マツダは八月末で本社宇品工場(広島市南区)でのスポーツタイプ多目的(SUV)
“CX-7”の生産を終えると同時にSUVで利益が大きい“CX-5”に生産を
集中することを発表した。尚、中国では現地生産に切り替えて、販売を続けるという。
“CX-7”もともとは北米専用車として開発し2006年2月に生産を始めたモデルだ。
その後、国内や欧州、中国などに販売を広げて、2010年度には約9万2000台を
造った。今年7月までの累計生産台数は約42万台にのぼる。
2011年末までに主力の米国や大半の欧州向けの生産をすでに終えている。
現在はマレーシアなどに向けた少量生産にとどまっているため、国内生産もすでに
終了している。ただ、SUV市場が年二割のペースで広がる中国では販売を継続するという。
一汽乗用車(長春市)に委託して年末にも現地生産を進めるという。
“マツダはCX-7”の国内生産を終えた後、同じ工場で生産する“CX-5”の増産に対応する。
一台当たりの利益は“CX-7”よりは15万円大きく世界戦略車として販売拡大を急いでいる。
“CX-7(シーエックス-セブン)”はマツダが製造して日本国内外で販売していた。
環境性能と加速性能を両立させた直噴ガソリンDISIターボエンジン
中型クロスオーバーSUVであり、MXクロスポルト“コンセプトカー”の
生産モデルである。スポーツカーとSUVの融合を狙って開発された。
“マツダがSUVを作ったらこんなクルマになる”まさに“CX-7”は“スポーツ志向”が強い
“マニアックなSUV”にクルマが仕上がった。
トリビュートの事実上の後継車モデル。
直噴ガソリンDISIターボエンジンと4WDコンポーネントの多くは
マツダスピード・アテンザとマツダスピード・アクセラも共通である。
トランスミッションは6速ATのみである。
エンジンは、現在、横置き用の中排気量V6の手持ちが無いため、MPV同様、
2.3L 4気筒ターボ MZRエンジンを用い、必要トルクを満たすことになった
(マツダスピード・アテンザやマツダスピード・アクセラと同じエンジン)。
最高出力は238PS/5000rpm、最大トルクは35.7kg・mを2500rpm
という低い回転数で発生する。マツダスピード・アテンザ用のエンジンとは違い、
低速型のセッティングとなる。タービンのA/R比を低速化させることにより
2000rpm以下からでもタービンの加給効果を発生させている。
そのため最大トルクの99%を5000rpm以下で発生する。
サスペンションは独立懸架で4輪ベンチレーテッドディスクブレーキ、ABS、
ダイナミック・スタビリティ・コントロール(DSC)、トラクションコントロール、
前輪駆動もしくはアクティブ・トルクスプリット4WDを特徴とする。
アクティブ・トルクスプリットにより後輪に最大で50%のトルクを配分する。
燃費は10・15モード燃費で8.9-9.1km/Lである。
2006年2月20日 - 宇品第2工場で生産開始した。
室内は本革仕様とファブリック仕様の二通り選べた。
メーターもスポーツ志向が強いモノになっている。
ホイールはマツダらしくロータリー形状のモノになっている。
2006年春 - 北米で2007年モデルとして発売をスタートした。
2006年12月19日 - 日本において販売開始。目標月間販売台数は380台だった。
2009年9月8日 - マイナーチェンジ。“洗練”をテーマにフロント外観を変更し、
4気筒の車であるが、ベースグレードでも300万円以上の価格のため月に数十台の
販売台数となっていた。そのため、標準装備だったカーナビゲーションを
オプションとし、数万円価格を下げた。DISIターボエンジンの改良や
シフトパターンの最適化等により燃費を向上(9.1 – 9.3km/L)。
室内は前期モデルと同じく本革仕様とファブリック仕様の二通り選べた。
燃費や走行可能距離、オイル交換などのメンテナンス情報などを表示する、
“マルチインフォメーションディスプレイ”の追加やオートライトシステム・
レインセンサーワイパー・アドバンストキーレスエントリー&スタートシステムの
標準装備化、車速50km以上走行時に緊急ブレーキをかけた場合にハザードランプを
高速点滅させて後続車に注意喚起する“エマージェンシーシグナルシステム”、
車速60km以上走行時、隣車線の後方から接近する車両を検知し、ドアミラーの
鏡面に内蔵されたインジケーターが点灯し警告する。
メーターも“マツダらしい”スポーツ志向が強いモノになっている。
“リアビーグルモニタリングシステム”といった先進の安全装備も加わった。
なお外見上ではフォグランプ形状の変更に加え、リアの“MAZDA”エンブレムが
省略された。
ホイールは前期とは違ったマツダらしい“ロータリーを意識したデザイン”を採用した。
2011年12月 - 日本国内向けの生産を終了(日本国外向けの生産は継続)。
2012年8月 - 日本での日本国外向けの生産も終了。
2012年度末 - 中国での製造を開始(予定)。
2007年には、クロスオーバーSUVを“CX-9”がアメリカで発売がスタート。
2012年には“CX-5”が日本を含む世界で発売される。日本をはじめとして
多くの国で“CX-5”が“CX-7”の事実上の後継車となる。

次回は特別企画 今月末で生産終了する“軽自動車でオープンカー・コペン”と
今年6月末で“マツダが誇るロータリーエンジン搭載車RX-8”について、排気量や
オープンカーなど“コンセプト”が違う二台ではありますが、さようなら
“RX-8”&“コペン”デザイン比較!!と題して紹介していきたいと思います。
では、少し早いですが、昼食をとって仕事に戻ります♪