
アウトランダーの力を見極めるべく。大晦日から元旦にかけて、御嶽山方面に走りに行って来ました。目的地は、最高で-20℃にもなると言われる御嶽山の麓の開田高原。残念ながら夜間通行止めで、目的地には着けませんでしたが、-12℃の地点で雪上走行が楽しめましたのでご報告します。
○ オンロード
オンロードでワインディングを走ると、やはり違うのがロールの大きさです。以前乗っていたESCAPEは、マツダのトリビュートと同じシャーシながらオフロードの味付けがされていた為、同じ速度とコーナーに入った場合、G+ロールによる傾きがあり、ドア等で体を支えないといけないことがありましたが、アウトランダーではそれがありません。無論Gは同じなのですが、その差はあきらかです。特にロールに関しては、車体そのものが不安定な状態になるわけですから、それが少ない=安心して安全に走れると言えるのでないでしょうか?
また、若干出だしはギクシャクしたりもたつくものの、パドルシフトを利用した際の加速、原則は大変きびきびしたもので、まったくSUVに乗っている感覚ではありません。峠道でいきがっている車を発見しましたが、それに遅れることなく安定した走りをします。パワー的には、ありまるパワーとはいきませんが、スポーツカーでは無いのですから、これだけのパワーがあれば充分だと私は思っています。取り敢えず、140Km/hまでの世界なら充分な動力性能を持っていますし、コーナリング性能が高いので、高速移動が主でない私の様な人間にはピッタリの車です。因みに高速コーナーでも、安定度は抜群で、思った通りのラインをトレースすることが可能です。
残念なのは、CVTに全てまかせた場合、惰性で走りたい時にエンブレがかかってしまい、燃費を稼げないことでしょうか。そんな時、パドルシフトを持つGグレードは、パドルシフトの-側の操作でモードが切り替わります。これで6速状態にすることで、ある程度惰性での走行が可能になります。
あと燃費を稼ぎたい場合は、64Km/hぐらいでアクセルを固定しておくと良い様です。
○ 雪上
今回走ったのは、アイスバーン(-3℃)と圧雪路(-12℃)の二箇所。アイスバーンの所では、写真撮影の為車の外に出たのですが...すっころびました(>_<)タイヤはダンロップ グラスピックDSX 225/55R18を履いてます。
さて、まずはタイトな圧雪路にて2WD、4WD、LOCKとASCをテストしてみました。
登りに関しては、基本的にFFですので2WDでも問題なく登ります。しかし、フロントが滑ると少し辛い感じがします。では4WDにしてみます。安定度は増すのですが、クリッピングポイント付近で若干フロントが流れます。但し、これはASCが効く為、車体が不安定になるようなことはありません。雪道初心者で、速度を出さないのであれば、これで走るのがよいかもしれません。ただ、私の様なバイク乗りにとっては、前輪が滑るなんてもっての他。そこでLOCKを試してみましたが、クリッピングポイントを過ぎた辺でリアがすべります。このすべりは、フロントの滑りよりは大きいのですが、ASCが効く為不安定になることはありません。ただ、初心者の方だとちょっと怖さを感じるかもしれませんね。では、ASCをOFFにしたらどうなるのか試してみました...が、体が自然にあててしまうものでから、余り違いは感じませんでした(^_^;)ただ、あてとASCとでは、制御形態が異なります。ASCを有効にしていた場合、タイヤを行きたい方向に向けておけば、多少の滑りはあるものの、そちらの方向に行くよう車体が制御されます。それに対してあては、車体が行きたい方向に向くようにタイヤの向きを操作しているのですから、どちらが普通の人にとって良い機能かと言えば前者です。初心者の方は、4WD、ASC ONで、パドルシフトでエンブレをかけながら走ると、かなり安定した走りができると思います。
かわって下りですが、こちらは、AWDロックが有効でした。リアにトルクが配分されるものですから、すこぶる安定します。感覚的には、雪道の登りはFFが強い、下りはFRが強いと言いますが、それに似たものがあるかもしれません。結構カーブが強い道でしたが、オンロード感覚で駆け下りてもそれなりに走れしまいます。無論、ASCを有効にして、尚且つあても活用しての状態ですが、ラリーでもやっているような気分で快適に走れます。当然、フロント、リア共に流れていますが、制御ができないといったものではありません。4WDでは、フロントがついていかない為、下りではLOCKがよいでしょうね。
次にアイスバーンですが、こちらも基本は圧雪路と一緒です。ただ、滑りやすいので、後でトルク配分が変わるより、予め前後にトルクが振り分けられるLOCKの方がよい印象を受けました。アイスバーンの場合、部分的に溶けいたり、無かったり、深雪が上に積もっていたりすることが多々ありますので、ASCは有効にしておく方が無難です。
因みに方輪だけ、雪の上や、氷の上に乗り上げてみるテストをした所、普通の車だとハンドルをとられそうな状況でも(以前乗っていたESCAPEなら確実にとられます)、多少の滑りを感じるものの、殆どハンドルに操作を入れることなく走り抜けることができます。ここは関心できる面でした。
ASCに関しては、普段から雪道を走っている方にとっては違和感があるものかもしれません。私も最初違和感を感じざるを得ませんでした。しかし、その動きが理解できると、とても有効な機能であることが解ってきました。
アウトランダーを買ったので、雪道を走ってみようと(自分の車でスキーに行ってみようとか)思う方もいると思いますが、その様な場合、4WD+ASCの組み合わせは、確実に安全度を高めてくれると思います。それ以上を求める場合は、路面状況等に応じて、2WD、4WD 、LOCK、ASC ON、ASC OFFを切り分ける必要があるかと思いますが、最初は4WD+ASCで、ゆっくりエンブレを効かせながら走れば、怖い思いはしないでしょうね。
それと余談ですが、このテスト中エアコンはOFFだったのですが(結構疲れる走りをしていてほてっていたので)、ガラスのくもりとかまったく無かったのには驚かされました。今までは、こんな所にも気を配っていたのですね。
○ 総評
SUVって言葉は、この車の為にあるのではと言える程、楽しい車に仕上がったようです。内装面等、改良して欲しい点も多々ありますが、走りを楽しめ、楽しみを運ぶ(色々な趣味に活用可能)とても良い車だと思います。
Posted at 2006/01/02 08:03:10 |
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