zx1100dのブログ一覧

十勝川から釧路に至る前に
海岸線から内陸側にメスを入れる・・・

目指すは美幌峠
自然の壮大さを求めて自然の中を
走り抜く・・・

陽がさんさんと照っている初夏
ずっと続く白樺の森林を突っ切る
「バイクの免許を取ったのはこの日のため・・・」
そう思えるほどキモチイイ・・・

白い樹木が景色ととけ込み流れる

ふとアクセルを緩める・・・
そんな気分になった


っと・・・・
道路の脇に動物らしき影・・・

キツネ？

捨ててあったペットボトルにじゃれている
ZZ-Rを停めおそるおそる近づく・・・
そしてカメラを構える

ファインダーを覗くがまだ小さい・・・

近づく・・・

そっと・・・

！！

速かった・・・
キツネはこっちを見ると同時に森の中に
消えていってしまった

ちっ！
悔しいような嬉しいような感覚
ZZ-Rのもとに戻りしばしボーっとする


気を取り直して再びZZ-Rに跨る
辺りに響くエキゾースト
チェーンの調子もまだいいようだ

クルマも少ない

・・・と、ずっと遠く
緑の中に道が見える・・・
あそこまで行くのか？
あそこまで続いているんか？

おもわず顔がにやけてしまった

俺の楽しみはまだまだ続く！


心地よいワインディングロード
アクセルを開けて緩めて、また開けて・・・

気が付くと結構な高地に登っていた
美幌峠は近い・・・
走り続ける

！！

間の前が開けた！

辺り一面に広がる緑のじゅうたん！
まだ高いところがあるんか？
ちょっと走ってみる

・・・・

っと、パーキング発見
バスやらバイク、クルマがたくさん停まっている
ふとバイカーがこっちを見たのでカルク挨拶

パーキングを過ぎるともうダウンヒル・・・
引き返すか・・・

と、またパーキングまで戻り・・・
パーキングを通り越した

人混みの中じゃあねぇ・・・



パーキングから少し離れたところでZZ-Rを停めた
広い・・・
スゴイ・・・
キモチイイ・・・

・・・・

どれくらいの時間ボーっとしてたんだろ？
頭ん中は何故か「もののけ姫」・・・

とりあえず写真を撮ってみた
一枚じゃ入りきれない
5枚ほどに分けて撮る


・・・・


その場を離れようとするが・・・
どうも離れづらい・・・

よしっ！
行く！

やっとその場を離れ、次の場所へ・・・

壮大な景色に後ろ髪をひかれる思いで
アクセルを開ける
こっからはダウンヒル！


行くぜぇ～っ！
まだ青い腕でZZ-Rをあやつる・・・



今度はドンナトコ？



to be coutinued

閉店の音楽が流れてきた・・・
未だに悩み続ける

「脱着式」

この言葉に惹かれるねぇ・・・
う～ん・・・
どうせさぁ、こんなツーリング
今回だけじゃ終わりゃしないんだ
ちょっといいヤツ買っとくか！

買いました！
4980円の寝袋！
これで寒い夜もぬくぬくできるぅ！

早速箱から出してZZ-Rの後ろに縛る
・・・・
っと、一気に増える荷物
バイカーらしくなったもんだ・・・


それからまた外回りまで一気に戻る
寝袋買ったら・・・
悪いけど「帯広」にゃ用はない

海沿いに戻ってくる頃には9時をまわっていた
寒くなってきた・・・
晩飯の時間だ
何を食う？
何がある？
コンビニ？
さっきから探してるけどコンビニはない

・・・・

寂れたラーメン屋を見つけた
これでいいか
入ったら客はいなかった・・・
メニューに目を通す・・・

北海道・・・
やっぱ「塩ラーメン」？
ん？　「みそラーメン」だっけ？
・・・・
なんでもいいや、塩ラーメン一丁！



味はそこそこ
って言うか、空腹に美味いもマズイもない

「ドコからだい？」
ラーメン屋の親父が訊いてきた
九州っス
北海道は寒いデスねぇ
適当に会話を交わすと「ごちそ～さま」
と店を出る


外は走り続けるにはあまりに寒い・・・
来る途中に目をつけておいたバス停に戻る
北海道のバス停は雪よけの為、小屋になっていて
宿にはもってこいだ
中には丁寧に扉付きのトコロまである

ラーメン屋から500ｍ離れたバス停が今夜の宿
中のベンチに新品の寝袋をセット！

暖かい・・・

バスは6時頃からだ
5時には出発するか・・・・

静かな夜・・・
暖かい夜・・・

ZZZzzz... ZZZzzz...

