【FNN 2014/06/20 18:49】
東京都議会のセクハラやじ問題は、都に1,000件を超える批判の声が寄せられているほか、
閣僚からも問題視する声が上がるなど、波紋は、さらに広がっている。
やじを受けた議員側は、声紋分析などで、声の主を特定したいとしている。
東京都議会で、セクハラやじを発したのは、誰なのか。
20日、みんなの党の塩村文夏都議は、やじの発言者を処分するよう求める要求書を議長宛てに提出した。
みんなの党Tokyoの塩村文夏都議は「犯人捜しという状況になって判明するより、先に申し出て、
名乗り出ていただいた方が、わたし自身も、少し心の傷が癒えるといいますか...」と話した。
18日の都議会で、「晩婚化」や「不妊問題」などについて質問していた塩村都議に浴びせられた、心ないやじ。
塩村都議が「厚生委員会で、この件についての充実をお願いしてきました」と述べた時、
「早く結婚した方がいいんじゃないか!」と、やじが飛んだ。
このやじをめぐって、東京都には、19日夕方までに1,000件を超える批判が寄せられた。
街の人は、「とてもひどい発言だと思います。どの議員さんが言われたのかっていうのも、明らかに
された方がいいのかなと思います」、「責任を取って辞めてもらうとか...」などと話した。
田村厚労相は20日、「自民党であろうが、どこの党であろうが、女性に対して非常に失礼だと。
人として、ちょっと大問題なやじだと思います」と述べた。
そうした中、午後3時から定例の記者会見に臨んだ舛添都知事は、「まず、ああいう品位のないやじは、
断じて慎むべきだと思います。都議会は都議会で、しっかりと改革するでしょうから、そこに
都議会に向かって『お前、こうしろ、ああしろ』という立場にありませんよと」と述べた。
今回のやじについては批判しつつも、発言者の特定などについては、知事として、議会の
自助努力に期待する考えを示した。
また、舛添都知事が、やじの直後に笑っていたとも指摘されていることについては、
「わたしが見てて、彼女が笑ったので、わたしも『何か楽しいことがあったのかな』と
思って、笑みを浮かべた。それだけの話です」と述べた。
午後、みんなの党の浅尾代表らとともに記者会見に臨んだ塩村都議は、やじの発言者について、
「その方だって、今は言えないんですけれども、その方角...、都議会の席の幅は広いですから
2~3人に絞られてくると思っております」と話した。
自民党の都議2~3人に絞っていることを明らかにした。
そして、塩村都議が議長宛てに提出した要求書については、処分を求める議員の
名前が特定されていないとして、却下されたという。
塩村都議が提出した処分要求書が却下されたことを受け、みんなの党では、やじを飛ばした
本人を特定するため、声紋鑑定などの調査を始める方針だという。
みんなの党の浅尾 慶一郎代表は「やじを出した人間が特定できないということであれば、
残されている音声から、みんなの党としても、声紋解析をして、やじを出した当人を
特定していこうと」と述べた。
声紋解析で、やじの発言者を特定することはできるのか。
音声鑑定や声紋解析を専門に行っている日本音響研究所で、今回のやじの音声を解析してもらった。
日本音響研究所の鈴木 創所長は「今回のこのデータなんですが、再生しますと、非常にノイズが
多いんですね。(解析は)可能ではあるんですが、かなり困難な状態でした」と話した。
やじの音声には、笑い声や空調機の音なども混ざっていて、鑑定するには時間が必要だという。
さらに、発言者を特定するためには、同じような言葉を話してもらう必要があるという。
日本音響研究所の鈴木所長は「『結婚した方がいいんじゃないか』と(可能性のある人に)
そのまま言っていただければ、比較は可能だと思います。
確率としては、90%台半ばくらいにはなると思うんですが、ある程度『この人ではないか』
という結果は出そうですね」と話した。
東京都には20日も、やじを批判する意見がひっきりなしに届いているという。
【TBS 2014年06月19日11:38】
18日の東京都議会の一般質問で、みんなの党会派の女性議員が子育てや不妊治療などの
支援を訴えたところ、「早く結婚したほうがいい」などといったヤジが飛び交いました。
18日の都議会の本会議で、みんなの党会派の塩村文夏議員(35)が子育てや
不妊治療に悩む女性への支援を訴えたところ、男性議員からのヤジが相次ぎました。
「私も所属をする厚生委員会で、この件についての充実をお願いしてきました」
(塩村文夏都議)
男性議員から、「お前が産め」「早く結婚しろ」などのヤジが相次ぎ、
塩村議員は一時、涙を浮かべながら質問を続けました。
塩村議員は、自身のツイッターで「政策に対してのヤジは受けますが、悩んでいる
女性に対して言っていいとは思えないです」とコメントしています。
所属会派の「みんなの党 Tokyo」は「自民党議員が座っている周辺から声が
あがっていたのではないか」などとして、都議会自民党に抗議したということです。
JNNの取材に対し、都議会自民党の吉原修幹事長は、「自民党議員の野次かは分からない」と
説明したうえで、「品位と主張のある発言であるべきだ」とコメントしています。
【毎日新聞 2014年06月19日 00時18分】
東京都議会の本会議で18日、みんなの党会派の塩村文夏(あやか)議員(35)が、女性の
妊娠・出産を巡る都の支援体制について一般質問をしていた際に、男性の声で
「早く結婚しろよ」「子供もいないのに」などのヤジが飛んだ。
同会派は、議員席からだったとして「公の場でセクハラ発言を受けた」と反発。
発言議員を特定し、注意するよう議会運営委員会に申し入れる。
塩村氏は議長席前の演壇でヤジを浴び、声を詰まらせる場面もあった。
質問終了後、報道陣に「女性の気持ちを代弁していただけに腹が立つし、悲しい」と語った。
同会派の両角穣(もろずみみのる)幹事長は「6年後に五輪が開かれる都市の議会で
こういう発言が出るのは恥ずかしい」とあきれた様子。
一方、議運の吉原修委員長(自民)は「聞いていない」とした上で、「各会派の中で
品位のない発言をしないよう確認すればいいのでは」と述べるにとどめた。
塩村氏は昨年6月の都議選で初当選。
放送作家として活動し、日本テレビが放送していた人気バラエティー「恋のから騒ぎ」に出演していた。
【和田浩幸】