忙しいながらも、飲食店事業のことは、常に考えとるわけです。
バーよりのダイニングバーを作るわけですが、その界隈ではレベルの高いお酒と、レベルの高いサービスを提供できるバーテンダーは確保しているのです。
そして、趣向性の高いお料理も。
スタッフにはそれぞれ得意分野を作って、スペシャリストとしてのキャラも確立していきたいのです。
ソムリエの資格を持つバーテンダー。
べネンシアドールを持つバーテンダー。
ウイスキーコニサーを持つバーテンダー。
本場のシェフ。
などなど。
まあ、資格がなんやねん、って話ですが、肩書として正式に有資格者や検定合格者であるかどうかというのは、実力の目安になるもので、スタッフの自信にもつながり大切です。
・伝説の走り屋
・プロのレーサー
後者のほうが良いに決まってる。
さて、そんな中、オーナーの私は、もっぱら「飲む」専門です(笑)
お酒のことに関して、カクテルやサービスの修行している時間もありませんし、そこはプロに任せよう。
ただ、味にはうるさいけどね。
私が取り組んでいるのは、バーでは定番なのに、意外と詳しい者が多くない世界。
シガー(葉巻)です。
ヒュミドールのサイズ感は私の手で。
ヒュミドールとは、加湿機能付きの葉巻保管箱のことで、
湿度に敏感で、繊細なプレミアムシガーの保管のために作られた箱です。
温度もそうですが、何より湿度の管理を徹底しなければ、おいしいシガーを保てません。
この加湿機能と、正確な湿度計のおかげで、安心してシガーをストックできます。
この金色のものがミニ加湿器で、中に水を含ませて使います。
およそ100mlほど給水し、あとはほぼ一定の環境になるように蒸発してくれるようです。
葉巻にとって理想的な湿度65~75%というところまで上昇すると、その環境からほぼ動きません。
この給水素材に秘密があるのでしょう。
アクリルポリマーを使用した高い安定性と湿度の変化に素早く対応する加湿器です。
また、この蒸発のための通気口は、スライド式で湿度をある程度調整可能です。
あまりグラストップは良くない(光が入るので)とも聞くのですが、そこは何かかぶせておけば良いみたいです。
それよりも、私は勉強のために、中身が常に見えると良いと思いこれにしました。
それなりに本数もはいり、仕切りも組み替えられて便利です。
たぶん、中身が見えないと、かえってパカパカ開けて見てしまいそうで、そうすると湿度を保てません。
まだ中身が伴わないのでスカスカですが、早々に勉強用にオーソドックスなものを買い込んでみようと思います。
ジップロック運用だと数本が限界でした。
いまはダビドフが多いですが、やはり、たまにコイーバをやると「やっぱ良い」と感じる。
何か良いことがあったり、何かを成し得たり達成したとき、自分へのご褒美としても最高であることは確かですね。
しかしながら実は、個人的にはもっと美味く感じる瞬間がある。
まず、加湿機能付きのシガーケースが安心できると思います。
これはキャップ裏に水を含ませることができます。
これに今日の気分やお気に入りに合わせてシガーを入れ、部屋を出ます。
インナーに杉が巻いてあり、良い香りを保ってくれます。
疲れた週末ですから、シガーを良しとしてくれるバーに行くのは当然のこと。
シガーカッターは、ギロチンとパンチを常用しています。
私は、今は先にパンチ、リカットでギロチン派です。
着火も煙草とは違います。(興味のある方はネットで簡単に調べれれます)
ゆっくりと火を付け、一口目にまずは吸わずに吹く。
着火の際に、シガーの中にたまった諸々を出すためです。
これはパンチカットといい、この円形の刃で吸い口に「穴」を開けるパンチングスタイルです。
シガーの吸い口はキャップしてありますので、最初にカッティングする必要があり、そのカットで味が変わりもしますので、着火の前のとても大切な儀式です。
そして、ゆっくり一口。
「やっぱり、良い香りですねぇ。」と、バーテンダーが言う。
「葉巻ってタバコと全然匂いが違うんですね。とても良い香り。」と、女性客。
「ぃや~、なかなか敷居が高そうだし、サマにならないよ。」と、男性客。
今でも人前で吸うのは勇気が入ります。
私のような若い人間がシガーを吸うというのは、あまりイメージにないものです。
でも、シガーって格好で吸うものじゃないです。
一人でワインを空けるのも良いですが、シガーを一人で、小一時間くゆらせるのも良いものですよ。
バーに置いているシガーには、ほとんど利益を乗せていませんので、ワインボトルよりシガーのほうがはるかに安いはずです。
(酒屋さんで買うならシガーと同じくらいの値段になるでしょうが)
その香りは、全身になんとも言えない癒しを与えます。
本当に、プレミアムシガーの香りには驚かされます。
最初に試すなら、そのへんの安物より、しっかりとしたブランド品をお試しください。
キューバ産やドミニカ産でおおむね1本1500円~5000円程度で良いものが買えます。
せっかくなら、ちょっと疲れた夜が最高です。
シガーをしっかりヒュミドールで管理していて、マスターやバーテンダーがお好きな方であれば、シガー選びからカット、着火、吸い方まで、紳士にレクチャーしてくれるはずです。
シガーが飾りのようにカウンターやバックバーに置いてあるだけなら、そのバーのシガーは絶対に吸ってはいけませんし、おそらくシガーを吸うにもはばかられる店かと思います。
また、タバコ屋さんでも、ビニールや紙にラッピングされて、店内の気温と湿度のままで陳列されている数百円のものは避けてください。
やはりヒュミドールでの管理が絶対条件です。
タバコ屋になると、ショーケース全体がヒュミドールということもありますので、必要に応じて遮光できるような湿度を保った専用のショーケースにシガーだけが整然と並んでいるようであれば大丈夫です。
ただ、回転の悪そうなシガーを直射日光のあたる場所にずっと並べているようであれば、そのいシガーはダメです。
ワインやその他お酒と同じで、光はシガーを傷ませます。
プレミアムシガーを扱う店ではそのようなことはないと思います。
私も素人同然ですが、これからも楽しみながら勉強を積み重ねていこうと思います。