2024年08月11日
ChatGPTの短所と長所
ChatGPTって、嘘をついても嘘だと認めず、言い逃れや屁理屈を繰り返す点が最低な奴だと思います。
ただ優れている点ももちろんあります。
最近でも、まず欠点の例から書くと、
質問「総務省統計局においては、週の始めを何曜日と定めていますか。典拠する規定とともに教えてください」
と聞いたところ、危険すぎる(つまりうっかり引用してしまうと社会的な信用を失墜してしまう危険性という意味)回答が出てきました。
ChatGPTの回答
「総務省統計局においては、週の始めを「日曜日」と定めています。これに関する規定は、日本の行政機関全体で適用されている「日本標準時の計算に関する法律」(昭和25年法律第229号)およびそれに基づく関連法規です。
また、「日本の暦法」や「祝日法」(昭和23年法律第178号)においても、週の始まりは日曜日とされており、これが統計などの公的な記録においても反映されています。
具体的な統計作業に関しても、総務省統計局が公開するデータでは、週の始めとして日曜日が使用されていることが一般的です。この考え方は、国際的な基準(ISO 8601)の影響を受けつつも、日本独自の習慣に基づいて運用されています。」
この回答がなぜヤバいのかというと、
「日本標準時の計算に関する法律」(昭和25年法律第229号)
というものは「存在しない」から、です。
昭和25年法律第229号なんて添え書きがあると、いかにも本物としか思えませんが、この番号で検索しても、昭和25年には229本も法律は作られていないことが分かるだけです。
そもそも法律第229号に該当するのは、昭和22年の「物品の無償貸付及び譲与等に関する法律」と、昭和27年の「農地法」だけです。
もちろん「日本標準時の計算に関する法律」という法律もなく、「日本の暦法」という法律もありません。
そのくせ、「祝日法」(昭和23年法律第178号)は、まさしくその通り存在しています。
いかにも本当っぽく真実と大嘘をまぜこぜにして嘘をつく点など、AIは危険すぎ。
使い方を間違わなければ……と世間でよく言うけれど、知識のない人間の側が詐欺師の嘘を見抜かねばならないという「無理ゲー」ですね、ありがとうございます。
ただ、AIの短所だけを書くのでは公平ではないので、おそろしく優れている点も書いておきます。
たとえば、トランプ前大統領が選んだ副大統領候補の、ハリス副大統領に対する「Childless cat ladies」という暴言。
これは日本に住んで日本人である私には、正直言って、どれぐらいのインパクトの暴言なのか理解できませんでした。
そこでChatGPTに聞いてみたところ、鋭い回答には驚きました。
質問「副大統領候補が、かつて政敵を「Childless cat ladies」と評したそうです。この言葉は、アメリカにおいて、どれぐらいのインパクトがあるのか、日本の例と比較する形でお答えください」
回答
「Childless cat ladies」という表現が、アメリカにおいてどれくらいのインパクトを持つのかを、日本の例と比較して考えてみましょう。
アメリカにおけるインパクト
「Childless cat ladies」という表現は、アメリカではネガティブなステレオタイプを強く連想させます。特に、独身で子供がいない女性を、孤独で社会から疎外された存在として揶揄するニュアンスが含まれています。このフレーズは、女性のライフスタイルや選択に対する偏見や差別を示唆するため、社会的にも非常に批判を浴びやすいものです。
特にアメリカでは、女性の権利やジェンダーの平等が強く意識されているため、このような発言は大きな議論を呼ぶことがあります。政治家がこうした表現を使うと、その候補者の人柄やリーダーシップの資質が問われるだけでなく、発言が彼の支持基盤や社会的信頼を損なう可能性が高くなります。
日本における類似する例
日本では、「子供がいない女性」や「独身の女性」に対する偏見やステレオタイプがあることは事実ですが、それが公の場で露骨に発言されることは比較的少ないです。もし、日本の政治家が例えば「子供がいない女性を軽蔑するような発言」をした場合、アメリカ同様に強い批判を受けるでしょう。ただし、日本では特定の言葉が持つ社会的な影響がアメリカほど広範囲に議論されることが少ないため、影響の広がり方は異なるかもしれません。
例えば、もし日本の副総理候補が「結婚もせずに一人で猫を飼っている女性」を軽蔑するような発言をしたとしたら、メディアやSNSで強い反発を受ける可能性がありますが、アメリカほど社会運動に発展する可能性は低いかもしれません。それでも、このような発言は世論に大きな影響を与え、政治家としての立場を危うくする可能性があります。
結論
「Childless cat ladies」という表現は、アメリカでは非常に攻撃的であり、社会的・政治的なインパクトが大きいです。このような発言は、女性差別と見なされるため、大きな批判や政治的ダメージを招く可能性があります。日本でも同様の発言があれば批判を浴びることは間違いありませんが、社会的な反響の広がり方や議論の深さはアメリカとは異なるかもしれません。」
本件について、いろんな記事を見てみたけれど、ここまで鋭い分析は、読んだこともありませんでした。凄い!
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Posted at
2024/08/11 08:41:20
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