかげもあって、“スポーティーな「Aクラス」”と“実用的な「Bクラス」”という印象を受ける。

 そして、激戦区であるCセグメントの競合車と比べ、一目置きたいのがインテリアだ。“メーター”や“エアコンの吹き出し口”のデザインは、「SLS AMG」など同社のスポーツモデルで採用されたデザインに似ている。また、赤ステッチが施されたシートやステアリング、カーボン調のインパネが、走りへの期待を高める。このような細かな演出も、「Bクラス」との違いを表現し、中身が同じで箱だけが違うわけではないことが伝わる。

 あえて不満を述べるならば、“純正ナビゲーション”だろう。ポータブルナビゲーションのような“後付け感”が漂っている。

・走行感想
 運転席に座ると、シートの出来に驚かされた。ヘッドレストの傾斜やサイドサポートがドライバーの気を引き締めさせつつも、気疲れさせない姿勢に導いてくれる。また、運転に必要な情報を最小限の視線移動で把握できるようにメーター類が配置されている。さらに、Aピラーが低く寝かされているので、クルマに乗ってからも「Aクラス」のキャラクターが損なわれることは無い。ちなみに、ドアミラーも大きく、右ハンドルのクルマでネックとなる左後方を確認しやすい。しかし、オプションで用意される“ナイトパッケージ”に施されるプライバシーガラスが思った以上に暗く、後方確認の際に不便を感じた。

 ステアリングは、教習所で学ぶ持ち方(時計で例えるならば“10時10分”)を理想とした構造なのだろう、街乗りでは“9時15分”の持ち方がクセの筆者は違和感を拭えなかったのだが、持ち方を変えると、しっくりと手になじみ、かえって運転がラクになった。

 クルマを動かしてみると、どうもギクシャクする……。アクセルを若干踏みこむと、ドンッと勢いがある発進をするのだ。確認してみると“ECO”のスイッチが点灯していた。エコカーをはじめ、多くのクルマに搭載されている“エネルギー効率を上げるためのモード”なのだが、「本当に必要なのか?」という疑問を感じずにはいられない。営業の方(ベンツに限らず)に話を聞いても、返ってくる答えは……。ちなみに、試乗車の燃費は約16km/リッター、競合車と比べると、若干劣る数値だ。

 ECOモードを解除すると、クルマはスムーズに動き出した。搭載される1.6リッター直4DOHC直噴ターボ(122ps)は、1250rpm~4000rpmの範囲で最大トルク(200Nm)を発生させ、2000rpmあたりで7G-DCTがスムーズにシフトアップを行う。試乗コースは40~50km/h巡航がメイン、やや勾配がある坂を上る場面もあったが、力不足な印象はない。しかし、アクセルペダル(吊り下げ式)の踏みごたえが軽く、細かなアクセルワークが難しい。慣れるまでは、コーナーからの立ち上がり加速がワンテンポ遅れてしまった。

 
 パワートレインやプラットフォームなどを「Bクラス」と共有すると記した。人によっては「外観だけが違うのでは?」と思う方もいるだろう。しかし、試乗車の「A180 ブルーエフィシエンシー スポーツ」のサスペンションは、スポーティーなチューニングが施されている。ちなみに、今後の発売が予定されている「A250 シュポルト」には、さらにスポーティーな“AMGスポーツサスペンション”が与えられる。

 低めの車高のコンパクトなボディに、低回転から力を発揮するパワートレインとスポーティーな足回り、軽快なステアリングフィールがマッチし、クルマがキビキビと動く。シートのサポート性も一助となり、ドライバーは姿勢を崩すことなく、クルマの一挙手一投足を楽しめた。

・総括
 新型「Aクラス」は、クルマを構成する要素に“無駄”がなく、クルマのキャラクターを表すために必要な最低限のものが最大限に高められていた。外見や中身そして走りが上手くまとまっている。

 現代に限らず、若者は、限られた中で“無駄”を出さずに、最大のパフォーマンスを得られるように工夫している。

 そう考えると、新型「Aクラス」は、まさに若者向け。エントリーグレードで284万円だが、それに見合うだけのパフォーマンスを得られるはずだ。ひょっとしたら、完成されすぎていて、個性を演出する“ゆとり”がない……と思うユーザーもいるかもしれない。

(文&写真 K-ON@0823)
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(あとがき)

さて、デビューしたばかりの新型「Aクラス」の試乗レポートということですが、お楽しみいただけましたでしょうか?