すぐ眠りについた・・・



朝5時
誰に起こされることなく目が覚める
今日の天気はいまいち・・・
しかしかろうじて太陽は照っている

行きますかっ！
・・・っと寝袋を小さくするのは一苦労
・・・・・・・
寝袋をたたみながら暖気を済ます

よし！
人目を忍びバス停を離れてからマップルを

「美幌峠」
「視界に一面緑のじゅうたん！」

これは行くしかないでしょう！
根釧台地を諦めて北上することを決意


走り出すと相変わらずバイクが多い
何度左手を挙げただろう・・・
しかしタノシイ！
キモチイイ！

緑の中を走り抜けるZZ-R・・・

一日中走り続ける為、一日一回は給油が必要
となってくる
今回も見つけたスタンドに・・・
満タンね！

・・・・

「どうぞ」
と渡される小さな旗
「safety summer in Hokkaido'98」とある・・・
これは・・・

これはすれ違うバイクがみなつけていた旗！
一緒に渡されたスタンプ帳に説明があった

「スタンプを集めて景品を貰おう！」

なるほど・・・
これだったのか・・・
本州でも見かけなかったスタンド
多分地元のスタンドなんだろう

なになに・・・・
地域別で旗の色が違うとな！
こりゃ全部集めなきゃねぇ～

ミニフラッグを荷物にさして・・・
いざ出発！
ガソリン満タン！　元気いっぱい！
行くぜぇ～！　美幌峠っ！


to be continued

室蘭近し・・・
ひたすらに走る

さっきから信号待ちの白線の横に
白いポールが立ってる
なるほど・・・、雪の時の為ね・・・

とりあえずガス入れて・・・、っと
やっぱラベンダー畑は見とくべきか？
いや・・、しかし・・・
富良野はかなり内陸だぞ・・・
時間あっかなぁ？

ん、とりあえずは外回り攻めなきゃね

！！
待てよ・・・
室蘭、むろらん、ムロラン・・・
「地球岬」なるものがあるんだっけか
これとりあえず行ってみるか

ん～っと・・・
おっ！　案内板発見
「地球岬」って書いてある
なんでも水平線が丸く見える、ってねぇ～
ホンマかいな？

おっと・・、ここを右・・・かな？
えらく登るな・・・
クルマも来ない
もしかしてさびれてるぅ？

おっ、バスだ
目的地は近い？


お～っと、着きました、地球岬
あの端っこにZZ-R停めるか・・・
え～っと、荷物は・・・、置いてく？
別に盗るヤツもいないだろ・・・
とりあえずメットだけね・・・

