ベースのコーティングは、ほぼ決まり、トップコートと言うか犠牲被膜と言うか化粧コートと言うか、それを何にしようかと思案してました。
今回のベースコートは硬化系をもってきたので、これだけでもピカピカで撥水性も抜群ですが、いくら6Hだとか9Hだとか言っても、この数ミクロンの被膜には知らず知らずのうちに擦り傷や洗車キズが入りますので、その上に別のコーティングをしておこうというものです。
今回は、ボンネット上でいろいろ試してみます。
ボンネットのベースコーティングは、
クリスタルプロセスさんの硬化系の「ハイテクx1 ダイヤモンドコート」(10ml=\1988)
で、1か月前に施工しました。
(サイドは、先日紹介したとおり、アクアドロップさんの「AQUADROP PREMIUM」(30ml=\1620)です。)
このボンネットの上には、実はすでにあるコーティングを10日前に施工しています。
クリスタルプロセスさんの「RESIN R-800」(100ml=¥2074)です。
左:「ハイテクx1 ダイヤモンドコート」 右:「RESIN R-800」
「RESIN R-800」は、名前の通り樹脂素材のようで、「業界初の新素材を採用」とあるだけで詳しくは公表されていませんが、「光沢と撥水を極限まで追求した」そうです。
広告画像を以下に張りつけておきます。
さて、ボンネットを4つに区切り、色々なコーティング剤を塗りたくってみました(笑)
色々なと書きましたが、次の2種類のコーティングです。
・アクアドロップさんの「AQUADROP MIRROR POLYMER」 (100ml=\1620)
・WEST WAVEさんの「DUREZZA」(250ml=\3218)
左:「RESIN R-800」 中央:「MIRROR POLYMER」 右:「DUREZZA」
「RESIN R-800」は、クロスにたっぷりと取りボディーに塗り広げ、新しいクロスで拭き取るという乾式施工です。クロスに「たっぷり」というところがミソで、量が少ないと塗りムラが発生します。特に濃色ボディは注意が必要です。
「MIRROR POLYMER」は、フッ素系のポリマーで、これもクロス(またはスポンジ)に取り、ボディーになるべく薄く塗り広げ、新しいクロスで拭き取るという乾式施工ですが、「RESIN R-800」よりも塗りムラというか拭きムラが出やすいです。ムラが出た場合は、水分を固絞りしたクロスでやさしく撫でてあげると消えますので心配なく。
「DUREZZA」は、洗車して水分を拭き取る前にボディーにスプレーしてクロスで水分をざっと拭き上げ、その後そのクロスを固絞りして残った水分を拭き上げて終了という湿式簡易施工です。
成分は、広告上は明記がなく、届いた本体には、「ケイ素系樹脂、シリコーンオイル、フッ素化合物、イソプロピルアルコール」とあります。要は、フッ素系コート+ガラス系コートの様ですね。(これは新しいパターンかも?)
これらを使って、ボンネットに4種類の重ね塗りをしてみた。
① ダイヤモンドコート+レジン (10日前に施工した後、数回雨と2回洗車)
② ダイヤモンドコート+レジン+DUREZZA
③ ダイヤモンドコート+レジン+MIRROR POLYMER+DUREZZA
④ ダイヤモンドコート+レジン+MIRROR POLYMER
さて、どういう違いが出るでしょうか?
結果発表です!
<光沢・艶>
①は、10日前にレジンをコートしたままというハンデキャップもありますが、意識してみれば②③④の方が光沢があるかなあ。。。という程度の差で、レジンの優秀さが反対に際立ってしまった。
②③④では、ほとんど差がありません。
<キズ隠ぺい性>
①は、2回ほど洗車したこともあり、③④に比べると洗車キズが目立ちます。
②も、①ほどではないが、③④に比べるとキズが目立ちますね。
フッ素系コートの最大の特徴であるキズ隠ぺい性が立証された形となりました。
<ツルツル性>
施工した後に指で表面を触ってみた際の滑り具合ですが、④>③>②>① の順でツルツル感がありました。
ここでも、フッ素系の特徴が出ました。興味深いのは、③>② のところで、下のコートの影響が出ている点です。
<撥水性>
最初に断わっておきますが、今回使用したコート剤はすべて撥水または超撥水を謳っている製品となっています。
製品紹介としてホースで水を掛けたりしている映像が掲載されていることがありますが、洗車以外であれほど多量の水を一度にかぶることはなく、通常の雨降りの場合、及び、雨降りの後にどういう状態になるかを示すものではないと思っています。
ですので、今回は、霧吹きスプレーで20回シュッシュしてみて、どうなるかを見てみたいと思います。
先ずは①
レジンのみですが、それが効いているのでしょう、よく撥水しています。が、上記に貼り付けた広告画像ほどには至りません。施工後10日経っていますが、施工直後でもあれほどの撥水角度は得られませんでした。
我がDS4のボンネットは傾きが緩やかなのにも関わらず、滑水の程度も優秀で、バックサイドなどの傾きが大きい場所では、スプレーした直後に水滴が滑り落ちます。
②
レジンの上にDUREZZAを被せたもの。
①に比べて水玉が小さく、撥水力がより大きいことがわかります。①よりも水玉が小さいうちから滑り出しているので滑水力もより強いこととなります。
DUREZZAをスプレーしてサッと拭いただけなのに、この差は大きい。耐久力はこれから見ていきたいですね。
③
レジンの上にフッ素ポリマーを、その上にDUREZZAを被せたもの。
やはり、1番上のコート剤の影響が強く出るようで、②とほとんど同じです。
④
レジンの上にフッ素ポリマーのみを被せたもの。
水玉が真円ではなく、滑り落ちていないので、撥水力も滑水力も他に比べると弱いと言えます。
撥水という観点ではレジンの良さをスポイルしてしまっています。
以上、それぞれの成分に見合った結果が出たように思えます。
一番びっくりしたのは、DUREZZAの超簡易施工にもかかわらず性能が高いことです。③と④を比べればその性能がよくわかりますね。
また、100ml当たりの価格も \1300弱ですので、比較すると高いわけではなく、ボンネット1枚に2プッシュですので、1本買えば長く使えそうです。
これで、耐久性が高ければ言うことなしですね。
そして、下に隠れてかわいそうだったレジンR-800ですが、やるなあ、という感じです。
実際に雨が降った後の状態を見ると、ほとんど水滴が残っておらず、滑って無くなったのか蒸発したのかはわかりませんが、スケールの発生も少なくいい感じでした。
ただし、雨が集中して流れ落ちたところに若干の黒い筋が残っていました。それ以外は超合格ですね。
業界初の新素材って何が入っているんだろう?
というわけで、まだまだ両サイドとルーフ部分が残っていますので、色々と実験してみたいと思います。