レンタル当日。
販売会社に行き、実物を初めて見た。
デザインは初代アウトランダーの方が好きだけど、悪くはないと思う。
インテリアは良くも悪くも三菱で、シートに座ってみると意外と狭いなーと感じた。
1泊2日レンタルの初日は残念ながら仕事が入ってしまい現場(上尾)まで乗って行った。
僕が感じたアウトランダーPHEVの特別すべき点は「優秀」の一言に尽きる。
スムーズな乗り味と旋回性能でまったくストレスなく乗ることができた。
取材は夕方までかかり、一旦家に帰って納品し、20時くらいに荷物をまとめて再び車に乗り込んだ。
目的地は「浅間山」。
少しでもお金を節約すべく下道を使うことにした。
片道およそ4時間30分。
約2時間ほど走ったところで朝取材した場所を通過した。
何だかすごい無駄なことをしたなと思いつつ走る。
日付が変わろうかという時に群馬県に着く。
暴力的な寒さだった。
そして疲労がピークにきていた。
コンビニが見えたら休憩しようと思ったが、ない。
あたりは頼りない街灯のみで静寂に包まれていた。
とても寂しくなった。
こんな場所に車を停めて仮眠でもしようもんなら怪しい部族に襲われそうであり、霊的な意味でも怖かったので
頑張って車を走らせる。
カーナビが複雑な道を示しだした。
とうとう峠に差し掛かったのだ。
これが昼で体調が万全なら僕は嬉々として車を走らせたかもしれない。
だけど今の僕にはそんな体力も残ってないし何よりこの夜の静寂さもあり「まじかよ...」と呟くしかなかった。
峠道は熾烈を極めた。
たまに片側一車線になる程度でほとんどが車がすれ違えるのがちょっと困難な車線だった。
また、コーナーというコーナーのRがきつく、ブラインドコーナーが多かった。
当然のように街灯は無い。
車の照明だけが頼りだ。

そのため、かなりの神経を使って運転しなければならなかった。
が、集中力なんてもう僕には残っておらず惰性で車を右に左に操った。
望むべくは、対向から車が来ないこと。
走り屋が来ようものなら確実にアウトだっただろう。
それでも、あまりの静寂に怖く、寂しかった。
誰か通らないかという願望さえ生まれたが結局誰とすれ違うこともなければ追いつくことも追われることもなかった。
峠を抜け、安堵感と達成感に包まれた。
隣に誰かがいたらハイタッチでもしただろう。
だけど残念ながら誰も隣に座っていない。
もうすぐだ、もうすぐ休めると自分に言い聞かせコンビニを探す。
が、相変わらずの静寂無人っぷり。
そうこうする内にまたナビが凶悪なルートを示し出した。
先程征服した峠より、より一層凶悪味が増し、距離も長くなっていた。
引くことも止まることもできない状況なだけに前に進むしか残されていなかった。
(止まろうと思えば止まれたが怖かったので...)
淡々と、ただひたすらアクセルを踏み、ハンドルを左に右に切り車体を振る。
この車には車線をはみ出したりしたら警告音が鳴るシステムが付いているのだけど、
こういう道幅が狭い峠道ではラインを割ってしまっても警告音が鳴らないのは優秀だなーと思った。
とうとう、とうとう第二の峠を制覇した先、闇の中に煌々と輝く看板を見つけた。
「セーブオン」である。
広い駐車場に豪快に車を入れ僕はアウトランダーPHEVの中ですやすやと眠りについた。
Posted at 2014/12/23 23:29:28 | |
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