諸般の事情で、このようなものを手に入れてしまいました。
SONYのXperia mini pro(SK17i)。
海外端末ですが、どういうわけか国内でも一部の界隈で人気のあった機種です。
まぁ、見ての通り物理QWERTYキーボードを装備していることが何よりの理由だとは思いますが。
折角の機会なので、作者のセッティング備忘録を書き残します。
※この端末は日本の技適認証を所得していません(欧州のCEマークは記載有り)
現行法下において日本在住の人間が利用した場合、電波法違反となる場合があります
詳しくは総務省「海外から持ち込まれる携帯電話端末・BWA端末、Wi-Fi端末等の利用」を参照
基本的には
こちらのサイトを参照しながら作業しました。
…が、発売から7年も経過していて色々と状況が変わってしまっているので、それなりに苦労させられました。
色々と模索していく中であれこれインストールしたり削除したりしているので、ここに書いてある通りの手順で素直に出来るとは限りませんから悪しからず。
●root権限所得
既にビルド番号が「4.1.B.0.587」になってしまっているので、↑のサイトで追記されている
ツール(ERoot1.3.4)をダウンロードしました。
なお、
こちらが公式のようです。
PC側でツールを起動して、USBデバッグをONにした状態の端末をUSBケーブルで接続します。
中国語表記に怯まずにワンクリック。
処理が進みます。
権限所得成功。
Superuserが追加されます。
●中華フォント(CJKフォント)→日本語フォント(モトヤフォント)差し替え
変更前
変更後
「似」「直」あたりを比較すると分かりやすいでしょうか。
手順はやはり先のサイトに書かれた通りです…が、結構悩まされました。
基本的な流れは
1.モトヤフォント
「MTLc3m.ttf」をダウンロードする。
2.ダウンロードしたファイルを「DroidSansJapanese.ttf」にリネームして保存する。
3.SK17i本体から「/system/etc/」にある「fallback_fonts.xml」をコピーし、文中に「DroidSansJapanese.ttf」を追加して保存する(記入箇所と書式は先のサイト参照)。
4.フォントファイルを「/system/fonts/」以下に、「fallback_fonts.xml」を「/system/etc/」以下に保存する。
5.端末を再起動すると反映されているはず。
…なのですが、パーミッションの制約を受けるのでいちいち解除(と再設定)が必要です。
単にコピペして終わり、とはいきません。
2018年現在、4.0.4においてはroot権限に対応した扱いやすいファイラが見付けられませんでした。
(先のサイトではESファイルエクスプローラが例示されているものの、現状においては広告ばかりが表示されて非常に使いにくかったので断念)
かろうじて
「Root Spy File Manager」というファイラが見付かりましたが、これだけでは全ての操作を完了出来ませんでした。
結局はADBでパーミッション設定をON/OFFしつつ、ファイルをコピーする形になりました。
ADBに関してはフルスペックを導入するのが面倒だったので
「15 seconds ADB」を採用しました。
そもそもコマンドラインからの入力が理解出来ないのであれば、最初からやめておいた方がいいのかもしれない。
●キー割り当ての修正
これも要領は先のサイトの記載通りなのですが、作者に巡ってきた個体にはこのようなキーボードが実装されていました。
はい、英語配列ではありません。
スウェーデン語配列です。
しかし、言語設定をどれに設定しても英語版仕様の物理キー配列は揺るがないようなので、キー設定ファイルの内容を直接スウェーデン語配列に合致するよう置き換えます。
かといって「Å」や「Ä」や「Ö」を日本人が日常的に使うことは考えられないので、作者が自己満足出来る仕様としました。
英語版仕様の現品画像を紙にプリントアウトして、これのキー配列と突き合わせながら修正していきました。
修正箇所は「ZXCV…」の列のAltキーを押して入力する記号類と、英語版とは位置の違う「,」「.」、それに「Å」「Ä」「Ö」のキーです。
英語用設定「key APOSTROPHE」に合致するのが「Å」キーで、ここに「\」と、+[SHIFT]で「$」を割り当てました。
英語用設定「key GRAVE」に合致するのが「Ä」キーで、ここに「^」と、+[SHIFT]で「~」を割り当てました。
英語用設定「key PERIOD」に合致するのが「Ö」キーで、ここに「[」と、+[SHIFT]で「]」を割り当てました。
「\」を割り当てるのには少々苦労させられました。
単純に「\」を本文中に書き込んで割り当てようとすると「\(バックスラッシュ)」になってしまうのです。時々有りますよね。これ。
しかしながら、英語版の物理キーには半角の「€(ユーロ)」と「£(ポンド)」が設定されています。
これはどういうことだろう、と思って元のファイルの構文を改めて参照してみると、
<--以下引用--
key M {
label: 'M'
number: '\u20ac'
base: 'm'
shift, capslock: 'M'
alt: '\u20ac'
shift+alt, capslock+alt: none
}
--引用ここまで-->
となっていました。
この「'\u20ac'」がUnicodeの「€(ユーロ)」だったので、同じ理屈で「\(円記号)」を割り当てられないかと考えました。
「\」のUnicodeの割り当ては
「U+00A5」らしい。
このまま「'\U00A5'」で編集して登録したところNGでした('A`) 何でや。
で、前の構文と照らし合わせて気づいたのが「小文字」だということ。
「'\u00a5'」に書き直して登録したところ、「\」が表示されるようになりました。ヤッタネー
ついでに、Altキーの割り当てが空いていた「s」と「z」にも「<」「>」を割り当ててみました。
[s]+[SHIFT] → <
[z]+[SHIFT] → >
これで少ない物理キーを有効に使うことが出来そうです(設定した文字と作者の記憶が合致すれば)。
この英語配列→スウェーデン語配列設定のファイルをご希望の方がいらっしゃいましたら、作者までお問い合わせ下さい。
もっとも、ここの作者が作成出来る程度のものなので、十分に自作は可能かと思いますが。
今後も気が向いていじったら何か書き残すかもしれません。