
ダラスはかなり暑くなって来ました。快晴が多いです。体温36度以上になることも度々。真夏はこれから40度以上になるので、まだ、ましと言えばましなんですが・・・・。
アパートのプールにも新しいパラソルと椅子が設置され、プールシーズンが始まりました。
そんな中、英語でDepositionと言うものが今日ありました。法律用語でのこの言葉の使い方の良い日本語訳が見当たりません。
まだ痛くてあまり座れないのに、貴重な座って良い時間を、この為の書類の作成や送信に追われてたのと、このDepositionが気になって落ち着かなかったので、なかなかブログを書けませんでした。気がついてみれば、前回から1ヵ月以上経過。
私はかなりの小心者なので、今までやったことないことには滅法弱いです。
おまけに、12年間アメリカにいるし、仕事もしてるし、もう頭の中で英語を日本語に訳したり、その逆をすることはあまりなく、日常会話なら、何も考えずに日本語と同じように話せるのですが、正式な英語には、今でも緊張してしまいます。ちゃんと該当する英語を思いつかない時などプチパニック。
このDepositionは裁判所でやるわけではありませんが、正式に宣誓までして話したことはすべて記録に残るので、会社でちょっとした会議に出席するよりもよっぽど「正式」なので、びびりまくりです。
そんなDepositionがあるXデー前に、緊張しながら、びびりまくりながら、最近、毎日やってたのは、そのDepositionの為の書類作成や送信とリハビリです。私が執刀医から申し渡されてるリハビリは超シンプル。毎日、30分歩いて、毎日少しずつその距離を伸ばすこと。
と言っても、痛かったら即刻止めるようにということで、歩けない日も、途中で戻らなきゃ行けない日もまだまだ多々あるんですが。
私が毎日、歩いてるのは、アパートの裏にある、散歩道です。近くの湖まで4km続いてて、湖の周りも15km程あります。
こんな感じ。
春から夏にかけて、テキサス・ワイルドフラワーと呼ばれるいろいろな野草が咲き乱れてます。
なかなか綺麗ですよね。ダウンタウンから車で10分なのに、自然もいっぱい。ここら辺かなり気に入ってるので、ここに家が欲しいくらいです。最低億円はするらしいので、一発何か当てないと、到底無理ですが(笑)
Depositionに日本で似てるのは、供述調書だと思います。似てるのは、加害者、被害者、両方の言い分を文書として作成するという点についてだけですが。
日本の供述調書は、警察官が両方の言い分を聞いて文書を作成し、それに、加害者も、被害者も、署名、捺印するという形で同意させられるようです。事故の直後に作成されるもので、あくまでも書くのは、警察官。
都道府県によっても違うのかな?と思うのは、私が昔、バイクに突っ込まれた時は、署名捺印させられなかったし、話は聞かれたけど、供述調書の内容は教えて貰えませんでした。保険屋さん以外には、情報は開示しないということでした。
これに似たものでアメリカにあるのは、Accident Report。交通事故記録。警察官が目撃証言や、加害者、被害者、両方から事故の状況を聞いて、第三者的に、事故の記録をするものです。いつ、どこで、誰がどうしたという感じのもの。
1週間後くらい経過してから、警察官から貰っている事故番号を使って問い合わせれば、このAccident Reportを関係者なら手に入れることができます。これがないと保険も支払われないし、相手に文句も言えないので、警察を呼んでこれを作って貰うのは、事故が起こった場合、とても重要です。
内容は、ぶつかった状況の地図まであり、冷静に、第三射的に書いてあって、なかなか優秀な書き手の警察官さんだなと、お見事なものでした。
ちなみに、私は詳しい事故の状況はあまり聞かれていません。どこに向かってたのか?とか簡単なことだけ聞かれました。ぶつかってきた車の運転手と、目撃者のお姉さんが警察官と話してるのは見たので、主に二人から聞いて書いたものと思われます。
私が痛い痛いと騒いで救急車で診て貰ってる間にほぼ書き終わってたみたいです。でも、内容はばっちりその通りでした。
相手の車が私が直線で優先なのに、そのルールを無視して、私に突っ込んだとちゃんと事実が書いてありました。
今日あったDepositionというものは、日本と違って、警察は関係ありません。裁判するか、示談にするか、決める前に、加害者、被害者、両者に相手側の弁護士さんが質問をするのがDeposition。
なので、私は、相手の弁護士さんから、質問されますし、相手をうちの弁護士さんが質問します。
公証で、正式なものなので、裁判所の記録をするおばちゃんまで専門のタイプライターを持って一緒に来て、私は右手を上げて、宣誓までさせられました。
私がまだ自由にあまり身動きできないので、うちの弁護士さんの提案で、私の家でやって貰いました。
行かなくていいのは、いいのですが・・・・。自分の弁護士さんと、相手の弁護士さんと、タイプする方が家まで来るので、おかげで、前日、朝5時まで掃除してすっかり疲れました。
まだ、体を折れないし、屈めないので、掃除するのも大変です。
宣誓から始まって、生年月日、既婚か、未婚か、どこが痛いから、何があったと私の目から見るとどうなのか?とか、事故の前に今まで病院に行ったことはあるか?とか、今までアメリカで住んだことある場所は?とか、趣味は?とかいろいろ根堀葉堀2時間近く聞かれました。
公共の記録に残るので、止めましたが、どうして既婚かどうかとか趣味が今回の事故の調書に関係あるのか、めっちゃ聞きたかったです。
どこに住んだことあるか?とか、病歴などはわかるんです。要するに、私に前科がないか?前から痛いのに、今回の事故で痛いってウソついてないか?調べたいんですよね。でも、既婚か?未婚か?趣味は?って何の為に聞くんでしょうね?
