2014年04月08日
世界を旅する1000円札の話。
ミーティングの帰りに雪に降られた、俺。
針テラスに着いた時、1台のバイクが目に入った。
横浜ナンバーのホンダVTR250。
ずぶ濡れで雨宿りをしていた大学生風の兄ちゃんに、思わず話し掛けた。
横浜から400キロ。大阪に向かう途中。
三重から奈良に入った所で雪に見舞われ、
これ以上進めないと判断して休んでいたらしい。
しかし、気温は1℃前後、時刻は零時過ぎ。
野宿も出来ず困っていた。
でも、ここから20分も走れば奈良の市街地。
気温もずっと暖かい事を教えてあげた。
路面の状態が悪いので追走してあげることにした。
※おせっかい
しかし彼は、カッパは着てるけど、
グローブもずぶ濡れ。
俺は、ふと思い出して、
クルマに積んでた軍手を10枚ほどあげた。
ようやく笑顔を見せた彼の後ろにつき、
ハザードを焚きながら50キロほどの速度で五ヶ谷をくだる。
天理インターで降りてコンビニに入り、
ラーメン屋とネットカフェと健康ランドの場所を教えてあげると、
健康ランドで夜を明かすと言う。
いらぬ心配かと思ったが、
旅先での余計な出費は不安なものなので、
『お金、ある?』
『まぁ、なんとか(笑)』
『 …。』
俺は、財布から1000円札を出して、
彼に渡した。
そこまでしてもらえない!と断られたが、
俺にも似たような経験があった。
当時、高校生だった、俺。
愛車は初めて買った、ホンダのNS-1。
遊びに行った帰りに
ガソリンの残りが心細かったので、
近道のつもりで、峠越えをしてたら
山の中で生まれて初めてのガス欠。
ケータイも無い時代。
延々とバイクを押していたら、
軽自動車のおばちゃんが止まってくれた。
事情を話すとおばちゃんは、近所の知り合いから、
フォークリフト用のガソリンをわけてもらってくれた。
そして、お礼を言って走り出そうとすると、
おばちゃんはエプロンのポケットから
しわくちゃの1000円札を出して、
俺に握らせた。
そこまでしてもらえない!と返そうとすると、
『いいから、このお金でガソリン満タンにしなさい』
と言っておばちゃんは自分のクルマに乗ってしまった。
返しに行くから、電話番号を教えてくれ!
と言うと、
おばちゃんは、こんな事を言った。
貴方がこのお金を返しに来るという優しい気持ちは、
私じゃない誰かに返しなさい。
それは、貴方が私に返すよりも、
ずっと素敵な事だよ。
だから、この1000円は
兄ちゃんがどっかで誰かに返してくれ。
いつかまた俺に、そしておばちゃんに帰ってくる日を楽しみにしてる。
そう伝えた。
横浜の兄ちゃんは、目を赤くしながら1000円札を握りしめた。
いつかきっと帰ってくるって信じてる。
俺は15年以上、返し続けてるから(笑)
おばちゃんのあの日のしわくちゃの1000円札は今日もどこかを旅しているのだ。
今日はちょっといい話。
お粗末様。
追記
偉そうなことをグダグダと書きましたが、
最近まで、
『情けは人の為ならず』
ということわざの意味を、
情けをかけることは人のためにならない
だと思ってた俺です(笑)
※情けをかけることは、他人のためではなく、いつか自分に返ってくるというのか正しい
何気なく書いた日記にびっくりするほどイイネがついておしっこ漏れそうです。
お目汚しすいません。
読んでくださったみなさんにも感謝感謝です。
ただ、苦労した愛車紹介のイイネを1日でぶっちぎったのには驚きです。。。
なんでこんなにアクセスされてんの。。。
※誠に恐縮ですが、この日記を読んで、
愛車紹介を気の毒に思ってイイネをつけてくださらなくても、大丈夫です。
かなり自己満足なクルマなので、
ほんとーーーに、いいなぁって思った方だけで結構です。
イイネを集めようとしたわけではなく、
ここは、笑うところです(笑)
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Posted at
2014/04/08 22:04:52
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