私は昨日から一週間の夏季休暇に入りました。この休み中にちょっとした外仕事やDIY、それに家の中の掃除関係をしておきたいと思っているのですが、日曜日こそ晴れたものの台風の影響で週の中頃まで天気が悪い模様・・・。思ったほど捗らないかもしれません。
そういえば、先週木曜日に息子が下宿先から戻ってきたのですが、どうやら山口での就職先も探していて、リモートで行われた一次面接は早々に受かり先週金曜日に二次面接が採用地である山口で行われたそうです。そして土曜日にはその二次面接の合格の知らせがあり、来週のどこかで最後の三次面接が行われるとのことですが、三次面接が本社のある東京だそうで・・・。さすがにこのコロナの状況で東京は勘弁してほしいと思ってしまいますが、ここまで来て辞退もないでしょうから、とにかく感染せずに戻ってきてほしいと願うばかりです。
当然戻ったら二週間の自宅(下宿先)待機だそうで・・・・
息子は現在卒業研究を進めている途中なので盆前に大学に戻らないといけないらしく、今日私が下宿先まで連れていきました。
さて、先週アコードのラジエーターアッパーの再交換をしてもらった際、代車としてFIT4を借りたので、その試乗記を残しておきたいと思います。
最近のホンダ車についてはそれほど詳しくないのですが、FIT4については「ベーシック」「ホーム」「ネス」「リュクス」「クロスター」の5種類があることくらいは何とか知っております(笑)。
で、今回代車で借りたのはホーム。実はベーシックとの違いが分からず、幼馴染に聞いて知ったという・・・。
第一印象は可もなく不可もなく・・・という感じかな。出た当初も今もそれは変わらずです。
ボンネットの先端形状はフリードっぽい?いかついメッキ仕様にしなかったのは好印象ですが、もう少しだけ表情に華やかさがあると良かった気がします。
最近はこれでもかというほど細目で怒ったような顔つきの車が多いですが、このフィットはかなり緩く穏やかな表情をしていますね。パッと見子犬のようにも見えまます。
ライトユニット自体はとても大きいのですが、その中に各点灯物をギュウギュウに詰め込むことはせず、逆に恐ろしいほど余裕を持たせているところが特徴かもしれませんね。
この緩い表情が好きという人も多いかと思いますが、私としてはこの表情のグレードは残しつつ、レンズカバーの屈曲部分を境に上下二段式とした少しだけ精悍な顔つきのグレードを用意しても良かったのでは?と思いました。
真横は先代の面影を残しつつ、シンプルなプレスラインになってスッキリした印象でしょうか。まさに可もなく不可もなく・・・という印章です。
後ろ側に回り込むと先代よりも高級感があるなぁという印象。先代の縦型ライトはかなり特徴的で私はあまり好きではなかったのですが、このリヤは恐らく万人受けするデザインですね。
というか、リヤコンビランプの表情はかっこいいと思いました。
このリヤをホンダで見た時、私は
「後ろはかっこいいんだけど、前がちょっとねぇ・・・・。前と後ろが吊りあってないよね。」
と工場長である幼馴染に言ったのですが、幼馴染は苦笑いしながら
「フィット見たお客はみんなそう言うんよねぇ。」
と言っていました。
個人的には、このあたりトヨタはちゃんと統一感があって違和感がない車が多いですが、最近のホンダ車ってフロントとリヤで車の印章や方向性に疑問を感じる事が多いんですよね。フィットもこのフロントであればリヤはもう少し柔らかな印象にするか、逆にこのリヤであればフロントはもう少し高級感のある顔つきにするか、という風に前後で統一感を持たせる方がいいと思いました。シャトルなんかもそうですが、あの精悍な顔つきのフロントに対しリヤが全然見合ってないと感じています。
因みにライトの点灯状態はこんな感じ。デイライトの明るさは夕方見ると残念なほど爆光レベルだし正直形状も好みではありませんが、何となく可もなく不可もなくという印象の顔でありながらこのデイライトのおかげですぐにフィットだと分かるのが何とも皮肉な・・・(笑)。
リヤはこんな感じ。点灯させると更にファニーな印象になるフロントとは打って変わり、リヤは点灯させても欧州車のような高級な雰囲気です。
インパネは水平基調でシンプルなデザインですね。上面はかなり奥行きがあって真っ平らなのでやや退屈な印象を持ちましたが、その分前方視界は良好で爽快な印象も持ちました。
ダンシュパネルは部分的にソフトなフローティングパッドがあしらわれていますが、今回の代車はこのパッドがツルンとしたグレー色でインパネ全体が単調に見てえ魅力半減という印章でした。ボディカラーとの関係なのかは分かりませんが、ここのパッドはもう一色ホワイトも選択できるようなので、ならばもう一色を無難なグレーにするのであればこんなツルンとした表皮ではなくざっくりとしたツィード調の生地にするとか、インパネ全体に色や材質感の変化を持たせた方がより魅力が伝わるのにと思ってしまいました。
