【スポーツ報知 2012年10月1日13時00分】
昨年8月、モデルとして派遣された愛知淑徳大3年朝日なつみさん=当時(21)=が殺害された
事件で、殺人と死体損壊・遺棄などの罪に問われた無職・丹羽雄治被告(47)=愛知県一宮市
=は1日、名古屋地裁(入江猛裁判長)の裁判員裁判初公判で起訴内容をおおむね認めた上で
「わいせつ目的については事実とは違います」と述べた。
検察側は冒頭陳述で「昨年6月ごろからモデル事務所にモデルを派遣させ、裸を
ビデオ撮影するなど、わいせつな行為をしようと決意した」と指摘。
昨年8月10日、派遣された朝日さんに背骨を矯正すると言い、自宅でうつぶせに寝かして
腕などを縛った上で「指示に従うだけで今日帰れます。声を出したらナイフで首を切ります」と
書いた紙を見せて脅迫。
朝日さんが声を上げたため警察への通報を恐れて殺害したと述べた。
損壊については「朝日さんを思い通りにしたいという欲望にかられた」とした。
弁護側は、1992年から精神疾患で薬を飲んでいたと説明。
自宅で腕を縛ったことは認め「朝日さんが悲鳴を上げたためとっさに刺した」と主張。
「殺害後、山に向かう途中で自殺を決意。
服用した薬で気が大きくなり遺体を損壊したが、遺族のため事実を語らなければいけないと考え自首した」とした。
起訴状によると、朝日さんの首をナイフで刺して殺害、岐阜県多治見市の山林で遺体を損壊、遺棄したなどとしている。
名古屋地検などによると、丹羽被告はいったん遺棄した遺体を自分の車に乗せ、翌11日早朝、犬山署に自首。
朝日さんとの面識はなく、朝日さんが所属するモデル事務所に、カイロプラクティック(整体療術)の会社代表を
名乗ってモデルの派遣を依頼。
事件前、東京や長野、大阪などの複数のモデル事務所にも派遣を依頼していた。