
僕は女性ボーカルが好きだ。特にジャズの場合は“レディ”が良い。
ところが、10人に聞くと10人ともが「好き」と答えるノラ・ジョーンズが僕はそれほど好きじゃない。
だから彼女のアルバムも1枚しか持っていない。
でもこのハービー・ハンコックと一緒の彼女は好きだ。
彼女は歌が上手過ぎて、間の取り方も上手で、完璧なのだけど、その完璧さゆえに僕の好みから外れてしまう。
彼女には危うさや危なっかしさが皆目無いのだ。
ジャズの場合、インプロ(即興演奏)の際の危うさや、ソロからソロへのつなぎの演奏に危なさが付きまとう。そこを見事にスィングして次のプレーヤーに渡した瞬間に聞き手はホッとする。その瞬間の弛緩した心が心地よい。
耳で聴いているのに、「目が離せない」と言ったら表現としておかしいが、そんな所がジャズにはある。
次はどう出るのか?予測不可能な展開に僕らはハラハラドキドキして
「そして、おーそう来たか、やるなぁコルトレーンめ」
これは長いソロを、実にうまくまとめるコルトレーンが、ブローして次に渡す際にいつも思う事だ。
定型ではなく不定型、想定外そんなところがジャズな所だと僕は思っている。
「なるほどー、そう来たかミンガスめ」
僕が好きなチャールズ・ミンガスを聞く際にいつも感じた事は、そんな予定通りのハプニングに満ち溢れた演奏だった。
静かな夜にぴったりの曲 『Court And Spark』
ハービーハンコックにつられて、少しだけ危うく魅力的な歌いっぷりのノラ・ジョーンズのボーカルと共に愉しんで下さい。
Posted at 2012/10/19 23:10:22 | |
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jazz at jacob's hall | 日記