2021年07月23日
レ・プレイアード・ゼロについて調べてみた2
こんにちは!
個人的な疑問からレ・プレイアード・ゼロが値段相応の高性能オイルかという事について纏めてみましたが、結果としては値段相応かは別として、高性能オイルである事は間違いなさそうです。
今度はどんな特徴を持ったオイルなのか纏めてみたいと思います。
【PAO100%ベースオイル】
全化学合成オイルは大きくPAOベースとエステルベースに分けられます。細かく言うといろいろあるらしいのですが、私的なアバウト差ではこんなもので😂
レ・プレイアード・ゼロはPAO100%ベースオイルとなり、鉱物油やエステルなどのブレンドはなさそうです。PAOは耐久性があり各種添加材に対する反応もないベースオイルとして優れた素材です。レ・プレイアード・ゼロはベースとして、耐久性がありロングスパンでの交換にも対応したベースオイルが100%となります。
【ACEA認証】
前回API認証されてない件記載しましたが、ACEAの認証は取得しています。ACEAは欧州のオイル規格で、どちらかというと省燃費よりエンジン保護に重きをおいているようです。Sスバルも省燃費推しな記載をしていますが、レ・プレイアード・ゼロの設計思想的、欧州の文化的背景は高耐久性、エンジン保護にあると思われます。
【HTHS粘度】
HTHS粘度はあまり公開されていない事が多いですが、レ・プレイアード・ゼロはHTHS粘度が3.5と0W-30としてはかなりよい数字を出しています。HTHS粘度とは油温150℃での耐久性を示したものですが、わたしが粘度指数一覧公開してる個人のサイトさんなど見る限り、0W-30でこの数字はみたことないです。
【番手表記との変態的解離】
0W-30という表記から受ける印象と異なる性格を持っている変態的なレ・プレイアード・ゼロですが、何故そうなっているか考えて見ました。
「0W」部分
0Wは、マイナス40℃での粘度特性を規定しており、スバルのHPでも確かにマイナス40℃でこんなにやわいんだぜと記載されてます。が、PAOの特性で極低温はけっこう柔らかくできるようです。0℃以上の温度域なら添加材で粘度調整できますから、この温度域ではけっこう固く調整されており動粘度40℃では平均的な5Wよりもかなり硬くなっています。
「-30」部分
30番手は動粘度100℃の値が9.3<12.5に収まる規定です。レ・プレイアード・ゼロは12.18。もうちょっとで40番手です。もうほぼ40番手といってもいいくらいぎり30番手なんですね笑
以上の事から、0W-30の上も下も一癖も二癖もある仕様の為、ほぼ真逆な特性を持つスバル純正変態プレミアムオイルとなっております😅
【レ・プレイアード・ゼロのイマイチなとこ】
省燃費性能に優れ、エンジン保護に重きをおいたACEA規格を認証した潤滑性能を示し、1万5000キロに一回交換すればいいという欧州車の仕様に耐える高耐久性、HTHS粘度3.5の高負荷時の耐久性まで持ち合わせ、粘度指数170の広カバレッジ!
レ・プレイアード・ゼロは万能オイルかよと思ったりしますが、気になる部分もあります。
「設計の古さ」
もともとの設計が2000年代の初期のもので、いかんせん設計が古いですね。この頃から業界は省燃費性能を中心に技術開発が進み、添加材も相当に進化していると思われますが、レ・プレイアード・ゼロは最新添加材とは無縁です。昨日調べて知ったのですが、昨年発売されたENEOS X PRIMEの、粘度指数は200超えなんですね。びっくりしました。最新の添加材の威力と思われます。
「微妙な省燃費性能」
省燃費を謳ってますが、かなりビミョーだと思います。オイルの省燃費性能は動粘度40℃(暖気~100℃近くまでになる間)の値がとにかく重要で、レ・プレイアード・ゼロはこの数値はかなり硬いです。実際、Eureka号も工場出庫時オイルからレ・プレイアード・ゼロに切り替えて、燃費が上がったというよりかは、やや落ちた印象を持っています。このあたりは前出の時代に取り残された部分かと思います。
「LSPI、タイミングチェーン問題の未対応」
SP規格からのものなので、当然未対応ですね。LSPI(直噴エンジンの低回転時異常燃焼)についてはPAOの場合、鉱物油に比較して1/5程度まで自然に発生を抑止していたという結果もみましたので、もともと優秀ではあったかもしれません。が、発生ゼロにはできてませんね。
タイミングチェーンも同様に直噴エンジン特有の問題らしいですが、これも究極的には潤滑性能があがればけっこう防げはするらしい。
とはいっても、最近のオイルはどんどんSP対応化してますし、非対応なのは気になります。
(追記)
「環境性能はイマイチ」
リンや硫黄といった天然由来物質は、対磨耗性能を向上させる性質があり、すこし前のオイルでは積極的に投入されていたらしいです。レ・プレイアード・ゼロもこれらが現代基準値以上含まれているため、最新規格には適合できません。そう言えばスバル公式でも環境性能のところは凹んでますよね😅
【まとめ】
わたしがレ・プレイアード・ゼロになんとなく持っていた印象は、ブルーのスバルマークのペール缶のイメージもあり、省燃費性能に優れた今時のスマートなプレミアムオイルといったものですが、その実、ほぼ真逆な無骨な耐久性、保護性能勝負の昔ながらのオイルであったことに驚きました。なんとなくスバルらしいですが笑笑
エンジンオイルとしての性能は優等生的で、スバルが言ってる通り冬だけでなく日本の厳しい夏場でも耐えられる高温時耐久性も持ち合わせています。
しかしながら、いささか古く燃費を気にするなら今時の5W-30全化学合成オイル入れたほうがよほど数字でるんだろうなと思いました。
レ・プレイアード・ゼロは、メーカーが保証している純正指定として十分すぎる高性能オイルなので、私としては今後も新オイルでも出ない限り使っていきたいと思います。
レ・プレイアード・ゼロは万能無敵オイルだ!もっともっと燃費頑張るのだ😤!
e コウさん自分で書いた記事理解してます🤔?
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Posted at
2021/07/23 12:27:14
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