こんばんは、銀匙です。
前回のブログでSIGMA fpを本体だけ買いました、と書きました。
SIGMA fpはバヨネットのライカLマウント(以下SLマウントと書きます)ですので当然適合するレンズを持っている訳ではありません。
従って手持ちのオールドレンズをfpにつけられるようにマウントアダプタを購入することにしました。
で、そのマウントアダプタにもランクがありまして。
そりゃまぁKIPONとかノボフレックスとかライカ純正とか名だたる一流メーカーの物を買えれば一番ローリスクですが、ただでさえ懐が真冬を通り越しそうな状態ですから出来るだけコスパのバランスを取りたい。
というわけで今回は3つ買う事にしました。
1つ目は、ライカMマウントのレンズをSLマウントのボディに繋ぐアダプタ。
ただしこのマウントアダプタだけ、ヘリコイドを内蔵しマクロ機能が使えるようになってます。
HAOGEという中国メーカーの品ですが、これ、なんか焦点工房の製品とすんごい似てるのですよ・・
そして試しましたけどヘリコイド大変滑らか。当たりですよこれ。
購入価格は9499円。ヘリコイド付きにしてはお手頃です。
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2つ目はY/CコンタックスマウントのレンズをSLマウントのボディに繋ぐアダプタです。こちらは単純な筒。
これもHAOGEという中国メーカーの品です。
購入価格は3999円。このタイプのアダプタとして最安値でした。
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3つ目はちょっと変わり種で、オリンパスOMマウントのレンズをライカMマウントのボディに繋ぐアダプタです。
本当はOMから直接SLにしたかったのですが、そういうアダプタが無かったので1つ目のアダプタと掛け合わせることにしました。
中継マウントとしてもライカMは優秀です。フランジバックが短くて知名度のあるバヨネットマウントですから。
購入価格は3045円。こちらはK&Fという中国メーカーの品です。
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この3つを買った理由ですが、手持ちのラインナップのうち、NEX-6で運用しにくいレンズはライカLとM、そしてオリンパスOMでした。
これらはマウントアダプタでフォーカルレデューサー付きの物が元々売ってないか、高すぎて買えなかったのです。
そしてライカLとMは最短距離が1Mか0.7Mかであり、そのままでは使いにくい。
手持ちでライカLをライカMマウントに変換するアダプタは持っている。
ゆえにライカMのヘリコイド付きアダプタがマストとなりました。
OMについては上述の通りライカMへの変換アダプタはあったので止む無くといった形です。ただ、これにより手持ちのOM21mmF3.5がfpで使える。
ライカLとMで広角でコスパに優れた良い玉はズマロンの35mmしか無いですし私は手放してしまったので、OM21がちょうどいい代役です。
ただ、私の手持ちでは21mmの次が50mmになってしまう。
28㎜前後が欲しいわけです。
そうすると、どうせfpにつけるならCONTAXのディスタゴン25mmF2.8を選びたいわけです。なのでディスタゴンの為だけにY/C→SLのアダプタを買いました。
まぁOM→SLもOM21mmの為だけですけどね。
他に取り付けたのはハンドストラップと、本体表面に貼り付けるゴムグリップですね。
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もちろん純正グリップも考えたのですが、値段で諦めました。
こっちはdp1xやRX100M3などでも実績があるので、私のように小型のオールドレンズしか付けない運用前提ならこれで良いかなと。
実際試写しましたけど、結構使い勝手良いですよ。
では、それぞれをfpにつけるとどういう姿になったかといいますと。
まず普通の見た目の方から。
コンタックスのディスタゴン25mmを付けた場合。
dp0程じゃないですけど、広角レンズを装備したカメラっぽくないですよね。
でも普通の見た目です。
次。
OM21mmF3.5をfpにつけた場合。
K&FのOM→ライカMをHAOGEのライカM→SLを経由してfpにつけてます。
副産物として、大変寄れます。
元々OM21は最短20cmまで寄れますが、これが12.5cmまで寄れます。
レンズ前からで言えば4cm。無茶苦茶寄れます。
21mmマクロの爆誕です。
次。
ノクトンクラシック40mmF1.4をfpにつけた場合。
これが一番見た目的にバランスが良いですかね。
実は写りも物凄い。キレッキレです。
次。
FED10(50mmF3.5)をfpにつけた場合。
いやぁ、なんだかほら、すっごい昔のカメラみたいじゃないですか?
