
まずはシビックくんを下から見た写真です。
サブフレームというのは、薄い線で囲った黒い#型のフレームのことです。
このパーツは、フロントのロアアーム(ショックの下を支える三角のアーム)が接合される、重要なパーツです。走行時には左右のタイヤから来るGをまともに受けることになります。
サブフレームは、青矢印の4つのボルトでモノコックに固定されています。

この図は、サブフレームの断面図です。
サブフレームの中は空洞です。図の上下が、サブフレームの外形ですが、固定用の穴はボルトの直径よりかなり大くなっており、図のように隙間が空いています。それと、(たぶん強力に締め付けてもサブフレームが歪まないように)中にはパイプが通っています。

このように、サブフレームの外形と中のパイプとの段差をリューターで削って無くします。

削ってます

これは削った後の固定用の穴です。内部に管が通っているのがわかると思います。
あと、注目はボルトを締めたときに出来た傷です。どう見ても中心にありませんよね。
ココの穴がボルトの径とあっていないために、いくら増し締めしてもすぐアライメントが狂うとか、走っている最中に挙動が変わってしまうとか言うシビック(含インテ)特有の現象が起きている訳です。

真ん中がフレームに固定するためのボルトです。
左側がリジットブッシュと呼んでいる特殊鋼のマカロニです。この内径は、ボルトにびちっとはまるように絶妙なサイズになっています。ですので、手で押しただけでは入らず、圧入機を使って押し込みます。右側が押し込んだ後のボルトの状態です。

図のように、サブフレームの中を通っているパイプと、メンバー固定用のボルトの外形にピッタリのパイプを作成し、隙間を無くしてしまおうというのが「リジットブッシュ打ち込み」の全容です。

MAX RacingのKさんです。リューターでサブフレームを削っています。
はずしたサブフレームの形が確認できると思います。

メンバーのない寂しいお腹です。
このチュ-ニングは非常に安価で効果が高いです。
ロールケージ組むより安いですし*1、この対処がしてあると、一度設定したアライメントが狂いません。私はMAX Specialアライメントを設定して頂き、ノーマル足のすばらしさを再認識しました。
足回りを換えるにしても、根本的に足を固定する部分の剛性が出ていなければ、足の性能が引き出せないと思います。
もし、この話が信じられなかったらクルマをリフトアップして、サブフレームの締め付けボルトを1メートルぐらいの長いレンチ(力がいるから。30cmぐらいのヤツじゃ締まりません))で思いっきり締め付けて走ってみると良いです。間違いなく1カ所か2カ所のボルトが緩んでいるはずです。それだけで信じられないくらい剛性が上がります。しかし、少し走っただけですぐに緩んでしまいますし、スポーツ走行では増し締め程度ではサブフレームの固定は出来ません。
MAXのK氏いわく、「こんなことはメーカーが最初からヤレ!」もっともです。私も理解して痛感しました。グローバルボディーはわかりますが、こんなところで手を抜くなー。おかげでEP3はEK9に勝てないんじゃないか?
さて、この作業は以下のショップ(?)で行うことが出来ます。
<pre>━━━━━━━━━━━━━━
● EP3/ Tuneing 専門店 ●
3Q 自動車 With MAX
----------------------------
e-mail 39@dezabow.com
携帯 090 - 1132- 6639
(Tel: 06 - 6626- 6636
(FAX: 06 - 6626- 6239
━━━━━━━━━━━━━━
3Q自動車 http://www.dezabow.com/39/</pre>
正式名称なんだそうです。
さて、私は足回りのチューンは少し待って、リジットブッシュ打ち込みで剛性の上がったノーマル足で、M&M足で自分で出したタイムに挑戦することにしました。
結果はこれから随時報告してゆきますので、お楽しみに!
*1 備品代は勝ってますけど、自分で作業は出来ませんから、工賃入れると金額的には負けるかも知れません。しかし、コレをやればタワーバーなんか不要ですから、快適性まで考慮すると絶対お得だと思います。
Posted at 2006/08/24 01:37:51 | |
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