最近またしても仕事でのシフトがちょっと変更になり、土曜日だけワタシも配達の応援に出ることになりました。
先週の土曜日は臨時だったのですが、どうやら土曜日の配達はワタシの定例業務になりそうな感じです。
ってことで、昨日もまた鳴門方面の配達に出ておりました。先週の土曜日と同じような時間帯での配達なので、やっぱり終盤になるとお腹のムシが(^_^;)
今日は鳴門市内で最終の配達が終わったので、どこか昼飯でも食べて帰ってやろうかなぁ~ なんて思いながら走っていたところ、目に付いたお店がありました。 はい、そうくればやっぱり始まる恒例企画! 「ろくむしの徳島ラーメン探訪シリーズ」(^^)/(笑)
今回は鳴門市の黒崎通にある「三八」というお店です。「三八」と書いて「さんぱ」と読むんですよ(^^)
この店は「超有名店」っていうほど有名じゃないですけども、ラーメンガイドブックなんかにはけっこうよく出ているお店です。でもやっぱり、ワタシは今まで一度も食べたことはなかったんですよ。なので、今回はこちらで決まり!(^^)/
三八のラーメンっていうと、ガイドブックではよく見るけれども、実際に会社やら知人関係でその評判を聞いたことはないので、まるっきりの未知数状態で行くことになりましたいったいどういう系統のラーメンが出るのかもよく知らないままだったんですね。
果たしてこの三八というラーメン屋さん、
オフィシャルホームページがあるんですよ。
三代目になる大将のブログもあったりして、なかなか楽しいですよ(^^)これは帰ってきてから知ったことなんですけどね(^_^;)
さて、そんなことは知らないままで入った三八黒崎店、入店が11時15分頃だったのですが、すでに店内(ホームページによると客席数は60)のテーブルはけっこう埋まってる感じです。
店員さんは若い女性が二人ほどいらっしゃいましたが、どう見ても高校生ぐらいなんだよなぁ~(汗) バイトなんだろうか? それとも娘さん?(爆)
店内は先日の
「ふく利北島店」と似た「古き良きラーメン屋さん」の風情をたたえております。テレビもちゃんと天井近くの高い位置ですね(笑)14インチよりもちょっとだけ大きな旧式テレビでした(^^)
4人掛けのテーブルに贅沢に一人で腰掛けると、メガネっ娘さん(*^_^*)がオーダーを聞きに来てくれました。あ、こういう店ではオーダーではなくてやっぱり「注文」って言わないとあかんですね(笑)
今回はそんなにも腹ぺこ、って感じでもなかったので、ラーメンは小で、でもそれだけだとちょっと物足りなさそうだったのでご飯をつけました。
注文をしてからざっと店内の様子を観察してみました。。。来ているお客さんの層がこないだのふく利とはちょっと違うんですよ。
お孫さんを連れたおじいちゃんとか、母といっしょにラーメンを食べに来た中学生といった家族連れのお客さんの構成比率が妙に高いんですよ。ちらほらと仕事の途中でお昼を食べに来た、っていうグループもいましたが、圧倒的に「家族連れ系」のお客さんが多い。
3連休の初日だったということも影響しているのかも、って一瞬考えたのですが、先日のふく利も同じく3連休初日の土曜日に行きましたからね~ 条件はいっしょなんです。
なのにこの家族連れのお客さんの数・・・う~む、と考えて何となく分かったんですよ。
このお店、なんというか雰囲気がアットホームなんです。
とくにBGMが流れているわけでもなく、威勢のいいおにーちゃんが「へいいらっしゃーいっ!!」と気合い入れてガシガシとラーメンを作っている、っていうでもない。
大きな窓から降り注ぐ太陽の光で店内は明るく、厨房ではラーメンを作る湯気が立ってるけれども、BGMもなくて、ただゆったりとテレビの音だけが聞こえている、っていうそんな雰囲気。
有名店にありがちな「緊張感」はみじんもない、はんなりゆったり、っていうのがこのお店の持ち味なのかもな~ なんて考えていたらやってきましたよラーメンが(*^_^*)
はい、おまちどうさまでした~と、私の前に出てきたラーメンを見てちょっとドッキリ(汗)
え? 塩ラーメンなの??(滝汗) って一瞬思いました。
画像では徳島ラーメンっぽい色に写っていますが、明るい店内で見た第一印象はやたらと「黄色い色」だったんです。
なので、塩ラーメンなのか? って思ったわけですが、よぉーく見てみたら、黄色いのは表面に浮いている脂の成分のようで、その下にはしっかりと徳島ラーメンの醤油とんこつぽいスープがありました(^_^;)
それでも、
東大なんかのスープと比べると明らかに色は薄めです。
おもむろに食べ始めると・・・ん? やっぱり違和感。
スープ・・・薄いなぁ~
麺・・・コシがなくてえらく柔らかい
なんともインパクトに欠けるというか、しんなりとしたラーメンなんですよ(汗) あかーんっ! こりゃ失敗したかなぁ~ なんて思いながら食べていたんですが(^_^;)・・・ふと思ったんですね、この感じ、なにかに通じるものがあるな、と。
そうなんです、このオシの弱い、控えめな味わいって、
なるちゅるうどん
