センターサポートベアリング交換 達成感ＭＡＸの作業でした。お勧めです。

どうも運転中に車体下部からかすかに音がするので、センターベアリングを交換してみました。

ＹＯＵＴＵＢＥでは、過走行車のセンターベアリングのゴムがちぎれてぶらぶらした状態のものを交換するビデオをよく見かけます。

写真は、車体からプロペラインターミディエイトシャフト（２分割の前半部）を取り外してユニバーサルジョイントフランジを取り外し、センターサポートベアリングを抜いているところです。

全輪をジャッキアップした車体下での作業であることと、エギゾーストパイプを外さなければならないので気が重く、なかなか作業に取りかかる気持ちになれなかったのですが、３ヶ月かかってやっと踏ん切りがつきました。

今日の作業は一日で終わる保証もなく、いつもの鹿野ベースではなくにょうぼの里である岩国市の室の木ベースで行いました。

作業としては次のとおり行いました。

１　全輪をジャッキアップし、ウマをかませる。
２　助手席を最大限前進させ、下のＯ２センサーコネクターを外し、コネクタに針金を結びつけておく。
３　車体下部からＯ２センサーケーブルのグロメットを外してコネクターを引き出し、引き上げ用の針金を外す。
４　エギゾーストパイプ先端のボルト３本を外し、ガスケットを外す。
５　エギゾーストパイプ後端のテールパイプリング固定ブラケットをナット２個を外して外す。
６　エギゾーストパイプサポートゴム２個を外してエギゾーストパイプアッシーを外す。（シリコンスプレーを掛かけると取り外しが楽。）
７　ギアをＮにし、サイドブレーキを解除する。
８　プロペラシャフトアッシー（後部のプロペラシャフト）を車体から吊り下げておく。
９　ボルト２本を外し、フロントフロアーブレースを外す。
１０　印を付けてユニバーサルジョイントフランジ部分のボルトナット４本を外す。
１１　センターサポートベアリング固定ボルト２本を外す。（車体側に厚いワッシャーがあるので注意する。）
１２　ユニバーサルジョイントフランジ部分をこじてプロペラシャフト前半部を取り外す。（トランスミッションから少量ＡＴＦフルードが漏れるが気にするほどではない。）
１３　プロペラインターミディエイトシャフトの後部にユニバーサルフランジが固定されているので、インパクトで固定ナットを外してフランジを引き抜く。（ナットは２４ミリ、かしめがあるので解除しておく。フランジ自体は手で引き抜くことが可能。引き抜く前にフランジとシャフトに合わせマークを書いておく。）
１４　プーラーでセンターサポートベアリングを外す。（前部の防水カバーも一緒に外れる。）
１５　防水カバー、ベアリング、ワッシャー２枚、ユニバーサルジョイントフランジ、ワッシャー１枚をはめて新しいナットで締め付ける。（初回は１８２Ｎｍ、２回目は６９Ｎｍ。完了後はカシメをする。）
１６　後は、逆手順で組み付けるだけです。（マフラー取り付け時、後部のブラケット締結ナットが入りにくいのでナットを紛失しないよう注意、Ｏ２センサーケーブル中間部のゴムグロメットの取り付けを忘れやすいので注意のこと。）　
　

Ｏ２センサーコネクターを引き出したところです。

引き上げ用の針金を結びつけて引き出し、その後外しました。

引き上げは、コネクターに針金を巻いて引き上げるのですが、助手席下のカーペットを膨らまし気味にしておくと引き上げやすいようです。

エギゾーストパイプ前部のボルトナットをインパクトで緩めているところです。

以前、ボルトナットを新品に交換しておきかじり止めを塗っておいたので、取り外しは容易でした。（初めての場合は、事前にボルト・ナットを新品にしておいた方がいいと思います。）

作業時には錆が降ってくるので、保護メガネは必須です。

それにしても、車体下の作業は首に負担がかかり嫌になります。

エギゾーストパイプ後部の吊りゴムのサポートを外し、真ん中の吊りゴムを外してエギゾーストパイプを外したところです。

点検したところ、各ブラケット部分には錆が浮いてはいますが、排気漏れの跡は認められませんでした。

印を付けてフランジ部分の固定ボルト１４ミリを緩めているところです。結構固い（７４Ｎｍ）ので、長めのレンチがあると楽でした。

右側が車体前部になります。

ミッションから引き出し、外したプロペラシャフト前部です。

ミッション連結部には、この後汚れ防止のゴム手袋をはめておきました。

車体の奥まった場所にあるためか、プロペラシャフト自体は錆もなくきれいな状態でした。

新しいセンターベアリングをセットして新しいナット（２４ミリ）で締め付けているところです。

部品代は、ベアリング、ナット、ガスケットで１２千円程度だったと思います。

１回目締結は１８２Ｎｍなのですが、バイク用の保持具では保持力が不十分で既定トルクまで到達しませんでした。

仕方なくインパクトで最大限まで締めてそれを緩め、その後２回目の締結トルク６９Ｎｍで締めてカシメをしました。

万力とクランクプーリーを固定するような保持具を準備した方が良かったように思います。甘く見ていました。

また、ベアリングの前に金属製の防水カバーがあるのですが、熱を加えて膨張させてから単体できっちりと打ち込んだ方が良かったように思いました。以前の場所より多少甘めに入ったので、この部分は反省点です。（回転には支障ないようです。）

新しいベアリングを取り付けたプロペラシャフトを車体に取り付けているところです。

外すときに位置決めの印をしておいたのですが、新しいベアリングは車体への取り付け部分の形が少し違っており意味がありませんでした。

作業後は、馬に乗せたままエンジンをかけて後輪を回してみたのですが、異音もなく回りました。また、２０㎞程度走ってもみましたが、異音もなく快適に運転できました。

結構疲れましたが、なかなかに面白い作業で、達成感もかなりのものでした。