“若者のクルマ離れ”ばかりが取り上げられるが、自動車業界にとって“ユーザーの高齢化”も悩みの種のようです。

だから、“メルセデス・ベンツ コネクション”や“オリジナルアニメ”を用いたプロモーションを通して、若者がメルセデス・ベンツに対して親しみを持てるきっかけづくりが行われました。

クルマに興味が無い人が、クルマに触れるのは、せいぜい移動のときくらい。ディーラーに行ったことが無い若者も少なくないでしょう。しかも、ディーラーによっては雰囲気が重い……

今後、他の自動車メーカーでも同様の動きがあることを期待する次第であります。

ご意見・ご感想ありましたらコメントの方へ。

最後に、今回のレポートを書く上で、お世話になった方には感謝の言葉しかありません。ありがとうございましたm(__)m
Posted at 2013/01/25 23:59:32 | コメント(2) | トラックバック(0) | 試乗レポート | クルマ
2013年01月06日 イイね!

「ポルシェ ボクスターS」(MR・左H・PDK)

デビューから約半年。“想像以上の出来”として評判の新型「ボクスター」。その実力を若者目線?で確かめた。


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・第一印象
 2012年6月22日、新型「ボクスター」が国内でデビューした。プレス向けの発表会を経て、各地のディーラーへ展示・試乗車として運ばれることとなるわけだが、実は、この間に“ポルシェサマーサミット”なるイベントが都内のホテルにて開催された。ワタクシにも幸運なことに?招待状が届いたので、授業を自主休講して参加した。

 会場には、「ボクスター」をはじめ、「911」「ケイマン」「カイエン」「パナメーラ」と各モデルが展示されていたが、新型ということもあり、会場の注目は「ボクスター」に集まった。
 
 まず、“ヘッドライトの形状”や“車幅のワイド化”に“18インチホイール”と、よりスポーティーな雰囲気を感じさせられた。さらに、インテリアは、各メディアのインプレッションを見ると、先代と比べて質感が向上したとのこと。たしかに、ダッシュボードやスイッチの感触などから高級感を得ることはできた。
 
 そして、試乗日(2013年1月5日)。まず、運転席に座ると、着座位置が低いわりには見切りが良い(「86」や「BRZ」に乗った方ならイメージしやすいはず)。スポーツカーというと実用性を犠牲にしている感じがするが、普段使いも十分可能だろう(ただし、機械式駐車場では地上高が不安)。
今回の試乗車には“アダプティブスポーツシート・プラス”が与えられていた。ホールド性は良い。しかし、筆者が“肉薄”なこともあるが、クッションが足りない気がした。長距離移動の際に疲労を感じるかもしれない……

 先代モデルと同じく、「911」で伝統の5連メーターではなく、3連メーター(スピードメーター/タコメーター/その他)となるが、スポーツカーだからこそメーター類が個別に配置されている方が雰囲気としては盛り上がる。スポーツ走行が好きな者の中には各種のメーターを後付けする人も少なくない。こういった雰囲気作りもスポーツカーには求められるはずだ。新型「ボクスター」は、この点が残念だ。

・走行感想
 試乗日は今冬一番の冷え込み。オープンカーを試す日にふさわしい。わずか9秒で開閉可能なルーフを開け、クルマを動かしてみた。“カッカッ”と車体下部から異音が……、ディーラーの方が言うには「トランスミッションの“PDK”が十分に温まっていない状態で発生する音」とのこと。一瞬ヒヤリとしたが、すぐにホッとした。朝一で試乗に行ったからこそ得ることができた貴重な経験だ。なお、今回から“電動パワーステアリング”が採用された。低速時は若干重めだが、50km/h~の巡航時の手ごたえは丁度良い。また、先述した3連メーターは、走行中に、右側のメーターに油温や水温などがまとめて表示されるので、情報を把握しやすい。

