TOYO TIRES PROXES T1R  

2007年8月～2008年9月まで装着。

冬季はスタッドレスを履きながらも、約１年半で臨終を迎えたアゼニスRT615からの履き替え。
もっとも最初からこのタイヤを履こうと思ってたわけじゃなく、アゼニス購入の時はまだ地元在住で信頼できるタイヤ屋さんに出会って、新車で納車した時よりもワダチに取られないなど、製品以上に「店の装着技術」の優劣が大事と実感したので、その後転勤してきたこの地でも、まずは店選びから。

自分なりに色々と情報を仕入れて、地元と同じく街中に溶け込む小さなタイヤ屋さんに突撃。
オヤジさんに話を聞いて、地元の店にも負けない「職人気質」と「なによりスキ者(笑)」なのが気に入り、ここでの購入を決定。
…んで購入を決めてから、銘柄の選考 (^^;)

まぁこの店が信頼できると分かったら、基本は自分の用途や意見を述べてオススメに従うスタンスだが、このお店メインの取り扱いはミシュラン。
これまたオヤジさん、店名まで彼の地名にするほどミシュラン好きで、当然オススメの筆頭になったが…
まぁ前回と同じく、タイム重視ではないものの「街乗りからサーキットまで、これ一本で」がコンセプトなので、ミシュランだと…「勿体ない」なんて小市民根性が (^^;)

という訳で、他に取り扱ってる数社の中で薦められたのが、このタイヤ。
ポイントは、言ってみればトータルバランス。
乗り心地や静粛性にも優れてるようで、自分が求めてる以上に「トゲが少ない」感じもしたが、ニュルの24時間耐久レースで履いてたポルシェが優勝したとかってのにも惹かれ、決定。

さて装着して一発目の感想は…グニャグニャ (;´д｀)
むしろ耐久性のため(？)少々固めだったと思われるアゼニスからの交換だからか、まるでスタッドレスのような感覚。
直後にスタビ等を交換したら、ますます顕著になり、カーブの進入時など実に不安定で怖い。
あぁ、こりゃ失敗したな～と思ったが…

まぁそのうち、なんとかこの感覚に慣れた走りをするようになり、あまり気にしなくなったが、数ヶ月ほど使い込んで性能が変化したか…気がつけばスパッと・グィ～ンと曲がる絶妙な感じに！
もうこれが楽しく、気持ちよくて、ただ道に沿ってハンドルを切るだけの行為が、実に至福なヒトトキに。

サーキットでもタイムはともかく、まぁ安心して走れるし耐久性も及第点か。
そのくせ、その後他のタイヤに履き替えると、最後まで乗り心地や静粛性にも優れてたのを思い知らされ、言うのは簡単な「トータルバランス」の、真髄を垣間見たような気が。

車のエキスパートである知人にだけは、よくエイトのハンドルを任せるけど、2010年を迎えた現時点をもっても、ワインディングやハイウェイを含めて、この頃が一番楽しい車だったと言われる (^^;)

近年のタイヤ事情は、乗り心地・静粛性・エコ性能を求めるモノか、強烈ハイグリップかの両極端って気がするが、少々足を固めた程度のライトチューン車にはドンピシャの、数少ないラインナップの一つです。