
生地屋が織る生地というのは、それが製品になってしまうと、本来持っていた独特の特徴が薄まり、製品の中の一部として構成されるエレメントとして収まってしまう。
個性ある素材や繊維は造詣に支配されてしまう。と言う訳だ。
しかし生地が生地のままで居る時に出会うと、その存在感は個性を伴って一際光彩を放ち、訴えてくるので、そのモノの良さが直に伝わる。
それが紳士服の場合はトレロビエラ社の生地だったり、ジーンズの場合はコーンデニム社の生地だったり、ツイード地の場合、ハリスツイードだったりする。
今日、出会った製品も、その生地の面白さや良さ、と言う事だけで買ってしまった。
それはレ・トワール・デュ・ソレイユの生地で出来たペンケースだ。
レ・トワール・デュ・ソレイユの生地について少し触れておこう。
この生地はフランスの地方にある工場で製品を職人が手作業でいまも作っている。
目を引くマルチカラーのストライプはgrand teint(グラン タン)というレ・トワール・デュ・ソレイユ特有の染め加工技術で染色され、ピュアコットンで出来た生地は特殊な折方で作られていて、非常に丈夫であるのが特徴で、この生地は、フランスの国宝文化財に指定されているそうだ。
生地が良い。と言うのはデザインが良い。という事よりも重要だ。
なぜか?それは女性に例えれば分かる事だ。
過剰なデザインが施されたルックスの女性が好きな男性もいるだろうが、素材が良い(ノーメイクでもかわいい)方が良い。という男性は圧倒的に多いからだ。
僕もその一人だが。
Material - Reduction (1980)
Posted at 2012/10/14 20:14:33 | |
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