この後、した会話がタイプされて出来上がってきて、内容を見て、訂正や追加をして、正式に出来上がるそうです。
明日は、相手の運転手の方にうちの弁護士さんが質問します。
それが終わって示談なら、いくらを誰に渡すかって話になるし、裁判をするなら、その準備に入ります。今回の調書は、裁判することになったら、裁判でも使われるはずです。
Depositionに辿り着くまでの書類まとめ、送信が、座るとまだ痛い私には、とても大変だったので、やっとちょっとだけ気が抜けました。まだ、解決、終了したわけではないので、気を抜いてる場合じゃないんですけど。
テキサスの法律では、最低限必要な任意保険は事故相手1人当たりたったの3万ドルです。そうたったの約300万円。事故総額で6万ドル。車などの器物破損に2万5000ドル。
The minimum liability limits are $30,000 for each injured person, up to a total of $60,000 per accident, and $25,000 for property damage per accident. This basic coverage is called 30/60/25 coverage.
保険に入ってない相手にやられた場合の特約をつけてると、自分の保険からも3万ドル出るので
、最大でも合計6万ドルです。
こんなんで足りるわけないですよね。
私の場合、事故相手がちょっとお金がある両親だったようで(21歳の息子さんは、お父さんかな?の名前の保険に入ってました)最低の3万ドルではなく、10万ドルに入ってくれてました。
でも、これに、治療をした医院、障害給付をくれてる保険会社や、治療費を払ってる保険会社などが群がってくるので、私の取り分はあったらラッキーくらいの状況です。
通常、理想的なのは、3分の1を保険や治療に、3分の1を弁護士さんが、3分の1を私が受け取るという形です。
でも、私のように、治療にかかった費用が手術やお薬なども含めると保険が払ってるだけで1000万円を軽く超えてる状況では、弁護士さんの取り分もないくらいになります。
これに、更に今で私は1年と6ヶ月働けてないので、私の年収の1年半分があります。私自身も、保険で支払われない分の治療費代を2万ドルくらい支払ったり、これから支払います。まだ、これから請求書は来るかもしれないので、最終的にいくらになるのかさえまだわかりません。
事故で全損した車は5年乗ったトヨタのYaris(日本のヴィッツ)だったので、保険で受け取ったのは、中古としての査定1万ドルでした。なので、PriusCを買うのに、2万ドルくらい自費で足してます。
更に私の場合、ヒョウ被害で事故の後買った新車PriusCもまた全損したので、これは3ヶ月しか経ってなかったので、保険で2万ドル強受け取りましたが、また、1万ドル自費で足さなければなりませんでした。
おまけに、私は過失ない側なので、事故記録には書かれないんですが、交通事故がまだ解決してないという記録があるので、車の保険代が倍以上に跳ね上がりました。自分が入ってた車の保険会社からは、今年の契約更新時期に、もう契約したくないとお断りされました。
その理由が、私の過失ありの事故だったので、って書いてあったので、何ぬかしてるんじゃぼけーっていくらでも戦えたんですが、そんなこと言い出す保険会社はこっちから願い下げじゃってことで、保険会社を変えました。
人間、自分だけは大丈夫と思いがちですが、そんなことは絶対にあり得ないので、備えあれば憂いなしってことで、車の保険が高くなるついでに、内容も保障して貰える最大限に変えました。
毎年6万円を5年間払っただけなのに、その30万円で、車だけで3万ドル以上(300万円)頂いてますからね。他にも一部治療費や牽引代まで払って貰ってますし。借りなかったけど、欲しかったらレンタカーも借りられたし、対応も皆さま親切で凄く早くて良かったので、お世話になった私の車の保険会社には、あんまり文句は言えません。
さて、相手は何を言うんでしょう?どういう風に決着付くんでしょう?
私は長い間痛くて、そんな中、いろんな自費払いしてて、問題をみつけてくれないお医者さんや、手術支払い拒否する保険会社とかけあって・・・・・相手はすべて保険で払われるだけなので、何だか、割が悪くて納得できませんが、せめて正直に、誠実に質問に答えてこれからこんな事がないようにしっかり気をつけて欲しいです。
起こることすべてに意味はあって、そこから人間は学ぼうと思えば何でも学べるとは思います。
今回も、人って優しいなーとか、いい人いっぱいやなーとか、痛いってここまで痛いってあるんやーとか、保険会社の儲け第一主義最悪ーとか、保険に関しても、お医者さんや病院に関しても、事故の弁護士さんや示談についても、いろいろ知らなかったことで、知ったことはいっぱいあります。
でも、これ全部を私が身にするって、どうやって?どんな風に?謎がいっぱいです。
座ると痛いので、横たわって質問に答えるわけにも行かず・・・今日はこのDepositionで2時間近く立ちっぱなしだったので、さすがに調子悪くなりました。腰と左足が痺れて痛いです。
今週は、ちゃんと骨の密度が濃くなってるか?執刀医と会う検診もあるので、それまでなるべく大人しくしてることにします。
超緊張しましたが、嫌だなぁ~と思っていたDepositionが終わったので、ちょっとだけほっとしました。