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2020年04月12日 イイね!

EF55

SLからELネタにチェンジw
…鉄道ネタなのは変わりません<(`^´)>
早く書かないと何してる?で全部書かれちゃうオロオロ (゚∇゚;))((;゚∇゚) オロオロ

今回は国鉄史上最も美しい電気機関車ながら儚い生涯を過ごしたEF55を…。



誕生は戦前の昭和11年(1936)。前回取り上げたD51 498が誕生したのが1940年ですから、なんとSLよりも古い機関車です。

その頃は流線型というのが流行しており、この機関車も時代の流れにのってほぼ全体をカバーした流線型で登場しました。

のちにこれが仇になるのですが…(※一部の方にはばれてます(-_-;))

この機関車は3両製造されましたが、試作的な要素が強く、基本的には当時「つばめ」「富士」を牽いていたEF53(後のEF59)のギア比を高速型に変えただけという感じでした(※形は全然違いますが(-_-;))。

兄弟機でもあるEF53とEF55の並び

実際、この3両の機関車は当時製造が終了していたEF53の予備部品を使っただけという話もあります。
余談ですが、今横川鉄道文化むらにはEF53(EF59)が2両展示されているのですが…これは元々現役復活したEF55が壊れた際の部品取り用として廃車後に持ってきたものなのです(結局は部品を使うことはなかったようですが…)。

さて…この機関車、一番の特徴である流線型なのですが…。横から見るとこんな形です。

(◎_◎;)…前と後ろで形が違うんです。

後ろはこんな感じ。製造当初はこちら側は簡易的な運転台しかない状態でした。

「なんでこんなの作ったの?」とはなるのですが…。それは今の基準で見た話で製造当初は別にこれでなんの問題もありませんでした。
これは牽引する車輛(客車)に理由がありました。
当時「つばめ」「富士」は最後尾に一番豪華な車両(展望車)を付けており、これをいかなる行先でも最後尾に付けなくてはいけないという決まりがありました。

理由は簡単で「最上級の客に煤を浴びせるわけにはいかない」から。

この為、列車は色々な路線を駆使して終着駅に着く度に編成ごと向きを変えていたのです。蒸気機関車も前と後ろで形が違いますが、これと同じで良かった…ということですね。

問題になったのが「つばめ」「富士」の牽引の役目を終えたことと戦後の輸送力増大でした。
終われば方転の必要がなくなるので、その形状が問題になります。
そのために前側に連結器をつけたり、後ろ側の運転台を本格的なものに交換したりはしたのですが…デザイン的に向きがあるのが否めずやっぱり方向転換が必要となりました。
また戦後にはいると輸送量が増大し、機関車の整備も「早く・迅速に」が要求されます。そんな中、この機関車は流線型であるがために邪魔者扱いになります。
整備のたびにカバーを外さなければならず、他の機関車より1.8倍の労力がかかったそうです…そのため戦後はこんな形になりました。

…一番上の写真と見比べると…車体の下側のカバーが外されていることがわかるでしょうか?

こんなことをやっても不便さは改善しきれず、運用から外され休むことが多く、結局は1964年までに3機とも廃車になりました。
廃車後3機のうち2機は解体され「EF55 1」だけが鉄道学園の教材用として残されました。

残されたEF55 1ですが1978年にその経歴を称えられて準鉄道記念物に指定されましたが、教材としては古すぎて価値がなくなり、群馬県の高崎にある機関区に移されることになりました。
移動後も特に何もされるわけでもなく、忘れられ・ただ朽ちていくだけだったのですが…助けてくれたのが当時の高崎機関区の整備士たちでした。
1985年に機関区公開の目玉を…ということでこの機関車を走れるまでにコツコツと修復し公開したところ、大反響を巻き起こしました。
「これはいける!」と国鉄は思ったのでしょう…1986年には本格的な整備を実施し、本線上に復活しました。

JR化後はJR東日本所有となり頑張っていたのですが…。なんせ貴重な「準鉄道記念物」しかも1機しかない…ということで大事にされました。
故に出番も少なく・結構レアな車両でした。

そんな機関車にも現役引退の時を告げる出来事が…。
2007年に電動空気圧縮機が壊れ、走れなくなったのです。
これで限界…となったのでしょう。2009年に電動空気圧縮機を修復したうえでさよなら運転を実施・静態保存が決定しました。

今はおおみやにある鉄道博物館に2015年に移動され、展示しています。


おまけ知識1:この機関車復活後は形から「ムーミン」と呼ばれていましたが…復活前の時点では「ムーミン」なんてありません(-_-;)
ではなんと呼ばれていたか…「カバ」「ドタ靴」という名前で呼ばれてました。
ちなみに「ドタ靴」とは…こんなの↓

おまけ知識2:この機関車戦前生まれなだけに戦争中の名残をとどめている機関車でもあります。戦時中にアメリカ空軍機の機銃掃射を受けており、記憶として一部が修復されずに使い続けられました。お願いしたら扉を開けて見せてくれましたので、その画像を。

天井にあるのですが…「あっ、ありました!写真の真ん中あたりです」

拡大です。撃ち抜かれた跡が残ってますね…(-_-;)



Posted at 2020/04/12 20:20:39 | コメント(3) | トラックバック(0) | 日記

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何シテル?   06/18 23:11
ろめ240です。よろしくお願いします。 2018年8月より10th CIVIC HATCHBACKにチェンジ。 過去にもシビック(EJ1)に乗ってお...

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