2015年03月09日
ワイドトレッドスペーサー考察
私の愛車・アルテッツァさんは、フロント10mm、リア15mmのワイドトレッドスペーサーを
装着しています。というのも、アルテッツァにS16系アリストの7.5J・16インチホイールを
装着しようとすると、リアは普通に装着できるのですが、フロントはホイールがアームに
当たってしまいます。
そんなこともあって、5mmのホイールスペーサーをかまして装着してみたのですが、
ハンドリングに物凄い違和感があり、また、ホイールの装着時にホイールセンターが
出にくく、ナットを締めるだけでも一苦労ということもあって、一度そこいらを
ドライブしただけで、すぐに元に戻してしまいました。
とくに、ハンドルを切った時の違和感は、どうしてもなじめませんでした。
その違和感とは、ある舵角を境に急にタイヤが大きく切り込み始め、
まったくハンドリングにリニア感がなくなってしまう感覚です。
ちょうど、一般道で車線変更したり、ちょっとRのきつ目なカーブを曲がるような場合に
その舵角の境目が来てしまい、ある意味、きれいに走るのが難しく感じるような
違和感でした。
そんなこともあって、ワイドトレッド化(特にフロント)に対して、イマイチ乗り気では
なかったのですが、すでに購入している16インチホイールを装着するには、
どうしてもワイドトレッド化をするしかありません。
そんな中、偶然見つけたのが、シンセイ・ハイクォリティ・ワイドトレッドスペーサーです。
ワイドトレッドスペーサー中では珍しく10mmというサイズがあり、また、トヨタ車で
採用されているホイールのハブ径60mmに対応しているため、ハブセンターで
苦労することもありません。
アルテッツァという車は、フロントタイヤサイズにあまり余裕がなく、235mmが
結構ギリギリなラインなようで、225mmのタイヤを装着しようとすると、必然的に
ワイドトレッドスペーサーの選択は10mm程度が限度、ということになってしまいます。
正直なところ、10mmという厚みに関して、強度的に結構不安を感じていたのですが、
ネットでワイドトレッドスペーサー関連の事故を検索してみても、実際に起こった事例が
ほとんど出てきません。
1、2件だけ見つけたのですが、それも、ワイドトレッドスペーサーそのものの強度というよりも、
ワイドトレッドスペーサーに取り付けられているハブボルトが破損したというもので、
一般的に言われているような、ワイドトレッドスペーサー装着=即危険、という事例が
まったくといって言いほど出てきません(ワイドトレッドスペーサー関連の事故を見た、
というような掲示板の書き込み的なものは出てくるのですが、具体例が記載されたもの
は見つけられませんでした)。
そんなこともあって、「こりゃネットの意見に左右されてはイカン!。何事も自身で経験だ!」と
一念発起してワイドトレッドスペーサー装着に踏み切ってみました。
せっかくなので、フロントとリア、両方にワイドトレッドスペーサーを装着。
深い意味はないのですが、フロントとリアのトレッドを揃えたらどんな感じになるんだろう?
という興味もあって、フロント10mm、リア15mmを装着。そこいらをちょっとドライブしたのですが、
これがなかなかいい塩梅です。
リアに関しては、一般道を走っても素人の私ですら分かるくらい落ち着きを感じます。
ペタっと路面にタイヤが接地してるような感じが伝わってきます。
フロントに関しては、違和感がないわけではないのですが、5mmのホイールスペーサーを
装着したときよりもさらに舵角を大きく切り込んだところに例の境目があるような感じで、
一般道では交差点を曲がるような180度近くハンドルを切り込み始めると違和感を感じます。
ただ、交差点では速度を充分落としますし、普通に運転していたら、そこまでハンドルを
切り込むような状況はあまりないように思うので、違和感を感じることがあまりありません。
また、ハンドリングが少々ダルな感じを受けるようになりました。
とはいえ、個人的には、このくらいダルなハンドリングの方が
フィーリング的に合います。
個人的には、アルテッツァという車は、ハンドリングがややせわしない車だと
感じていて、ハンドルの切り初めに対して、車が敏感に動きすぎる気がします。
これはスポーツカーとしてはいいと思うのですが、家族や友人などを乗せて
ドライブしたりするような4ドアスポーティセダンとしては、ちょっと落ち着きが
ないなぁ、なんて思っていました。私の愛車アルテッツァさんは後期型で
ロック・トゥ・ロックは3.1回転になりますが、前期型のアルテッツァは
ロック・トゥ・ロックが3.5回転なそうで、スポーティカーとしては結構大き目な値です。
ただ、これもハンドル操作に過敏な反応をする車に落ち着きを与えるという意味では、
非常に理にかなった味付けだったのではないかと思います。
そんなこともあって、フロントにワイドトレッドスペーサーを装着したことによる
ハンドリングのダルさは、私としてはむしろメリットに感じました。
それ以外にも、ワイドトレッド化したことによってレバー比が変わったためなのか、
若干乗り心地が良くなった気がします。普段助手席に乗っている知人も、
「なんだか乗り心地がよくなった」と言ってましたので、10~15mm程度の
トレッド変化でも、乗り心地の変化はそれなりに感じられるようです。
そんなこんなで、昨年の10月に筑波サーキット・コース2000を走ってみたのですが、
これが結構なアンダーステアで驚きました。第一コーナーや第一・第二ヘアピンのような
強めのブレーキングをするコーナーはそれほど変化を感じないのですが、
最終コーナーではとにかく強いアンダーステアで、明らかにハンドルをこじらないと
曲がっていかない感じです。そんな状態のため、コーナー出口で車がまっすぐになった
状態でないとアクセルを踏めず、全然速くありません。
結局、コーナー進入で意図的にリアを流して無理やり向きを変え、あとは
帳尻あわせてコーナーを抜けていく・・・、という走り方になってしまいました。
正直なところ、リアのトレッドが広がったことで、筑波サーキット・コース2000の
最終コーナー出口のオーバーステアが消えて、タイム更新につながるんじゃないか?
と思っていたのですが、それがかえって裏目に出ました…orz
ただ、テールがスライドしたときのコントロール性はかなり良くなった感じで、
車全体のロール感はあるものの、内側のタイヤもピタッと路面に
接地している感じがあります。そのため、最終コーナーを進入から出口まで
テールスライドさせるのも怖くありません。
と、いろいろ感じたワイドトレッドスペーサー装着ですが、上手く使えば
厚み次第で車をアンダーにしたりオーバーにしたり出来ますし、
車のパーツの中では比較的安い部類に入るものだと思うので、
セッティングの一つとして装着してみることをお勧めします。
ただし、装着に関しては自己責任で・・・。
最終コーナーで猛烈なアンダーが出てコースが足りなくなったときの走り
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セッティング&パーツ | クルマ
Posted at
2015/03/10 23:27:54
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