大人の不良達のブログ一覧

先日のブログでBlack-tsumiki親分からいただいたコメントネタです。2018年の降下訓練始め」で起きたアクシデントです。
先ずは動画で
https://youtu.be/LaA9xNg54bg
習志野訓練場は周りを住宅地に囲まれてて好条件でも航空機から跳び出せるのは10秒位です。約10秒の間に両扉から連続して20名くらいの隊員が一気に跳び出します。たった1人が1秒跳び出しに戸惑うと残りの隊員は降下出来ず航空機は再侵入し降下となってしまいます。戦時なら航空機を危険に晒してしまい降下後の部隊集結にも時間がかかり大きな障害となってしまいます。
空挺傘は13傘と言う現用の空挺傘で接触時の変形回復性や急激な圧力変化を抑える性能が高い空挺傘です。13傘の採用で両扉連続降下が可能になり空中で空挺隊員が「密」の状態になります。
片方の扉だけの降下だと約1秒間隔で跳び出すので隊員間隔は40〜50mありますが傘の直径は12m位あるので結構近く感じます。また通常は先に跳んだ隊員は自分より下にいますが、両扉降下の場合は左右の隊員はほぼ同高度で降下します。

それでは2018年のアクシデントを画像で解説します。
C130輸送機から13傘両扉連続降下です。


下の隊員の傘に接触してしまい主傘が絡んでしまいました。とっさの判断で予備傘を開きますが運悪く上の隊員が乗った状態になり上の隊員の降下速度が落ち主傘が縮んでます。

降下ではなく落下状態です。

危険な状態です。下の隊員の傘体下にいます。吊索に絡んだら最悪です。下の隊員が声をかけて指示してます。


相変わらず傘に絡んだままですが離れる事に成功しました。上の隊員の主傘と下の隊員の予備傘の大きさの違いがわかりますね。


無事下の隊員が着地しました。


上の隊員も無事着地です。


冷静な判断、連携、運で事なきを得ました。


落下傘は自由に向きや方向を変えられると思ってる方が大半だと思いますがスカイダイビングで使われてる四角い落下傘と違って空挺傘はほぼ風まかせです。
https://youtu.be/fbx6pdWaKOQ
こんな事もよくあります。自分も木に引っ掛かってミノムシになったり冬に池ぽちゃもありました。

自分が現役の頃は60式空挺傘を使用してました。この傘は操縦索が無くなすがまま風まかせの空挺傘でした。
https://youtube.com/watch?v=87iY1xkytS0&feature=share

この後採用されたのが12傘と言うフランス製の空挺傘で操縦索が採用されて多少の操縦が可能になりました。
12傘は接触した際に傘が萎みやすいという欠点が発覚し事故防止の為両扉連続降下は中止となり13傘という空挺傘が開発され採用になりました。

最後に13傘連続降下です。
少し遅れて最後に降下してるのは降下長です。
https://youtu.be/JSp7Abff-48

それではまた、、