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2018年05月02日

トランスファーからのオイル漏れ (後編)




ATFとギヤオイルが混ざる?そんなことってあるの?

普通はこんな心配をする必要はないと思いますが、カリブのトランスファーの場合、構造的にギヤオイルとATFが混ざる可能性があります。他のトヨタ車でもAT用の4WDでは似たような構造のものがあります。



ここでは詳しくは説明しませんが、まずカリブのトランスファーの構造はとても複雑で、非常に入り組んでおり、その内部では差動油としてのATFと潤滑油としてのギヤオイルの役割分担が明確に定まっています。

センターデフの差動制限をAT内部の油圧で制御するのがハイマチック4WDの特徴なので、センターデフ周辺ではどうしてもATFとギヤオイルの両方が混在することになります。

このような構造では、例えば内部でシール漏れなどが起きた場合、ATFとギヤオイルが混ざってしまうことは十分考えられ、それが外部に漏れだすということも十分あり得ます。



トランスファーからのオイル漏れは中々厄介です。

今回のケースは内部のオイルシールの劣化の可能性が高いと考えていますが、そのオイルシールの交換にはトランスファーを一度取り外す必要があり、同時にトランスファー内のギヤオイルとATFも抜かなくてはなりません。

トランスファーが非常に狭い場所にあり、取り外すのは容易ではなく、トランスミッション本体やエンジンとセットでなければ取り外せないかもしれません。そうなると大事で、工賃もかかるでしょう。

試しにトランスファーだけ外せないか工具を軽く当ててみましたが、場所が狭すぎて普通の方法ではかなり難しそうでした。補機類やメンバーを取り外せば不可能ではないかもしれませんが、大変な作業になることが予想され、余程の覚悟ななければ行えないと感じました。



修理書の部品展開図から判断するには、穴の位置に一番近いこのオイルシールが劣化し、この周辺から漏れていると考えるのが自然です。トランスファーに使われているオイルシールの数は少なく、漏れの原因箇所は限られてきそうですが、内部の構造が不明なので今一自信がありません。

このオイルシールはギア軸摺動部の密閉と共に、ATFとギヤオイルの隔離の役割を同時に果たしているようで、このシールが劣化すれば双方のオイルが混ざるのはまず間違いないでしょう。

もしそうなら、オイルシールが劣化した場合は、漏れの問題以前に既に双方のオイル性能を損なっている可能性があり、それも問題です。オイル性能を確保するためには交換サイクルを見直す必要がありそうです。

既に、ゲージにつくATFの汚れの一部は、混入した微量のギヤオイルなのかもしれません。



トランスファー内部にはATFとギヤオイルの隔離の役割を果たしている重要なオイルシールが両軸の左右に一つずつあります(赤い枠と青い枠)。

今回は赤い枠で囲っ方のオイルシールが劣化し、何らかの理由でATFとギヤオイルが混ざり、穴から漏れ出したのではないかと考えています。現時点で把握できているのは大体こんなところで、まだハッキリしたことは分かっておらず、予想に過ぎませんが。

漏れが微量なので症状が現れるのに時間がかかり、自力で探ってきたこともあり、ここまで把握するのに数ヶ月もかかってしまいました。現在もまだ様子を伺っているという状況です。

そもそも、この漏れ出した穴が何か分かれば漏れの根本原因も判明する可能性があり、この穴が何か突き止めるのが先決かもしれません。穴の役割と経路がまず知りたいです。

「もしもこの穴が無かったら?」と想像してみると、トランスファー内部でオイル漏れが起きても外部からは全く気がつきません。さらに漏れが進行していった場合には漏れ出したオイルが内部に溜まり悪影響を及ぼす恐れもあり、ブリーザーのような役割を兼ねているのかもしれません。そう考えると、この穴の大体の目的や役割が見えてきます。

基本的にエンジンもATも調子が良く、漏れも酷くはないので、現在は通常通り車を使っています。街乗りではほとんど漏れず、遠乗りや高速を使うと漏れ出すという傾向があるので、普段は全く心配していません。ただ、道路だけはオイルで汚さないように気をつけています。

今後問題になってくるのは、これから秋にかけて遠出の機会が増えることで、そのときに影響が出ないようにしなければなりません。長距離移動中のトラブルは絶対避けたいですから。

今回のトランスファーからのオイル漏れを冷静に考えてみると、2年前から滲み始めていたと考えるのが妥当です。そうなると症状悪化の進行はさほど早くはないので、今後も急激に進行する可能性は低いと、やや楽観的に考えています。

ATFとトランスファーオイル両方のレベルゲージは小まめにチェックするようにしていますが、これまではゲージに変化は見られないレベルで、漏れの量自体はまだ微量です。しかし徐々に悪化してきているのは事実なので無視することもできません。



そこで以前から半信半疑だった漏れ止め剤の登場です!