っと、階段登って・・・
水平線は・・・？

・・・・・・

ん～・・・？

言われて見れば・・・、丸く・・・、見える？
こんなもんかなぁ？
しかし結構人がいるもんね
とにかくトイレ行ってこ

ん？
でっかい地球儀？
と思ったら公衆電話でした・・・
なかなかシャレてるわ



・・・・・

さて・・・
行く・・・か・・・
じゃあな、地球岬
俺は急いでるから・・・


よっし！
行きますかぁ～っ！


「登別」・・・
温泉で有名なトコ？
昔「登別カルロスの湯」ってのがあった・・・？

まっ、いいや・・・、通過っ！

すれ違うバイクも多い
みんなアイサツしてくれる
キモチイイ・・・
タノシイ・・・
・・・・・
しかし・・・、みんな持ってる・・・
小さな旗
なんだアレ・・・？


ZZ-Rを停めてマップルを開く・・・
今までの地域と違い、コメントが多い
さすが北海道
一面のラベンダー・・・

ん？　「北国の春」の舞台？
見たい気もするが・・・


ところで夜はどうするよ？
無料宿泊所？
野宿？

ん・・・
やっぱ野宿かな
でもさすがに寒いだろうし・・・

寝袋！
寝袋買おう！
たしか2000円のヤツもあったハズ
よし！　そ～しよう！

・・・・
でもどこで・・・？

ん？
「道内最大のアウトドアショップ」！！？
これだぁ～っ！
帯広か・・・、よし、決定！
帯広に走って寝袋を購入！

単純計算で・・・、ざっと60㎞とみた
往復で120㎞・・・、なんとでもなるだろ

目的地が決まり、順調にトバす！
太陽は西に傾き始める・・・
急げメロス？

十勝平野を突っ切るZZ-R・・・
以外にクルマが多い
帰宅ラッシュか？
時計に目をやりながらトバす

あった・・・
で、デカイ・・・・
ドコから入るんだこれ？
あっ、あそこだよ・・・、引き返さなきゃ

・・・・・

おろ？
クルマが少ない・・・？
も・し・か・し・て・・・

「定休日」

・・・・・
こんなんでましたけど・・・・

ファァーーーーッッック！！！！
休みだとぉ？　ふざけやがって！！
クソッ！　もう7時前じゃんか！
くぅ～・・・

はぁ・・・
どうしよ・・・？
引き返す・・・？

ふぅ・・・
もう少し先に行ってみよ・・・

はぁ・・・
6時40分・・・
はぁ・・・

はぁ？
「ナフコ」・・・
ナフコぉぉぉぉおおお！！
発見！
あるだろ？　ナフコだもん
寝袋くらい・・・

あ～った！
2980円と3980円・・・・

うむ・・・
テント・・・？
いらんわな・・・
2980円・・・
今、6時45分過ぎ・・・
ナフコは7時まで・・・
2980・3980

むにゅ・・・

中身が脱着式・・・
洗える？
長持ち？
1000円の違い・・・
いくら丼？

食えない？



むむ・・・
2980と3980・・・

ああ・・・


to be coutinued

長万部・・・？
オサマンベ？
オシャマンベ？
ナンデモイイベ・・・


気持ちよく北上中！
気持ちよ・・・く？
そういやさっきからチェーンがウルサイ
伸びたか？
いい加減に整備しないとヤバいよな・・・
しかし車載工具で間に合うか？

ん・・・、バイク屋で頼むか・・・


と言ってるそばからバイク屋発見
ZZ-Rを停めて・・・
誰かいますぅ？

「おう！」

お、おう！、ってあんた・・・
あのぉ～、チェーンがですねぇ・・・
かくかく・・・しかじか・・・
車載工具じゃ・・・
・・・・と言う訳なんですよ！

「ん！　ココ持ってこい」
ハイよ
これでいいかい？

「うわっ！　きったねぇ～チェーンだな」

ピクッ・・・

「ダメだよぉ～、こんなんじゃ」

ピクピクッ・・・

「あ～・・・、これ伸びきってるねぇ」

やっぱりぃ？
なんとかならんの？

「とりあえずオイルさしといてやるよ」

ん、サンキュー
でもそんなんで金とんなよ
俺は払わねぇかんな！

おっ、ただ
まっ、当たり前だよなぁ～
おっさん、サンキューね


・・・っと、いまいち変わってないじゃん
ったく・・・

お！　カー用品店
チェーンオイルくらい置いてるだろ

・・・ってないですねぇ・・・
自分でやるか・・・
車載工具のおでまし
ココをこ～やって・・・
