
(前ブログの続きです)
2008年の初観戦ですっかりWTCCにはまってしまった私は
当然、翌年もアコード&トンプソンを応援する気満々でしたが...。
何と言う事でしょう。
折からの世界的な金融危機の余波を受け、N.TechnologyはWTCC参戦中止、さらに会社清算を決定。 HONDAは先にF1撤退を発表しましたが、なぜWTCCに目を向けなかったのか?
(無限の関与はあったけど)プライベーター体制でも勝ったカテゴリーですよ。 メーカーとして本気で参戦すれば十分戦えたであろうに...。 勝てる見込みすらないF1に莫大な費用を注ぎ込むよりよっぽどましじゃないですか?(当時、最も金を注ぎ込んでたのはHONDAだとか...)
現実的に世界選手権タイトルを狙えるチャンスをみすみす放棄するとは...。 何を考えてるのかサッパリ分かりません。
シートを失ったトンプソンは仕方なくシーズン途中でロシアのLADAというチームと契約します。
さすがロシアのメーカーだけあって、2008年の参戦マシンLADA 110 2.0は2世代くらい旧いマシンですか?というような感じでした。(音だけは一番の爆音仕様だったような...)

2009年からはマシンチェンジしてLADA Prioraという新型車になりますが、これとてベース車輌そのものは普通のおじさんセダンで、エアロを纏い派手なカラーリングを施して初めてレースカーっぽく見えるという代物でした。

そんな状況でトンプソン自身のモチベーションが上がるはずもなく、イモラでの6位がベストリザルトでした。
前年はユーロRで初優勝したコースなのに...。
正直、私のモチベーションもダダ下がりでした。
この年併催だった「ASIAN LEMAN」のレースがなければキャンセルしてたかもしれません。
しかし、トンプソンの応援はしなければと思い、重い腰を上げて観戦に行きました。
2009年は予選日から参戦可能でしたが、驚いたのは「ASIAN LEMAN」スポーツカーの速さです。
LMP1クラスのレコードが1分19秒、2008年岡国で唯一行われたFポン(松田次生選手)のレコードが1分15秒ですからそんなに大差ありません。 モスSの先で観てるとアトウッドへ向けてまさに”飛び込んでくる”感じでド迫力です! ハコ車と比べたらダメですがその圧倒的な速さには痺れました。 癖になりそう!
これを観れただけで行った価値はあります。 まったくもってどっちがメインレースなのか...。 ぶっちゃけWTCCの方はもうどうでもよくなってました。(爆)
そんな中、パドックエリアをうろうろしているとホンダ四輪販売岡山(現在はHONDAカーズ岡山)の元社長とバッタリ。 無類のレース好きで岡国でのレースイベントには殆ど顔を出していらっしゃいます。
ウワサでは某中嶋レーシング代表と面識があるとか...。(驚)
以前、ディーラー主催の鈴鹿走行会イベントがあり、自分も毎年参加してたので顔を覚えていてくださいました。
※前日のレース観戦料・ホテル宿泊代・食事代・フルコース1時間×2枠 全て込みで、おまけに山野哲也選手がゲスト! この内容で25,000円ですよ。 今じゃ考えられません。
2003年に5ZIGENがS耐でユーロRを走らせた時、ピットウォークで写真を撮ってたら「おお、ええから入れ」っと
ピット内に招き入れてくれて、わざわざ専用パスを用意して頂いたことがあります。
目の前をドライバーの道上選手・服部選手が通り過ぎたり、木下社長が社長出勤(笑)されたりと、それだけでも凄い光景ですが、何といっても松本恵二氏(監督でしたっけ?)にチラ見された時は背筋ピーンでした。(爆)
当時はもう退職されてましたが、相変わらずお元気そうでした。 声をかけると「おう、やっぱり来とったな」っと気さくに相手をしてくれます。 HONDAも撤退したし「さすがに今回は過去のようなおこぼれはないよな」と思ってたら、
「おい、トンプソンに会いに行こうで」って仰います。 ...。 言われるがままに付いていくと、何の躊躇もなくLADAのピット内に! (えっ、なんで???) 頭の中は疑問符だらけでしたが、何故か足が止まることはなくそのままピットイン! そして憧れのトンプソン選手と一年ぶりの再会です。

HONDAのレーシングスーツはメッチャカッコよかったのに、今は真っ黒なスーツです。(似合わねぇ)
この時ほど英語ができない自分を恨めしく思ったことはありません。(涙)
聞きたいことは山ほどあるのに...。 片言の英語で伝わったかどうか?ですが、昨年も観戦に来て写真を撮ってもらったことのお礼を言って、プリントした写真にサインをしてもらいました。
今年のマシンはどうですか?的なことを聞いた(つもり)のですが、「とにかくパワーが無い。セッティングもこれから。少しずつだけど開発していくしかない。」といったニュアンスの答えでした。(多分そんな感じだったと思います)
「HONDAに乗っていて欲しかったのに...」と言うと、残念そうな表情で首をすくめてました。 本人も悔しかったと思います。
この年はトンプソンに再会できただけでもう十分でした。 レースの結果ですか、そんなもん知りません。(爆)
一つ言えることは、WETレースだったのでドライバーの技量でマシンの性能差をある程度はカバーできたということでしょうか。 ヘアピン付近で見てましたが、絶妙のライン取り&ブレーキングで数周に渡って後続を抑えきったところはさすがです。
そのトンプソンも2010年はWTCCを去り、イベント自体も2011年から鈴鹿に移るということで、自分の中のWTCC熱は徐々に下火になっていきました。 「雨の岡国」「客が入らない」こんなイメージが定着してしまえば、プロモーターとしても考えますよね。 鈴鹿開催も仕方ないと思いました。 (東コースのみっていうのは正直疑問ですが...)
シボレーには勝ち逃げされてしまいましたが、来年からはHONDAも本格参戦ということで少し見所が増えましたね。 他にどれだけのマニュファクチャラーがどれだけの本気度で参戦するか、イベントとしての魅力はその点にかかっているのではないでしょうか。 まあ、もう一回ぐらいは見ておきたいところではあります。
Posted at 2012/10/29 19:46:26 | |
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