てぃーぶれいく③
ハードカバーを買ったのは何年ぶりだろう・・・?(汗)
米澤穂信著 『真実の10メートル手前』
米澤先生の作品は『古典部シリーズ』しか読んでいない
今作も直木賞にノミネートされたという事を聞きつけ、読み始めたというミーハー
いやーしかし、買ってよかった。
本作は先生のご著作『さよなら妖精』の登場人物
太刀洗待万智が、大人になりフリーのジャナリストとなって出会う
六つの事件を描いた短編集
短編形式という事で少々ナメて読み始めましたが、いやーやられました。
『さよならー』を未読でも楽しめる為、
その分安易に物語に足を踏み入れてしまい、カウンターを喰らいましたw。
表題作の『真実の10メートル手前』のラストでは、
「あー・・・」と思わず声が漏れ、その場に暫く立ち尽くしててました(※イメージ)
そりゃぁ、誰だってゴールテープが見えたら喜びますって・・・。
ミステリー小説という事ですが、
(小説自体読むことが少ないので判断材料が少ない)
一小説(ストーリー)として楽しむ事が出来ます。
題材となる事件達は、もしかしたら過去に実際に起こっていたかもしれないケースが扱われます。
日付が変われば、忘れ去られてしまうような事件
大きな悲劇も、新しい事件が起これば過去のものとなってしまう。
目まぐるしく変わる毎日に
そこで起こった悲劇・人の業・残酷さに
時に気付かぬまま、時に気付かない振りをしてしまいますが
六つの短編は、それらを読者に問いかけてきます。
ハッピーな話は出てこないし、一編読むごとに肩に軽く重石を感じますが
読書している時間は濃密です。
(言いたい事が書けたようで、書けてないので是非ともお手に取って読んで頂きたいです)
収録されている短編の中には、この本に関連する話が出てきたので
こっちも買ってしまいました。

Posted at 2016/07/10 23:55:05 | |
トラックバック(0) |
日記 | 日記