試してみるには絶好の機会なので、とりあえずAT用とトランスファー用をそれぞれ購入してみました。どのタイミングで投入するかは分かりませんが実際に使ってみて効果を確かめてみたいと思っています。NC81はギアオイル用、RISLONE がAT用になります。

ハッキリ言って、この手の商品は情報が少なく信憑性が薄いです。「買った」とか「使ってみた」という情報はあっても、その後の「効果を検証した情報」がとても少ないので、効果が薄いか、別のトラブルを誘発するのではないかと、つい疑ってしまいます。

こういった不安を踏まえた上であえて購入したつもりですが、実際の使用となると話は別で、躊躇があり使うには勇気が必要です。AT用はもうギャンブルの世界で、正気で使うには危険過ぎるかも。

現在は微量の漏れはあってもATの調子は良いです。これが下手すれば漏れも治まらずATの調子を悪化させてしまう可能性があります。本当に漏れが治まり、ATへの悪影響も無いかもしれません。

う~ん、本当に迷います。これから遠出の機会も増えますし、使う場合はどのタイミングがベストなのでしょう? 漏れの様子を伺いながら、慎重に使うタイミングを見計らいたいと思います。タイミングを見誤ると遠出の際に、「ATが壊れないか?」と、不安で仕方がないかもね。



今回の件ですが基本的には、20年経過、走行距離も23万キロ超えていますので、ATの経年劣化によるオイル滲みだと、そう考えています。根本的にはAT全体の経年劣化が進行しているでしょうから、今後もしばらく乗るつもりならばAT交換がベストな対応になるでしょう。そうなると同時にエンジン交換もしたくなるところですが、エンジンの方は調子が良いので、この状態で交換するというのは微妙なところではあります。

現在、塗装の劣化も深刻ですし、5年前の追突事故に匹敵するような、ターニングポイントとも言える重要な時期に差し掛かっていて、乗り替えも選択肢に含めてカリブの今後のことを真剣に考えています。こういう絡みもあったやや中途半端な前回の塗装の劣化対策でした。

最近は『あまりお金をかけずにズルズルと乗り続ける』みたいな感じになっていましたが、古い車の維持&乗り替えのタイミングは見極めが難しいです。お金をかけずに現状のまま30万キロ、あと5年ほど乗れればそれが一番いいと考えていましたが、現実はそんなに甘くはないようです。あはは。

古い車を長く乗るには、ときには余り気にし過ぎないことも大切かもしれません。現在は漏れ以外では基本的に車の調子はいいので、漏れをコントロールしながら乗り続けるというのも、状況次第では合理的な一つの方法ではないでしょうか。
ブログ一覧 | スプリンターカリブ | 日記
Posted at 2018/05/02 19:21:16

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この記事へのコメント

2018年5月4日 15:55
失礼しますm(__)m

旧いクルマの維持の大変さ、私も実感しております。走行距離は13万キロながら、7月に車齢が18年となるヴィッツを所有しておりますが、塗装の浮きやゴム部品の白化を筆頭に各所の老化、過去11年2人のオーナーがどんな使い方をしたかという中古ゆえの不明要素があり、なかなか不安な状態となっております。足回りとブレーキのリフレッシュを依頼するか否か、悩んでおります。

長年所有すると情が移るといいますか、乗り換えができなくなりますね。
コメントへの返答
2018年5月5日 21:00
そうですね、情が移るのも理由ですし、私の場合は似た車が無くなってしまったことも大きな理由です。

5ナンバーサイズ、フルタイム4WD、フラットな荷室、どれも本当に素晴らしいと思っています。それなので、これまで経済的に多少不利になってでも、辛抱して乗り続けてきました。

情だけではなく、他の車だと実用面で支障があったり、総合的に劣ると判断して、今日に至っております。

もし乗り替える場合、どれか妥協しないといけないので、本音は出来るだけズルズルと乗り続けたいのです。

私もブレーキ系統をリフレッシュする予定で準備を進めていましたが、このような状況になり保留中です。

先ほどまで大阪に行っており、コメントも久しぶりで、気がつかずに返信が遅くなってしまいました。




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