
ドイツの建築家の巨匠であるミース・ファン・デル・ローエの言葉だ
「God is in details」
そう、「神は細部に宿る」と言う意味だ。
さて、建築が好きか、それを生業にしている人にとってはミース・ファン・デル・ローエ自身が既に神格化された神の様な存在なのではないだろうか。
そのあまりにも功績の多かった彼の実績をあげれば限がないが、ドイツにあったデザイン学校「バウハウスの校長先生だった」と言うのが最も分かりやすい彼のステイタスだろう。
神は細部に宿る。これは造形を語る上で設計者には身につまされる言葉だろう。
設計をやっていれば建築の構造におけるもっとも大切な力やモーメントといった荷重計算に注力し過ぎて、肝心のデザインの細部まで行き届かなかった。という経験は数多あるだろう。
建築の構造の先にある、細部のディテールにこそ、自然が織りなす曲線美と人間が引き出す直線美が交差する点があり、そここそが神が宿る点となる箇所だ。
「イモで」、「トメで」と2次元で出来たコーナーや角の始末を言うのは容易いがモールディングの様な3次元で出来たコーナーなどは非常に難しい。
彫刻に見られる様な三次元の文化を大切にしているヨーロッパ人にとってその細部の重要性は日常にあってよく認識されている。しかし二次元的な文化を根底に持つ日本において、この三次元で出来たものの細部(ディテール)について了承しあえるのは非常に難しい。
三次元から無駄をそぎ落とした所にあるのがバウハウスが提唱した、「レス イズ モア」の思想です。
レス(少ない) イズ(モノは) モア(多くを内包する)
家具や建築において究極のラインを見つける事が出来れば、華飾な贅肉は不要となる。
究極のラインを使った細い家具にはその、レスイズモアの美しさが宿る。
ちょうどCH24 すなわちH・ウェグナーの創った、Yチェアのように。
Posted at 2012/10/19 01:00:43 | |
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