メーターはシンプルでありながら実に洗練された印象を持ちました。バックライトも上部と下部とではグラデーションでトーンの変化がつけてあり、色キチガイによる華やかさではなく、落ち着いた華やかさというものを感じました。可能であれば左右の燃料計と水温系の部分も液晶にして画面を広げた方がより未来感があってよかった気がしますが、一方で直感的な視認性という面ではこの方がメリハリ感があって見やすいのかもしれませんね。
左右にあるステアリングスイッチは、左がオーディオとメーター表示切り替えで、右側は運転支援系。Nシリーズなどと違って右側をセンシングのみとしたのは大正解だと思いますし、左のメーター表示切り替えのボタンがジョグダイヤル風になったので操作性がかなり向上していると感じました。
そのメーター画面ですが、フィットに乗られている方って通常どの画面にされているのでしょうか。多分この瞬間燃費計なのかなと推測していますが、私はエネルギーフローが気になってその画面にしていたのですが、それだとついつい凝視してしまい前方不注意になって危険かも・・・。
ライトスイッチは新型N-WGN同様オートがデフォルト位置で、停車中にスモールやOFFに回すと強制的にスモールや消灯にはなるけどスイッチ自体はバネ機構でオートに戻るというもの。そして走り出すと即オートによる制御になります(つまりそれなりに暗かったら勝手に前照灯が点く)。オートライト付きの車に乗りながら暗くなっても全然ライトを点けない人は今だに見かけますが、これならそういう事もなくなるので非常に良い機構ですね。
インパネの一等地に鎮座している純正ナビ。最近の流行りなのでしょう、このフィットのナビもタブレット風のものが立て掛けられた設置になっており、個人的にはなぜこの手のデザインが流行りなのかが理解できません。まるでエアコン吹き出し口を覆い隠すかのような見栄えで収まりとしてとてもバランス悪い・・・。フィットはまだインパネの高さよりも低く設置されていますが、インパネよりも遥かに飛び出ている車もあり、その中途半端感が正直私には気持ち悪くてたまりません。ナビ、エアコン吹き出し口、その周りのSW類が整然と並んでいる事がむしろ古いと思われる時代になったのでしょうか・・・。
空調ボタンは操作性の良いダイヤル式。直感的な操作感という意味でこれに勝るものはないと思いますが、毎回書いておりますが最近のホンダのダイヤル式の操作音とノッチ感は本当にチープ・・・。カチカチカチカチと安っぽい音がどうしても苦手なのですが、百歩譲ってもこの音は1500ccクラスまでだと思うし、この音がアコードでもしているのだとしたら、もはやドン引きです。
シフトレバーは使いやすいストレートのレバー式。見た目は未来的じゃないけど直感的な操作感という意味では絶対にこの方が使いやすいですね。そしてパーキングブレーキは電動式ですが、位置が従来のサイドブレーキの位置にあるので私としては何の違和感もなく操作できてGOODな印象でした。
ここの装飾パネルが白かったので、やはりダッシュボードのパッドも白を標準にしてくれれば良かったのに。
運転席と助手席のシート間にはこの様なトレーが設置してありますが、ここはやっぱりひじ掛けがあるべきでしょう。このトレー自体は安っぽさを感じませんが、それでもシートと似た表皮のひじ掛けが合った方が見た目もいいし実際助かりますよね。
シートはこんな感じ。着座感や背中と腰の収まりはとてもいいと思いましたし見た目の安っぽさもありませんでした。きっと本皮などは使用されていないと思いますが、ステッチを効果的に使用しているおかげで安っぽさは感じられませんでした。
マップランプがある部分は何やらマイクやら非常時の電話ボタンなど、いつもの雰囲気とは違ったものでした。これ、ホンダコネクトって言うんでしたっけ?サングラスポケットなど隠された機能でもあるのだろうかと思うほど無駄に大きなスペースが設けてありますが、まぁ何か理由があるのでしょう。
タイヤは185/60R15にスチールホイールの組み合わせ。銘柄はエコピアEP150ですが、最近のホンダ車はエコピアが多い気がします。
さて、実際に走らせてみての印象です。
まず売りの一つである極細Aピラーからくる視界の良さについてですが、普段から三角窓のあるミニバンやコンパクトカーに乗っていないため、この視界が特別見やすいとは思いませんでした。手前側のピラーはガッツリ太いので交差点などでは頭を傾けて死角部分を確認することになりましたし、やはりキャビンフォワードの副作用を強く感じる事がそこそこあったのも事実です。先代フィットのこの部分の視界はもっと悪いということでしょうか・・。
もう一つ視界という意味で気になったことを・・・。
フロントガラスセンター上部にあるカメラ部分ですが、これが思いのほか下まで伸ばされていて、まるでベロのようにダラ~ンと垂れ下がって前方視界に入り込んできて私はすごく気になりました。まぁ慣れなんでしょうけど、古典的な視界?の車に乗りなれていると、最新の車ってどんどん視界が悪くなっているんだなぁと改めて思いましたね・・・。ドラレコだってこの横につくわけで、何だかなぁという印象です。
では、ここからは印象をある程度箇条書きで。
◆走行フィーリング◆
