2012年12月12日
またまたnobugunの”好きなクリエーター達part4”ということで今回は、 大友 克洋を紹介します。
まず彼の描くキャラクターは個性的です、例えば日本人をまったく美化せずに、見たままアジア人的な容姿(細い目、低い鼻、短い足、小さい乳房【女性】)であり、これは男はかっこよく、女はかわいらしく描くのが当然とされていた漫画界において異例のことでした。
そして、老人を描く際に只単に皺(しわ)を入れるというような方法でなく、骨格から皮膚のたるみまで老人として表現するデッサン力、建物を様々な角度から正確な遠近法で描き出す描写力、写真や映画などから影響を受けた光学的な表現方法などは、誠にすばらしいものです。
大友の作品ではしばしばキャラクターのいない、風景だけが大写しにされたコマが続けて描かれますが、風景を物語の説明的な背景として使うのではなく、風景だけで何かを語らせる方法はそれ以前の漫画にはない新しい手法でした。
ここで彼の関わった作品を紹介しましょう。
AKIRA1988年
原作・監督 - 大友克洋
近未来の荒廃した世界を描いたSFであり、緻密でリアルな描写や演出などが話題の作品。
主人公・金田正太郎率いる暴走族仲間の島鉄雄が、暴走中に超能力少年タカシと関わる事故を起こしてしまう、事故をきっかけとして鉄雄の中に超能力が目覚めはじめた、能力者となった彼はもはや以前のようなおとなしい少年ではなく狂暴な性格へと変貌していく、ついには自分の意志とは関係なく暴走する能力を制御できなくなっていく事に、果たして金田は鉄雄を止めることが出来るのだろうか、そしてアキラとは一体・・・、息をもつかせぬ展開でエピローグへ。
タイトルのAKIRAは大友自身がファンであり影響を受けた映画監督黒澤明に因んだもの。
老人Z1991年
原作・脚本・メカニックデザイン - 大友克洋、キャラクター原案 - 江口寿史(ストップ!! ひばりくん!、すすめ!!パイレーツの作者)のコンビによる制作。
看護学校に通うハルコはボランティアで高沢老人の介護を行っていたが、高沢が最新型介護ロボットZ-001号機のモニターに選ばれ、お役御免となってしまう。
見舞いに行った先でチューブだらけになった高沢の姿を見てショックをうけたハルコは高沢を助け出そうとするが失敗し、実習先で知り合ったハッカー老人らに助けを求める、その後高沢とZ-001号が融合?してしまい暴走するのだが・・・、物語は意外な展開に。
スプリガン1998年
原作:たかしげ宙、作画:皆川亮二による漫画を、大友克洋が総監修したアニメーション映画。
はるか超古代、現代を遥かに上回る科学力を持つ文明が存在した。ある遺跡から発掘された金属板に、その超古代文明の人々からの警告が記されていた。
『我々の残した遺産を、悪しき者より守れ』
そのメッセージに従い特殊組織アーカムは、彼らの遺産(オーパーツ)をあらゆる権力から守り封印するチームを結成、アーカムのトップエージェントはスプリガンと呼ばれる。
超古代文明の研究により、賢者の石を触媒とした精神感応金属(オリハルコン)や、通常の30倍以上の筋力を発揮させる防護パワードスーツ(A.M〈アーマード・マッスル〉スーツ)など数々のオーバーテクノロジーを使い、トップ・スプリガン御神苗 優(おみなえ ゆう)がオーパーツを我が物と狙う米国と戦うのだが、米国側のある人物が独断専行にて思いも依らぬ行動へと・・・。
Posted at 2012/12/12 14:30:50 | |
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