
先週の週末、一泊のバイク仲間との忘年会。その翌日、車庫に収めた車の中に置き忘れてしまった携帯電話。
置き忘れたのを気づいたのが午後3時頃、その携帯を手にすると留守電メッセージ、何だろうと再生音を聞くと弱々しい虫の息、もう死の底から振り絞り、やっと声を出しているかと思ってしまう程の、か細い声が耳に入る。
「激突し今、意識不明状態から少し回復しお父さん、来られたらOO病院にすく来て!と・・・・」
この僅かなフレーズ、重大な交通事故と思い込み、救急車で病院に運ばれやっと意識が回復したのだろうと思いつつ、まるで死の底から助けを求めるかに、私には聞こえたのである。
もう足はガタガタと震え、すぐに病院に行かねばと思うが、実態はパニック。
頭の中は真っ白、これには驚愕、しかし、病院へ行く途中に私が交通事故でも起こしたら更に大変と思い、一息入れて何とか気持ちを落ち着かせた。
過去に私は交通事犯の札付き者、スピードの出し過ぎで何度も車を破壊する程の車を「大破」させたり、したりの経験で、事故を起こした当事者は、意外に周りが心配するほど本人は冷静。
しかし、「息子が交通事故」と解釈し、それも意識がやっと戻った!には気が動転しすっかりと冷静さを失ってしまった。
交通事犯の札付き者の時代、如何に、今の自分と同じ気持ちを周辺の方々にさせてしまったか、この息子の携帯電話留守番メッセージを耳にして、やっと気づいた副作用と、これは過去に対して反省の精神。
別れた元妻と生活を共にしている息子は、やはり気遣いの上の父に対する、もう死にそう!懇願の最後の言葉、と何はともあれスグ駆けつけねばと病院に向かう。
焦っているせいか、国道から入れる病院駐車場もそこをパスしてしまい、遠回りしてやっと病院にたどり着く。病院の待合室には野球のユニフォームを着用した若者が数人、そしてその輪の中心に我が息子、そして元妻がいた。
アレ!拍子抜けしてしまった。
「激突」は野球の試合中、選手同士で激突し、我が息子は脳震盪で意識が失い、左手骨折、顔は打撲で膨れ上がり、少し歯が折れてしまった傷の症状で、私が勝手に想像していた「交通事故で危篤状態」とは大きく異なり、ホッとする。
激突した相手は打撲であるが、歯が奥にめり込んでこれも侮れない損傷のようであった。
4月から国家資格の技術職とし公務員になり働き出し、やっと仕事が慣れた矢先のこの腕の損傷、職場の皆様に迷惑を掛けるは必然、草野球は止めたら、の私の言葉に、お父さんバイク止めたらの反論が戻って来た。
しかし、腕の骨折や顔の打撲で脳検査の結果、不都合な症状なしと聞かされ、私は病院を後にした。
今日も一日、みなさまの良き日であることをお祈りし、そして交通安全を願い「合掌」。
Posted at 2012/12/12 08:19:13 | |
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