ファインダーないし、カメラっぽくない本体の形だし、ちょうどこんな蛇腹カメラ的な。
・・・ええ、それどころじゃない変態の香りがしますよね。
解ってます。触れなかっただけです。
なお、調子に乗って沈胴を仕舞ってみましたが、センサーには当たらない模様。
でも他のレンズは解らないので自己責任でお願いします。
さて。
ついつい変態と口走ってしまいましたけど、さきほど試写を数枚しまして、現像するために1枚目をPCで開いた時の第一声が
「うわぁ・・変態だ・・・」
でした。
その写真が、これ。
ええ、部屋のごみ箱です。つまらない題材だとタカをくくってました。
しかし、これ、まずRAW無調整でただ現像した絵なんです。
無調整ですよ。
シグマのカメラでですよ?
無調整でまともな色合いの絵になるんですよ?(←しつこい)
それでいてシグマらしさはより磨きがかかってます。
ボール紙の質感、なだらかに形成されていくボケ、電球色蛍光灯の室内で撮影した事が良く解る色合い。
画面の先に本当に物があるような質感。
待って。これベイヤーセンサーだよね。フォビオンじゃないのにこれ?
何がどうなってるんですかシグマさん。
ちなみにこれを撮影したレンズは、Jupiter3というレンズです。
今から68年前の1952年に製作されたライカLマウントのロシアレンズ。
これは
以前のブログで紹介してますが、要するにオリジナルのコンタックスゾナーに近いロシアンゾナーです。
↓Y/CのゾナーじゃなくてCマウント(内爪)のゾナーです。
正直、NEX-6でもα7Ⅱでも良いボケは描いてくれました。
しかし、こんな質感を伴った絵はお目にかかったことがありません。
さらにこの1枚。
上で話題にしたJupiter-3を撮ったものですが、この写真を撮ったレンズはFED-10です。本体とレンズの組み合わせで最後に紹介した、蛇腹カメラのようなあれ。
それはもう古いレンズです。なにせライカLマウントのエルマーのコピーですからね。
それが軽く絞ったF4でこんなに鋭い描写をしてくれる。
鋭いなあ、金属表面の皺まで解るなあとFED-10で撮影した写真を見て思う日が来るとは思いませんでした。
それくらいインパクトのある写真です。
最後がこれ。
これはノクトンクラシック40mmF1.4で撮影したものです。
布団カバーの毛羽立ちとか、奥にある照明の光が毛羽に絡まって出る色合いとか、布の織り目とか、ボケた所のフローリングの色とか。
いやぁ待ってくださいよ。これシグマのカメラですよ。
あれだけ撮って出しでは今まで蛍光緑の空とかショッキングピンクの夕焼けとか平気で出してきていたシグマがですよ?(←重ね重ね失礼)
しかもですよ、例えばFED10なんて1万円くらいで買えるやっすいオールドレンズです。これは例えばFDレンズとかニコンのMF世代のレンズとか、それ以前のそれこそ蛇腹カメラのレンズとか、想像もつかないような結果が出るんじゃないかと夢が膨らむカメラですよ。
いやぁ、まいりました。
fpすごい。
fp想像以上。
fp変態だ(←褒めている)
ローリングシャッターとファインダが無い問題の解決策として、同じSLマウントであるライカSL(の中古)をとち狂ってポチろうか(だって中古でさえ40万)とか考えてましたけど、fpにして良かったです。
まぁ移動体は撮らないというか、fp以外のカメラで撮るという事で。
だからfpに望遠は止めておいた方が良いんだろうなあ。
すると広角から標準域・・うん、やっぱりEVF欲しい。
まぁうちには他にも変態なレンズが居ますので、もう少しあれこれやってみます。
そしてモニタの前で「うわ、変態だ・・すごいわ」と呟いてくれるお仲間さんを募集します。
外に出られるなら新緑とか撮りに行きたかったなあ・・・