 さて、“PDK”も“ワタクシ”もホッとしたところで、試乗コースへ。幹線道路へ合流する際には、ある程度の加速が求められるが、3.4リッター水平対向6気筒エンジン(315PS/360N・m)と7速PDKにとっては、赤子の手を捻るがごとし。スムーズに加速し、流れに乗ることができる。多少の無理な合流をしても、後ろのクルマに近付かれることとは無縁だろう。
オープンカーの課題として挙げられるのが“オープン状態での快適性”である。身長173cmのワタクシの場合、風の影響は頭上を掠める程度に抑えられていた。しかし、シートに搭載される“シートヒーター”が、効果を発揮するまでの時間が若干長く、ディーラーの方も寒さを我慢しているようだった。

 また、試乗車は、オプションの“20インチ カレラ クラシックホイール”が与えられ、フロント(235/35ZR20),リア(265/35ZR20)のタイヤを履いていた。ちなみに、ワタクシの「フェアレディZ」は、以前、フロント(235/40ZR18),リア(265/35ZR18)を履いており、乗り心地が不快だった。しかし、新型「ボクスター」の乗り心地は素晴らしいという一言に尽きる。全コンポーネントの約46%にアルミニウムが使われたことにより、1390kg(試乗車)まで軽量化されたほか、“PASM(ポルシェアクティブサスペンションマネージメントシステム)”の貢献も大きいと思う。資料によると、“PASM”は、電子制御によるダンパーコントロールシステムであり、路面状況やドライビングスタイルに応じて、各ダンパーの減衰力を無段階に調節するとのこと。路面の凹凸をキレイにいなすだけでなく、巡航時やクルマを曲げる際も安定感があった。

 試乗コースには、多少のスポーツ走行が可能な道路が設定されていた。ある程度の速度から減速し荷重をかけると、巡航時の安定感がグーッと収束し、クルマがコンパクトにまとまり、重心が自分の位置にピッタリと合っていく感覚を得た。そして、ステアリングを切ると同時に曲がり始める。以前、「ケイマンS」に乗った時よりも気分が高まる。オープンカーだからこそ味わえる爽快感も影響しているのだろう。

 また、新型「ボクスター」には“コースティング”が搭載された。コースティング状態では、エンジンとトランスミッションの接続が解除され燃料消費を抑える、タコメーターは約900rpmを指していた。アクセルペダルまたはブレーキペダルを再び踏むことで、再接続される。この動作の制御は自然で、タコメーターをみて、初めて実感を持つことができる。スポーツカーだからこそ、環境へ無関心なわけにはいかない。新型「ボクスターS」は、燃費対策によって、乗り方にもよるが10km/リッターも可能とのこと。

・総括
 初代から2代目までは「911を買えない奴がボクスターやケイマンを買う」という印象があったと思う。かつては、クルマに“ステータス性”があった(いまも多少は……)が、若者の多くは“クルマで見栄を張る”ことなど考えていないだろう。むしろ、自分の好みやライフスタイルに合ったものこそがベストだと考えている。今回のフルモデルチェンジには、そういった“時代の流れ”も味方し、“脱・エントリーモデル”を果たしたのではないだろうか?



(文&写真 K-ON@0823)

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(あとがき)

最後まで、読んで頂きまして、ありがとうございます(*^_^*)
本格的な試乗レポートの第1弾となるわけですが、お楽しみいただけましたでしょうか?

いまのワタクシの力を全て出し尽くした記事なので、個人的には満足な仕上がり?です。しかし、人によって見方は色々。まさに十人十色だと思います。

大切なのは、こうしてレポートを完成させることよりも、いつか見返したときに「全然ダメじゃん」と思えるほどに成長していくことだと考える次第であります。

ご意見・ご感想ありましたらコメントの方へ。

最後に、今回のレポートを書く上で、お世話になったディーラーの方には感謝の言葉しかありません。ありがとうございましたm(__)m
Posted at 2013/01/06 23:20:43 | コメント(3) | トラックバック(0) | 試乗レポート | クルマ

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