小学校や中学校の頃の思い出というと、給食や運動会、遠足、部活などに関することが浮かんでくるだろうか。その中には、日本の教育の特色としてしばしば国外で紹介されるものも少なくない。中国メディア・重慶時報は5日、「どうして日本の教育はこんなに素晴らしいのか」とする記事を掲載した。
記事は、「多くの人が、日本にはわれわれが学ぶに値する点が多いと認識している。教育の方面においては特にだ」としたうえで、日本の教育で特筆すべき点についていくつか紹介している。まず、「知識より前に礼儀から始める」点だ。学校ではまず、子どもたちに他人とのコミュニケーションや、他人へのリスペクト、動物や自然に対して優しく接すること等を学ばせるとした。
続いて、学校では児童や生徒が自ら清掃を行うため、大部分の学校で清掃員が雇われていない点を挙げている。班ごとに持ち場を分担して清掃させることで、子どもたちの団結や相互扶助を図る目的があると説明したうえで、「実はわが国でも小学校から高校まで子どもたちが清掃を行う。しかしそこにはトイレは含まれないのだ」と解説した。
さらに、大部分の小中学校で給食が行われている点についても言及。学校で統一された給食メニューは子どもたちの栄養バランスが考えられており、毎月配られる献立表は保護者がその内容を把握するとともに、夕食を考えるうえでも役に立つとしている。また、教室で食べるのが一般的な給食では、子どもたちが当番制で配膳や片づけを行うという教育上の目的もあることを紹介した。このほか、学校における書道教育の実施も、優れた点として挙げられている。伝統文化を学校教育に取り入れているという点から、評価したようだ。
日本でも、全ての学校で生徒や児童によるトイレ清掃が行われている訳ではなく、給食が実施されていない学校も存在する。特にトイレ清掃については近年、「子どもにやらせるべきか、業者にやらせるか」の議論もしばしば行われているようだ。
それはさておき、記事が示した内容から見えてくる日本の教育の特徴がある。それは、日本の学校が単に知識を教授するばかりでなく、社会に生きる人間として備えておくべき素養を養うことに重きを置いている点だ。「人間性の育成」こそ、今の中国の学校教育が抱えている大きな課題の1つなのである。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF) サーチナ 2016-11-07 10:33
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2017/11/30 06:47:04