・充電状態にもよるが、街中での加速は巡航速度までモーターのみで到達することが多く、仮にエンジンが始動したとしてもある程度の速度に到達してからかかるので、ロードノイズのレベルによってはいつエンジン始動したのか分からない。2モーターのメリットを最大限に感じる素晴らしいフィーリングだと思った。
参考までにスタートから70Km弱まで普通に加速した時のエネルギーフロー。全てバッテリーのみで加速し続けてくれました。
※充電状況にもよる
・街中での加速中に発電が始まった場合、エンジン回転数は分からないけど結構高めで、感覚的には暖機運転中並みの高さに感じる。しかも毎回一定の回転数。少し強めの加速をすると回転数は多少上がっていくが、街乗りだと基本いつも同じ様な一定の回転数なので、エンジンが回っているというよりもいかにも「発電機が回ってます」という印象。
・印象が悪く感じるのは、長い信号停車などで充電が足りずエンジン始動したままスタートする場合。エンジン音がよく聞こえ、しかも音質がガラガラで悪過ぎ。これは先代アコードや現行インサイトでも同様の印象で、とにかくホンダの2モーターハイブリッドのエンジンは回転フィールそのものは悪くないけど音が安っぽすぎる。この点、トヨタはプリウスでも悪い印象がないし、それこそクラウンなんて4気筒の音とは思えないほど重圧な感じがする(あくまでも室内から聞こえる音の印象)。
・車のどっしり感、重量感はコンパクトカーの域を超えている。まぁよくよく考えればこの車の重量はほぼ1.2トンもあるのだが、それでもこのどっしり感は素晴らしい。
・かつてのベーシックグレードにありがちな、凸凹道を走ると途端にダンパーがドタバタしはじめるというボロが出ることもなく、終始路面に対するアタリが爽やかでショックのいなし方が素晴らしい。
・車が停止した時のショックアブソーバーの収まりの速度がやや緩やかで、重量感というか高級感を感じる一方で車酔いを起こしそうなレベルの一歩手前という印象もある。特にリヤの収まりが穏やかすぎて街中のストップ&ゴーでは酔いそうだった。もしかして後ろのモーター重量のせい?ガソリンモデルでは違う印象かもしれない。
・停止直前までブレーキのフィーリングは自然だが、初期タッチはやや微妙。
・川沿いなどの割と狭い道を普通に走っていると、対向車とすれ違う時などで「ハンドル操作アシスト中」とか「車線逸脱注意」という警告が割と頻繁に出て、ハンドルにゴクゴクという振動がくる。予期しない場面で余計な制御が介入されるので気持ち悪くて仕方がない。
・駐車場で待っている時にエンジンがかかったため、回転数を上げて空ぶかししてみようとアクセルを踏んだけど、全く反応なしだった(笑)。このエンジンが発電機であるということを再確認させられた・・・・
・アダプティブクルーズコントロールは素晴らしい技術だが、それでもこの機能は前を走る車を捉えて速度制御するため、人間の様に数台先のブレーキランプを見てアクセルコントロールするのと違ってコントロールがかなり雑。自分には逆に運転ストレスを感じさせる装備だと感じた。
特に気になったのは、信号待ちからの発進で前の車に追従する時、それが交差点のカーブの最中でもグググっと勝手に急加速するので怖い。ハンドルを切っている時などは加速をゆっくり制御してくれないと危険だと思った。
◆その他◆
・オートハイビームは邪魔。自分なら車輌設定でカットする。
・E-CONは通常の車のように始動するたびにONがデフォルトというわけではない。
・このフィットのオートエアコンは、オートを押すと内気循環モードがデフォルト。外気導入はボタンを意図的に押さないと切り替わらない。エネルギーの節約、効率という意味では良いが、換気という意味では微妙に思えた。特に長時間だと眠気とか誘発されないかとか・・。
ざっとこんな感じでしょうか。個人的な好みや細かい事を抜きにして、このフィットは素晴らしい車だと思いました。自分はハイブリッドだから嫌いというわけではなく、むしろ電気自動車の走行フィーリングに近づけているi-MMD(e-HEV)は以前から好印象を持っていました。私がハイブリッドを買うなら、いや買えるなら間違いなく1モーターではなく2モーター式ですね。ガソリンエンジン車の魅力とはまた違う新しい魅力を持った車だと思います。その魅力を高額なアコードクラスではなくフィットで味わう事ができるようになったのですから本当に素晴らしいことですね。
ただ、フィットクラスといいながら結構高いけどね・・・(~-~;)
フィットとアコードをそれぞれ前輪を同じ位置にして車庫に止めた時の長さの違い。
長さはダントツにアコードが長いけど室内長はフィットの方が明らかに余裕がある・・・。まぁアコードは荷室に寸法を使い過ぎてますけど、その恩恵も大きいわけで・・・。
それにしてもフィットは長さが凄く短いくせに存在感はアコードよりも大きい気がしました。というか大きく感じた・・・(汗)。背丈があるせいでしょうね。
さて、山口の天気予報は水曜日まで雨マーク・・・。その後が天気予報によってかなり違うので何とも言えませんが
とにかく壁や土間のコケ取りのためにコレ買ったんだから、頼むから早めに晴れてくれ!!!!