っぽいんですよ(爆) なるちゅるうどん・・・知らない人も多いと思うのですが、これは「鳴門うどん」という独特のうどんのことなんです。
うどんというとお隣の香川には全国区の「讃岐うどん」がありますが、あのコシが強くてインパクトのあるうどんとはまるで正反対で、手打ちのうどんはコシが弱く、不揃いで短い麺、薄味のダシにはいった飾り気のないうどんがあるんです。
讃岐うどんのすぐ近くに、なぜそういったうどん文化が発生したのかはよく分からないのですが、胃腸が快調でガッツリもりもりと食べまくり、それこそハシゴしてでも喰いまくってやる~! っていうエネルギッシュな讃岐うどんに対して、風邪をひいたりとかして胃腸が弱っているようなときに、母親が作ってくれるような優しい味のうどん、それが「
癒し系うどん なるちゅるうどん」なのですよ(^^)/ 文字通り、ちゅるんと食べることのできる優しい味ってことで「なるちゅるうどん」というらしいです(^^)
徳島では盛り上がり傾向にあるこの「なるちゅるうどん」の優しい味に、どことなく通じる味わいがあるんですよね、この三八のラーメンは(*^_^*)
まぁ場所が鳴門にあるから、っていうわけではないと思うんですけどね~ なんせ本店は徳島市内のようですし。
でも、鳴門の黒崎店で食べたからそんなふうに思ったのかも知れないんですが、とにかくガツンとくるパワフル系の「イマ風徳島ラーメンヌーベルバーグ」な有名店とは一線を画した、昔ながらの徳島ラーメン、つまりは「ルーツ系徳島ラーメン」ですね、これって。
このルーツ系であることを証明するかのように、このお店ではラーメンのことを「ラーメン」とはお品書きに書いてないんです。
支那そば
なんですね~(^^) この古めかしい言い方も、まさしくルーツ系ですよね。
ラーメン単体では薄いな、と感じるこのスープも、ごはんといっしょに食べるとなんともいい味わい。濃い味で有無を言わさず味覚を突き通してくる旨みではなく、ごはんを引き立てる味噌汁のように喉に入ってくる優しい味のスープ、これ、イケますね(^^)/
ただ、やっぱり麺は(^_^;) 硬めの麺がすきなワタシには、やっぱりちょいとコシの弱さが物足りないというか心許ないというか(苦笑)
同じような理由で、流行の兆しのあるなるちゅるうどんも、ワタシには今ひとつインパクトがないんですね(苦笑)
このお店では、豚バラ肉ではなくチャーシューが一枚載っておりました。このチャーシューは、脂トロトロでもなく、かといってバサバサでもない、これまたほどよくもっちりとした食感がなかなかのもの(^^) ごはんがおいしいチャーシューですね。
そしてシナチクもいいかんじでしたね~。外国産のものかどうかは微妙な感じでしたが、丁寧に作ってるね、っていう味でした。
そしてけっこう感動したのがライスに付いてきたたくあん(笑)画像には写ってはないんですが、ほんのりとかつお節の薫りのするたくあんなんですね(^^) これはちょっとポイント高いです(^^)/
ってことで、食べ始めたときには「ハズした!?」って思ったのに、食べ終わる頃には妙に満足、っていう「じわじわ味わいの出てくるスルメ系ラーメン」に分類されますね、ろくむし的にここのラーメンは(^^)
それが証拠に、最初は薄いとしか感じなかったこのスープ、しっかりと最後まで飲み干しちゃいましたからね~(^^) それに食べている最中はラーメンのどんぶりから目を離せませんでしたもん(笑)これもおいしいラーメンかどうかの重要なポイントですよね(^^)
はんなりしっとり系の「なるちゅるラーメン」、その店内のアットホームで飾り気のない雰囲気と相まって、落ち着いた癒し系のオーラを醸し出す逸品、ってとこですね。
ワタシは元来、ガツン系の徳島ラーメンが好きなクチですけども、こういった「ちょっとあっさり」なルーツ系徳島ラーメンのファンもいっぱいいるんですよね、それが証拠のこのお客さんの数、ってわけですよ、この三八にしてもね(^^)
ちょっと今回は、たま徳島ラーメンに対する見方の変わった、そんなろくむしなのでした(^^) いや~ やっぱり奥が深いもんですね(^o^)
あ、そうそう!
この三八のラーメンは徳島ラーメンのおみやげとして大手の食品メーカーが販売してるんですよ。なので、徳島のみやげもの屋さんとか観光地で見かけたことがあるかも知れないですね。
通販もやってますから、それで体験、ってのもひとつのテかも。
「徳島ラーメン/三八」で検索したら、おそらく通販サイトにもヒットすると思います。
ただし・・・あくまで「それっぽい味」でしかない、ってことは覚悟が必要ですけどね(^_^;) やっぱりラーメンはそのお店に行って、そのお店の雰囲気の中でできたてを食べる、これしか「ホンモノ」ではないわけです。
なので、いくらそのお店が監修していたとしても、同じモノにはならないわけで、あくまで「それっぽい感じ」でしかないんですよね(苦笑)
だから、個人的にはこういう保存のできる形態になってしまった名店ラーメンっていうのはオススメはしないです(^_^;)