こっちもね・・・
コレで真っ直ぐか・・・？

テスト走行・・・

ん・・・、もうちょい・・・



もうちょっと伸ばして・・・
ちっ、手が汚れたよ・・・
そんでギュッとしめて・・・

今度はどうよ？

・・・・・

おおっ!?
え～感じじゃん！
俺もやればできるや～ん
あ～んなぶっきらぼうな親父に頼むことなかったわ

おっほ～
コイツはゴ・キ・ゲ・ン♪

気を取り直して行くかぁ！


太陽はまだ真南に至ってない
おぉりゃぁぁあああっ！
イケ～ッ、ZZ-Rゥ！！


！！

くっはぁ～
たまらんね、ホッカイドー！！
流石「バイク乗りの聖地」というだけある
一直線！
木々の緑が眩しぃ～っ！

アクセル開けろぉ～っ！


ん？
前方から何やらデッカいバイク・・・

ごーるどうぃんぐ！
ライダーは若いぞ？
彼は左拳を高々と上げている

おお～っ！

応える俺

キモチヨスギル・・・

アイツ何かカッコえ～なぁ

しっかしちょっと街を離れれば信号も
ほとんどない


サイコーッ！

今日はどこまでイケるんだろ？
苫小牧か？　帯広か？
俺は行くぜぇ～っ！

けど富良野のラベンダー畑も見なきゃな
いくら丼だ、ウニ丼だ
天然温泉もある
サルがいるかも？
無料温泉？
うっひょ～！
ライダーハウス？
無料宿？
かっはぁ～！

いいね、いいね
北海道！


？？？

さっきから見かけるバイク
みぃ～んなんか小さな旗つけてる・・・
同じ旗・・・？

なんだぁ？

ちょっと欲しい・・・


to be continued

デッキから見える景色は海・海・海
冷たい風から逃れて部屋に戻る
またしてもバックパックを枕にして
TVを眺める

天気予報をやっている
北海道には「お日様マーク」！
天気もよさそうだねぇ

落ち着かなくデッキをウロウロ・・・
デッキにあるベンチに腰をおろす
風が冷たい・・・

再び部屋に戻ってマップルを取り出す
もちろん「北海道編」
菱形をした大地に目を通す・・・
4日ありゃ1周できるべ？
大ざっぱな計画をねる

う～ん・・・

・・・・

そうこうしているうちに陸が見えてきた
アレが北海道？
陸はどんどん近づき、函館港が見えてくる
アレが北海道・・・

フツフツ・・・

血の温度が上がってくる・・・


下ろせぇ～っ！！
早くぅ！！

船内放送とともにZZ-Rのもとに・・・
ヘルメット持って、肩で風を切る
気を抜けば叫びだしそ～だ・・・

ゆっくり開く扉から光が差し込む・・・




しかし運が悪いことにボクの順番は一番最後
おクルマ連中が上陸した後の上陸・・・

え～い！　ハヤクせんかいっ！
ZZ-Rを縛っていたヒモを外す
それから前輪の輪留めをとる

ウズウズ・・・

ようやく目の前がひらけた
よっしゃ！

いざ！

お？

いざっ！

おろ？

後輪が輪留めから抜けない・・・

フンッ！
ほりゃっ！
ふぬっ！

・・・・・

船員に助けられてやっと抜けた・・・

さぁ・・・、気をとりなおして


Let's RUN !!

GO!!


船員の誘導に従いゆっくりと船を出た・・・
そう・・・
ココは北海道！
フルフェイスのシールドはスモーク
船から少し離れると叫びだす・・・



ひゃぁーーーっほぉう！！！
＄％’＆＃”）＆％＃｀：｀＠＊＋！！！！！

さぁ～行くぜぇぇ～～ええっっ！
俺より先に上陸したセローを発見

ん？

・・・・・

どっち行けばいいんだ・・・？
とりあえず位置確認
方向を定めて走り出す！

とりあえず北上だぁぁああっ！！


アサ8ジ
ハコダテカラムロランヲメザシマス・・・


うっひょぉ～～っ！

比較的広い道
前方に大きな荷物をかかえたオフ車
「長崎ナンバー」だよ！
横に並んで挨拶を交わす

バイク乗りのあいさつ

ん？
女性ライダーか？

フッと前に出ると自分のナンバーを指さして
見せる
「こっちは熊本ナンバーだぜぇ～！」
後ろに向けて親指を立てて見せ、加速する・・・


ミラーに手を振る彼女が映っていた・・・


行っくぜぇ～～っっ！！
も～、ホッカイドーなんか・・・

1周しちゃるっ！
走ってやる！
楽しんでやる！



to be continued