北茨城市中郷町の遺構たち
投稿日 : 2017年01月10日
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茨城県北茨城市中郷町は、明治の末期より炭鉱の町として知られていました。
1971年8月、常磐炭鉱は世界最新鋭の設備を導入し、採炭から搬出までを全自動で行える中郷新坑が新しく開削されました。
正式な運用まであと9日という時に、中郷新坑内に大量の出水が発生。
懸命に水の排出を試みたものの再開は断念。
8月末、水没により閉山。
多くの作業員が働き場所を失くし、最新の機械類も失われるという悲劇が起きました。
その常磐炭鉱は、この前後より炭鉱業界不振による人員整理から、スパリゾートハワイアンズを営業。
炭鉱一筋からアミューズメントパーク営業を成功させた軌跡は、映画:フラガールをご覧になられると解りやすいと思います。
長くなりましたが、県道10号線の北茨城市中郷町石岡付近。
ガードレールの内側に廃隧道があります。
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封鎖された十石隧道。
1950年~1995年まで使用されていました。
今の規格の車が2台すれ違うのは厳しい大きさです。
今は、2車線ある十石トンネルが用いられています。
この廃隧道、埋め戻されては掘り出されたりと忙しい。
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歩鉄の達人様より拝借。
(http://www.hotetu.net/haisen/Kanto/100207jyoubannakagoukou.html)
2010年には、画像のように埋めていたのを現在のように掘り起こし封鎖している。
かといって、何かに用いられている訳でもない。
何故でしょう?
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内部は空洞です。
2010年当時は、埋め立てられていたようですが…。
封鎖前は、心霊スポットとして名前が挙がっていた事もあるようですが、特に事故や事件があった事はないようです。
割と頑丈な封鎖なので、中には入る事は出来ません。
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十石隧道の脇を登ると、トロッコ用に用いられていた隧道が出て来ます。
エンドレス軌道という専用線で用いられていました。
以前は腰の高さ程の深さで水没していたようですが、現在はクルブシ程の深さになっています。
フェンスが破壊された後がありますが、内部のレポートはネット上では拝見した事がありません。
反対側から内部は埋戻されている事が分かっています。
反対側の坑口、見た事ないんだよなぁ。見ればよかった。
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水没した隧道の上に乗って撮影。
不法投棄があるのか、溜まっている水には油のようなものが浮いており、ばっちい感じ。
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近くには、炭鉱の遺物として有名なホッパーがあります。
石炭の積み込み施設です。
これの背後にも、大きな遺構が多く残されています。
廃墟というより、遺構です。
この写真は少し前のもので、今は隣にメガソーラーがたくさん設置されており、雰囲気が壊れる感じ…。
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仕事でこの遺構の前は毎日何度も通るのですが、遺構自体は茨城に来てまだ数か月の時に一度行ったきり。
また行ってみようかな。
多くの炭鉱及び専用跡が残っていますので、炭鉱マニア、廃線マニアの方もおススメですよ。
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